16.09.30 新興国レポート「インド『国際競争力ランキング』で躍進」

2016年9月30日
投資情報室
(審査確認番号H28-TB158)
新興国レポート
インド「国際競争力ランキング」で躍進
順位を16上げる。この上昇幅は対象138ヵ国・地域の中で最大
 スイスのシンクタンクである世界経済フォーラムの「2016年の国際競争力ランキング」による
と、インドが前年の55位から39位へと大きく順位を上げています。上昇(改善)幅は対象
138ヵ国・地域中で最大です。但し、アジア内では下位グループにいます【図表1、2】。
 国際協力銀行が行った日本の製造業企業の海外事業展開に関する調査(2015年度海外直接投資
アンケート)で、インドは2年連続トップですが、課題としてインフラの未整備や法制、徴税シ
ステムの不備等が挙げられています【図表3】。
 インド政府は2016年度のインフラ整備予算を2015年度見込みに比べ約22%増額しています。
徴税システムに関しては、州毎に相違する物品販売等にかかる間接税を統一することを目的に
物品・サービス税(GST)の導入に取り組んでいます(2017年4月1日施行予定)。こうし
た動きは、国際競争力の向上や海外からの直接投資増加につながるものと思われます【図表4】。
【図表1】世界上位10とアジア上位10ヵ国・地域
∼ 世界上位10 ∼
順位
国・地域名
1 ( 1)
スイス
∼アジア上位10∼
順位
2 ( 2)
シンガポール
8 ( 6)
日本
米国
9 ( 7)
香港
4 ( 5)
オランダ
14(15)
台湾
5 ( 4)
ドイツ
25(18)
マレーシア
6 ( 9)
スウェーデン
26(26)
韓国
7(10)
英国
28(28)
中国
8 ( 6)
日本
34(32)
タイ
9 ( 7)
香港
39(55)
インド
10( 8)
フィンランド
41(37)
インドネシア
)内は前年(2015年)順位
【図表3】中期的有望事業展開先とインドの課題
∼2015年アンケート:有望先上位5ヵ国∼
順位
国・地域名
1 (1)
インド
(※)
2 (2)
インドネシア
・2015年のインドネシアと
2 (3)
中国
中国は同得点
・( )内は前年(2014年)
4 (4)
タイ
順位
5 (5)
ベトナム
39
順位(逆目盛)
シンガポール
3 ( 3)
(
データ期間:2012年∼2016年(年次)
国・地域名
2 ( 2)
(※)全対象国・地域の中での順位
【図表2】インドの順位(国際競争力ランキング)
(位)
30
40
順位上昇
50
55
59
60
順位低下
60
71
70
(※)モディ政権誕生は
2014年5月
80
2012
2013
2014
2015
2016(年)
【図表4】海外からインドへの直接投資額推移
(億米ドル)
1,200
データ期間:2013年1月∼2016年7月(月次)
インドへの直接投資額(累積)
1,000
800
600
∼2015年アンケート:インドの課題∼
項目
1.
2.
3.
4.
インフラが未整備
法制の運用が不透明
他社との厳しい競争
徴税システムが複雑
回答比率
49.4%
38.9%
31.5%
30.2% (※)複数回答可
400
200
(※)2013年1月以降の累積額
0
13/1
14/1
15/1
16/1 (年/月)
(出所)図表1,2は世界経済フォーラム、図表3は国際協力銀行、図表4はブルームバーグデータを基にニッセイアセットマネジメントが作成
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