を守る救急医療命

救急医療体制強化の取り組み
南分署の整備
高崎総合医療センター新病棟整備への支援
市は、現在山名町にある山名イーストタウン分譲予
定地に「南分署」を建設しています。
南分署が管轄する地域は、市の南部地域の南八幡
地区と城山町です。現在は中央消防署と東消防署が
管轄していますが、国道 17 号などの交通状況に影響
されやすく、他の地域に比べると救急車両の現場到
着時間が遅くなっています。
南分署には、消防ポン
プ車と救急車を各 1 台配
備し、12 月から運用を開
始します。分署の整備に
より救急現場までの所要
時間や医療機関への搬送
時間の短縮が期待できま
す。
高崎総合医療センターは、平成 30 年度までに病棟と
駐車場を新たに整備する予定です。これにより手術室
や病床などが増え、地域の救命救急センターとしての
役割は一層高まります。
市は、財政面での支援を積極的に行い、地域医療体
制の充実に努めていきます。
たらい回し﹁ゼロ﹂と適切な医療を目指して
命
を守る救急医療
市は、市民が安心して生活できるよう救急医療体制を整備するため、平成
年
時間
度から救急患者の受け入れ促進や適切な医療機関への搬送などの﹁救急医療体
よ う な 体 制 を 整 え、
制緊急改善プラン﹂に取り組んでいます。
の結果、平成
365日、重症患者を受け入
今回号では、改善プランの取り組みと成果についてお知らせします。
け入れ先の病院が1回の要請
れている高崎総合医療セン
年度には、受
で決まる、たらい回しのない
に出向くドクターカーの運行
などに対して支援を行ってい
24
問い合わせは、保健医療総務課︵☎ 381・・6111︶へ。
確実に減少している
医療現場の﹁たらい回し﹂
ターの空きベッド数を確保す
27
3
ます。休日当番医の診療科目
ンによって﹁たらい回し﹂は
確実に減少しています。
域消防局は、救急車に収容し
た 患 者 の 心 電 図 の デ ー タ を、
受け入れ先の病院へメールで
送信するシステムを活用して
います。県内では初めての取
り組みです。病院に到着する
る取り組みや、救命医が現場
年度に比べると、
5
受け入れがおよそ8割になり
の平成
6 24
ました。改善プランの実施前
入れ先の病院が1回の要請で
脳卒中患者への対応
市は今年度から、脳卒中患
者を受け入れた病院を支援す
る新たな取り組みを始めてい
ます。救急車で搬送される重
(5)高崎市役所☎ 027-321-1111
1
前に患者の心電図データが見
協力ください。
H27 (年度)
症者の約3人に1人が脳疾患
呼んでください。これからも救急車の適正な利用にご
られることで、医師は的確な
番医の利用をお願いします。緊急時は迷わず救急車を
治療の準備ができ、治療開始
自分で病院へ行けそうなときは、病院案内や休日当
までの時間が短縮。現在は
急搬送ができるよう、今後も取り組んでいきます。
台の運用ですが、順次救急車
てきました。消防局も改善プランを踏まえ、適切な救
へ導入していく予定です。
ターへ脳卒中以外の重症患者を搬送できるようになっ
つながる医療体制の充実を進
りました。そのため、今まで以上に高崎総合医療セン
めていきます。
これまでより専門医による治療が受けられるようにな
市は今後も改善プランをは
じめ、市民の皆さんの安心に
また、脳卒中患者の受け入れを強化した病院が増え、
の患者です。こうした患者に
新の状況が分かるので大変役立っています。
対して、迅速・適切な医療が
り組みにより、医療機関の情報更新の回数が増え、最
行われることで、救命率の向
認できるシステムを利用しています。改善プランの取
上や後遺症の軽減にもつなが
は搬送先を選ぶとき、医療機関側の受け入れ体制を確
ることから、受け入れ体制を
し、後遺症の軽減も期待できます。私たち救急救命士
強化するものです。
ば 助
命が増え
ります。治療の開始が早ければ、助かる命が増えます
安心につながる医療体制に
その分搬送時間の短縮にな
今年7月から、高崎市等広
しますが、1 回で決まれば
H25
救急搬送件数と 1 回の要請で受け入れた割合
関へ患者の状態などを説明
ます。要請のたびに医療機
H24
25
・ %向上していま
決まることが増えてきてい
65.00
年間で
10,000
の受け入れ要請で搬送先が
70.00
決まらない︱︱︱これが、い
70.33
す︵ 左 ペ ー ジ 表 1 参 照 ︶。 主
果を実感しています。1 回
73.69
わ ゆ る﹁ た ら い 回 し ﹂ で す。
11,000
一分一秒を争う救急医療の現
76.83
現場でも改善プランの成
場でのたらい回し﹁ゼロ﹂を
75.00
の拡充も行いました。
な取り組みとしては、救急患
救急搬送件数は年々増えて
者を受け入れた病院や救急医
いますが、これらの改善プラ
12,000
師を雇用した病院に対する補
中嶋さなえさん
目指し、市は、平成 年度か
80.00
助があります。また、他の医
高崎市等広域消防局 救急救命士
ら救急医療体制の﹁改善プラ
受入率
(%)
改善プラン実施
13,000
療機関と連携して転院できる
救急搬送件数(件)
ン﹂に取り組んでいます。こ
【表 1】
現場でも実感する改善プランの成果
医師や空きベッドの不足な
どの理由で、救急患者の受け
配備する最新型救急車
新病棟のイメージ図
救 いたい命 がある
たらい回し
「ゼロ」
と適切な医療を目指して
25
2016.9.15(4)