発信年月日:平成 28 年(2016 年)9月2日 所 属 名:東近江農産普及課東部 番 号:D16011 部 門 分 類:120(麦・豆・雑穀) 発 信 者 名:土井、楠田、山本、北川、坂尾 普及現地情報 大豆難防除雑草対策の除草剤散布実演会開催 8月4日に東近江市妙法寺町の大豆ほ場において難防除雑草対策の除草剤散布実演会を開催しまし や た た。実演会には、試験の協力をいただいた(農)ファーム八咫の森の組合員のほか、近隣の農業者や JA、市町、県の関係機関、あわせて約 60 人の参加がありました。近年、大豆栽培ほ場ではイヌホ オズキ類による白大豆の汚粒が問題となっています。この対策として、大豆生育期間中に非選択性除草 剤を散布することにより、収穫前の雑草抜取り作業を軽減するため、平成 28 年度全国農業システム化 研究会の実証事業に位置付けて取り組みました。 最初に、農業技術振興センター農業革新支援部の徳田主幹より、本県の大豆生産概況を説明をい ただいた後、当課から、試験区の概況について説明しました。その後乗用管理機のメーカーM社の 技術者から、散布装置について説明をいただきました。 試験区の設置概況は下表のとおり。 ①耕起・播種前茎葉処理 ②播種直後土壌処理 ③畦間、株間茎葉処理 (ビークル使用) (播種同時散布機使用) (吊り下げノズル使用) 試験区 1-1 ○(6 月 21 日) ○(7 月 4 日) ○(8 月 4 日) 試験区 1-2 ○(6 月 21 日) ○(7 月 4 日) なし 試験区 2 なし ○(7 月 4 日) ○(8 月 4 日) 慣行区 なし ○(7 月 3 日) なし 試験区 ①:グリホサート・カリウム塩液剤 ②:ベンチオカーブ・ペンディメタリン・リニュロン粉粒剤 ③:グルホシネート液剤 この散布装置は8本の吊り下げノズルが独立しており、ほ場の凹凸に応じて各ノズルがそれぞれ 上下に動き、確実に大豆の株元に薬剤がかかるように改良されています。参加者の関心は高く、 「密 播でも車輪による踏み倒しが意外と少ない」という意見や、 「除草剤が大豆の葉や茎にかかっても 問題はないか?」といった質問が出ていました。今後は、除草の効果や大豆への被害程度について 引き続き調査を進めていきます。 近年、乗用管理機の導入により、液剤除草剤の茎葉散布が徐々に増加してきているものの、播種 時の粒剤による土壌処理のみの対応も多く、後発の難防除雑草が増加の傾向にあります。引き続き、 収穫時の雑草抜取り作業の軽減や大豆の汚損粒減少につながる防除体系を推進します。 散布装置の説明 実演の様子
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