第1章 計画策定の考え方 第1章 計画策定の考え方 1 計画策定の主旨 中央区では、交通安全対策の総合的かつ計画的な推進を図るため、「交通安全 対策基本法」に基づき、昭和48年以降9次にわたり区内における交通安全対策の 基本となる「中央区交通安全計画」を策定し、関係機関・団体が一体となって各種 の施策を実施してきました。昨年度をもって第9次中央区交通安全計画(以下、 「第9次計画」といいます。 )が終了したことに伴い、今後5年間を見据えた第10次 中央区交通安全計画(以下、 「本計画」といいます。)をとりまとめたものです。 交通事故については、全国、都内、区内とも事故件数、死傷者数が減少傾向に あります。この理由として、各種の安全対策や安全教育の浸透、また、飲酒運転 などの悪質違反の罰則が強化されたことなどが考えられます。昨年都内の死者数は、 161名で戦後最少となりましたが、第9次計画の目標であった150人を下回ることは できませんでした。 今後、さらに交通事故による死傷者数を減少させ、発生件数そのものを減少 させていくためには、死亡事故の中で高い割合を占めている高齢者、二輪車の 事故防止や事故件数に占める割合が増加傾向にある自転車の事故防止等に重点を 置いた実効性のある施策を、総合的、計画的に実施していくことが必要です。 本計画は、安全・快適な交通環境を築くための基本計画であり、 「中央区基本計画 2013」に掲げる「生涯躍動へ 都心再生 - 個性がいきる ひととまち」の実現を 目指す中央区において、交通安全の側面から「うるおいのある安全で快適なまち」 づくりを進めるものです。 2 第9次計画の成果 第9次計画では、 「引き続き交通事故の発生件数を減少させるとともに、事故に よる死傷者の発生を抑止し、平成27年までに年間死亡事故ゼロを目指す」ことを 目標としました。 死者数については、目標を達成することができませんでしたが、平成27年には、 平成6年の初ゼロ記録以降最少の死者数1人となりました。また、事故発生件数は、 平成23年に970件と初めて1,000件を下回り、平成27年は798件と14年連続の減少と なりました。負傷者についても、毎年減少傾向にあり、平成26年に995人と1,000人 を下回り、平成27年は928人と3年連続の減少となりました。 第10次中央区交通安全計画 - 1 - 第1章 計画策定の考え方 3 本計画の性格・期間等 (1) 本計画は、東京都の「第10次東京都交通安全計画」に基づき、都心区としての 本区の地域特性と交通の実情に即して、中央区交通安全対策協議会が策定した ものです。 (2) 本計画は、区内の道路交通の安全に関する施策を総合的かつ計画的に推進する ため、中央区及び中央区の区域を所管する関係行政機関等が実施する施策の 大綱を定めたものです。 (3) 本計画は、平成25年3月に中央区が策定した「中央区基本計画2013」をはじめ、 関係行政機関等における各種の基本的・長期的な計画を踏まえつつ、現時点の 社会経済環境を勘案して策定したものです。 (4) 本計画の期間は、平成28年度から平成32年度までの5か年とし、年度ごとの 具体的な事業計画については、毎年度、この計画に基づき「中央区交通安全 実施計画」を策定します。 なお、平成28年度の「中央区交通安全実施計画」については、この計画に含む ものとします。 4 本計画の目標 本計画期間中は、第2部に掲げる各種施策を着実に推進することにより、引き 続き交通事故の発生件数を減少させるとともに、事故による死傷者の発生を抑止し、 平成32年までに年間死亡事故ゼロを目指します。 第10次中央区交通安全計画 - 2 -
© Copyright 2024 ExpyDoc