パップス・ギュルダンの定理 【例題】 (1) 関数とが次の 2 条件を満足しているとする. (ⅰ) 区間', () で ≧ ≧ 0 (ⅱ) ', () 上で のグラフと のグラフは直線 (は定数) に関して対称. このとき,2曲線 , ,および,2 直線 , ( で囲まれた図形の面積をS,この 図形を 軸のまわりに 1 回転させた立体の体積を とするとき,定積分を用いて 2 が成り立つことを証明せよ. (2)1 辺の長さ の正 12 角形をその 1 つの辺のまわりに 1 回転させた立体の体積を求めよ. (宮城教育大) この問題の背景は,パップス・ギュルダンの定理 とよばれる,次の定理である. (回転体の体積)=(重心の移動距離)×(面積) 2 よって, 2 2 例えば,0, 2 を中心とした半径1の円を 軸の まわりに 1 回転させたドーナツ型の立体の体積は, 断面積 ,重心(中心)の移動距離4なので,体積 は 4 である. この証明をしようとすると,重心の取り扱いにつ いて大学レベルの知識が必要になってしまう.しか し, に関して対称な図形の回転体のときであ れば,高校レベルで証明できる. さて,この問題の, 「 に関して対称」という 条件をどのように数式に表現し,処理するか?これ は, 2 を満たすとして処理するとよい. 【解答】 (1) 2,また,(ⅰ)より, (2)(略解) 正12角形の中心から軸までの距離をとする.計 算をすると,正 12 角形の面積は6,また, 7 4√3 4 が成り立つ.よって(1)から, 2 12 37 4√3 【1】 + 5とする.円C: 25 を 軸の周りに 1 回転してできる回転体の体積は,円 Cを軸の周りに 1 回転してできる回転体の体積 の 5 倍に一致している.このとき,の値を求め よ. (小樽商科大) 【解答】 軸の周りに 1 回転してできる回転体の体積を! , 軸 の周りに 1 回転してできる回転体の体積を とする. 円Cの ≧ の部分を表す関数を , ≦ の 部分を表す関数を とすると % % &% % &% ! &% 2より % % ! 2 &% -&%. / は半径 5 の円の面積を表すから, ! 2 ∙ ∙ 5 2 ∙ 5 ∙ は半径 5 の球になるので 4 ∙ 51 3 よって ! 5 より 4 2 ∙ 5 ∙ 5 ∙ ∙ 51 3 よって 50 3
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