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4 . 5 省エネルギー乾燥技術
水を0℃から 100℃まで加熱するのに比べ、同じ量の 100℃の水を 100℃の水蒸気に変え
るには約5倍もの熱を必要とする。このことから分かるように、乾燥においては省エネル
ギーは大きな課題である。以下では各種の省エネルギー技術の概要を説明する。
4 . 5 . 1 予備処理
予備処理(前処理)では脱水工程が重要で、設備は高額でもランニングコストを大きく
下げることができる。汚泥などでは凝集剤による脱水率向上も有効である。脱水以外では
予備成形で表面積を増すとともに通気性、分散性をよくするのが有効である。
4 . 5 . 2 対流伝熱乾燥における熱効率
対流伝熱乾燥(熱風乾燥)において排気の持ち去る熱を小さくして熱効率を高めるには
飽和近くまで熱を利用すればよいが、熱風と材料の温度差が小さくなって乾燥速度が低下
するので総合的に経済的な点を選ぶ。熱風を循環させ一部だけ排気することも有効で、湿
度が増加して乾燥速度は低下するが、高温乾燥では影響は少ない。
4 . 5 . 3 装置からの放熱損失
装置からの放熱損失を減らすにはスペースなどを考慮して保温材の厚さを増す。短時間
のバッチ運転の装置では予熱のエネルギーも大きく、運転のタイムスケジュールを検討す
る。
4 . 5 . 4 リーク
装置の継ぎ目からのリークによる熱ロスを減らすため、できるだけリークを防ぐ。
4 . 5 . 5 排気の顕熱回収
排気温度が高い場合、熱交換して乾燥機に入る空気を予熱することも可能である。
4 . 5 . 6 排気の潜熱回収
乾燥機の排気に含まれる蒸気の潜熱は大きく、これを回収することも可能である。
4 . 5 . 7 計測・制御による省エネルギー
( 1 ) 水分計測
水分計で製品の含水率をオンラインで測定して制御し、過乾燥による熱エネルギーの浪
費を減らすとともに、未乾燥あるいは過乾燥による製品ロスを滅らす。
( 2 ) 回転数制御による動力節減
ファンなどの風量調節を可変速制御方式にすれば消費電力量を節減できる。電動機をそ
のまま可変速できる可変電圧可変周波数型インバーター方式が主流である。
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