横須賀市津波ハザードマップ作成業務委託 特 記 仕 様 書 第 1 章 総 則 (適用範囲) 第1条 本仕様書は、横須賀市(以下「甲」という。)が発注する津波ハザードマップ作成 業務委託(以下「本業務」という。 )に適用する。 (業務目的) 第2条 本業務は、津波災害に対する地域住民の避難や防災対策等の検討のために、平成 26・27 年度神奈川県津波浸水シミュレーションデータを基にして浸水深を警報の 4 区分(津波警報 3m(1~3m) 、大津波警報 5m(3~5m)、大津波警報 10m(5~10m) (10 m超) )でランク分けを行い、地図上にわかりやすく示した、津波ハザードマップを 作成するものとする。 (準拠法令) 第3条 本業務は、本仕様書に基づくほか、下記の法令、ガイドライン、マニュアル等に 準拠して実施するものとする。 (1)水防法、海岸法、測量法及び同施行令、同施行規則 (2)災害対策基本法 (3)横須賀市地域防災計画 (4)神奈川県地域防災計画 (5)津波・高潮ハザードマップマニュアル(平成 16 年 4 月 内閣府) (6)地震防災マップ作成技術資料(内閣府平成 17 年 3 月) (7)海岸保全施設の技術上の基準・同解説 (8)港湾の施設の技術上の基準・同解説 (9)津波対策推進マニュアル(総務省消防庁平成 14 年 3 月) (10)避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドライン(内閣府平成 17 年 3 月) (11)災害時要援護者の避難支援ガイドライン(改訂版)(内閣府平成 18 年 3 月) (12)その他関係法令・通達等 (疑義の解決) 第4条 本仕様書及び業務内容等に疑義が生じた場合は、甲と受託者(以下「乙」という。) が協議のうえ、甲の指示に従うものとする。 (配置技術者の要件) 第5条 本業務の作業体制として、受注者は、以下の要件を満たす技術者をそれぞれ配置 すること。((1)、(2)は兼務でも可) (1)配置技術者として、本市が現在配布している津波ハザードマップと同様に、津 波警報をランク分けした形に変換し表現した津波ハザードマップを作成した実 績がある者を配置すること。 (2)配置技術者として、空間情報の品質管理等の専門知識を有する「空間情報総括 監理技術者の有資格者」を配置すること。 (業務実施計画) 第6条 乙は、契約締結後速やかに業務実施計画書、工程表、業務主任技術者届、その他 関係書類を甲に提出し、承認を受けなければならない。 (資料の貸与) 第7条 甲は、甲の保有する本業務で必要な資料を乙に貸与するものとする。 乙はその重要性を十分認識したうえで破損、紛失等のないよう慎重に取り扱い、 使用後は速やかに返却するものとし、ISO/IEC27001(情報セキュリティマネジメン トシステム:ISMS)に基づいた情報セキュリティに準拠して資料管理を行うこと。 (損害賠償) 第8条 本業務の実施中に生じた諸事故及び第三者に損害を与えた場合は、直ちに甲にそ の状況及び内容を連絡し、甲の指示に従うものとする。また、損害賠償の責任は乙 が負うものとする。 (折 衝) 第9条 乙は、本業務実施中に関係者及び関係官公署等との折衝を受けた場合は、甲に報 告し、甲の指示を受けるものとする。 (修正・補足) 第10条 本業務完了後といえども、乙の過失または、粗漏に起因する不良箇所が発見さ れた場合には、甲の指示により、乙の責任において修正・補足するものとし、こ れに要する経費は乙の負担とする。 (仕様外事項) 第11条 本仕様書に明示されていない事項については、甲、乙双方協議の上業務を行う ものとする。 (成果品の帰属) 第12条 本業務の成果品は甲の所有とし、乙は甲の許可なく他に貸与、公表、使用して はならない。 (委託期間及び納入場所) 第13条 本業務の納入時期及び納入場所は以下のとおりとする。 (1)納入時期:平成28年 12月26日 (2)納入場所:日の出町防災資機材倉庫(横須賀市日の出町3丁目 18 番4) 第 2 章 業 務 内 容 (調査手法) 第14条 本業務の実施に当たっては、位置に関する情報を持った各種データを総合的に 管理・加工した上で、空間的な把握を行うため、必ず GIS(地理情報システム)を 利用して作業の効率化及び円滑化を図るものとする。 なお、GIS に取り込むデータは、ファイルフォーマットがすべて公開されている Shape ファイル形式で行うものとする。 (作業項目) 第15条 本業務の作業項目は以下のとおりとする。 (1)計画準備 (2)資料収集整理 (3)津波浸水シミュレーションデータの GIS への展開及び対象想定地震の選定 (4)既存データの再現等 (5)津波ハザードマップ背景図の選定及び標高マップデータ検証 (6)警報区分に合わせた浸水深のランク分け (7)津波ハザードマップ原稿の作成 (8)業務のとりまとめ (9)打合せ協議 (10)津波ハザードマップの印刷 (計画準備) 第16条 本業務実施に先立ち、業務内容を十分理解したうえで、業務全体の実施方針、 工程計画、人員計画等について検討し、業務計画書としてとりまとめるものとす る。 (資料収集整理) 第17条 本業務実施において必要となる以下の資料のほか、地域の現況と地域防災に関 する資料を収集し、調査項目ごとに整理を行う。また、資料収集時に関係機関との 調整が必要な場合は、監督員の承認を事前に得る。 (1)神奈川県津波浸水シミュレーションデータ(平成 26・27 年度) (2)避難所、避難場所の名称、所在地、連絡先等の情報 (3)行政施設、消防・警察関連施設、医療施設の名称、所在地、連絡先等の情報 (4)地域防災計画、その他防災関連計画書(神奈川県、横須賀市) (5)防災関連マップ・ガイドブック (6)防災訓練に関する資料 (7)横須賀市津波ハザードマップデータ(平成 25 年度:AI・PDF ファイル形式) (8)横須賀市都市計画基本図 DM データ(shape ファイル形式) (9)横須賀市標高マップデータ (10)その他必要な資料 (津波浸水シミュレーションデータの GIS への展開及び対象想定地震の選定) 第18条 貸与を受ける神奈川県津波浸水シミュレーションデータを乙が保有する GIS で 全て展開し、甲乙協議の上、本業務で対象とする想定地震の選定を行うものとす る。 (既存データの再現等) 第19条 貸与を受ける横須賀市津波ハザードマップデータの過年度結果を、乙が保有す る解析プログラムにおいて再現を行うと共に、過年度の手法や調査結果を甲に説 明を行うものとする。 再現した結果、本業務で作成する新たな津波ハザードマップデータと過年度結 果との比較において、結果の差異がある場合はその内容を甲へ説明を行い、修正 を行うものとする。 (津波ハザードマップ背景図の選定及び標高マップデータ検証) 第20条 津波ハザードマップの背景図は、以下を想定しており、すべての背景図で神奈 川県津波浸水シミュレーションデータの浸水深を重ね合わせて、甲に提出すること とする。 (1) 「よこすかわが街ガイド」に搭載されている標高データ (2)都市計画基本図 DM データ (3)数値地図 25000(地図画像) (4)その他利用可能な背景図 なお、 (1)については、 「よこすかわが街ガイド」での表示方法にならうことを 基本とし、背景表示方法やデータ形式等の検証を行った上で過年度津波ハザードマ ップの再現資料を作成すると共に、背景図として活用できるようにとりまとめを行 うものとする。 (警報区分に合わせた浸水深のランク分け) 第21条 神奈川県津波浸水シミュレーションデータを用いて、浸水深のランクを、警報 の 4 区分(津波警報 3m(1~3m) 、大津波警報 5m(3~5m)、大津波警報 10m(5~10m) (10m超) )に分け、市内の地域区分毎に、津波浸水想定図を作成する。 地域区分は、東京湾側と相模湾側を基本とし、津波高の分布を考慮し、必要に応 じて細分化する。なお、最終的な地区区分は、平成 24 年度に作成した横須賀市津 波ハザードマップにおける分類を参考にする他、詳細については協議の上決定する ものとする。 (津波ハザードマップ原稿の作成) 第22条 前条までに整理、検討した結果を踏まえ、津波ハザードマップ原稿の作成を行 うものとする。 地図面は、津波浸水想定図をはじめ、基本情報(避難場所、防災関連施設、主要 道路等)を記載するものとする。 災害学習面は、津波に対する予備知識(津波発生の仕組み、津波の特徴、過去の 津波被害等) 、津波への備え(避難時の心得、非常持ち出し品等のチェックリスト、 緊急地震速報について、緊急時の連絡先等)、避難の方法等の整理し、イラストな どを含めた解説文に取りまとめるものとする。 デザイン・縮尺等は原則として既存のハザードマップを踏襲するものとし、甲乙 協議の上、原稿を作成するものとする。 なお、最終原稿は印刷用データ AI ファイル及び PDF ファイルとして整備する。 (業務のとりまとめ) 第23条 本業務の結果をとりまとめ、業務報告書を作成するものとする。 なお、整備した地図情報は、GIS データ(shape ファイル)としてとりまとめ、 納品するものとする。 (打合せ協議) 第24条 本業務における打合せ協議は、着手時、中間時、成果品納品時を含め 3 回以上 行うものとする。また、乙は、打合せ後に議事録を作成し、甲に提出するものとす る。 (津波ハザードマップの印刷) 第25条 津波ハザードマップ原稿の印刷用データに基づき、以下の規格で印刷を行うも とする。 なお、各地区別の枚数については別途協議の上決定するものとする。 (1)サイズ :A1 版 両面 フルカラー(災害学習面:共通、地図面:8 地区) (2)仕様 :コート紙 90kg (3)校正 :本紙校正 2 回以上 (4)印刷部数 :100,000 部 (5)折り :A4版仕上がり (6)一締め :200 部 第 3 章 成 果 品 (成果品) 第26条 本業務の成果品は以下のとおりとする。 (1)津波ハザードマップ原稿データ(AI、PDF ファイル) (2)津波ハザードマップ印刷物 1式 100,000 部 (3)津波ハザードマップ GIS データ(Shape ファイル) 1式 (4)業務報告書(簡易製本) 2冊 (5)業務報告書原稿データ(Word、PDF ファイル) 1式
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