概要 - 核融合エネルギー研究開発部門

外部委託業者の募集
References: IO/16/CFT/13032/WDT
“Plant Installation - Mechanical & Piping Works MCP Contract”
(機械と配管設置作業 MCP 契約)
IO 締め切り 2016 年 8 月 3 日(水)、国内締め切り 2016 年 8 月 3 日(水)
1
目的
この外部委託募集の目的は、フランス、サン・ポール・デュランにある ITER プロジェクトのベースとなる
トカマク装置の境界外での全ての機械と配管の予備製造、組立、設置作業の契約を成立させることです。
この契約は建設設計の監督、消費材の調達、配管の設置、支持部と配管の製作、鋼製プラットフォームの調
達を含みます。
2
背景
ITER は、ドーナツ状の真空容器の中にプラズマを磁気的に閉じ込めるトカマクの概念に基づいています。
燃料として、2つの水素の同位体である重水素とトリチウムの混合物は1億5千万度℃に熱せられて高温プ
ラズマを形成します。強力な磁場はプラズマを壁から遠ざけておくのに用いられます。これらは、容器周辺
を囲む超伝導コイルとプラズマを通した電流によって生成されます。
ITER は冷却水システムと計測設備、超伝導磁石等のチャレンジングな新しいハイテク機器からなる巨大な
研究施設です。全ての ITER のサブシステムの将来の運転を確実にするためには、多数の電力と制御ケーブ
ルを設計、確認、配線および設置しなければなりません。
ITER プロジェクトに関するさらなる情報は、我々の Web サイトを訪問してください。
www.iter.org.
3 契約範囲
本契約は IO のフェーズⅠのスコープ、または DA に代わって IO が実行するべきトカマク装置の真空境界外
での全ての機械と配管の設置作業を含みます。
本契約の業務範囲は以下のような多様な活動を含んでいます:
(詳細は付録を参照)

建設図書作成

相対支持を含めた配管スプールの予備製作と設置

IO のスコープ内におけるほかの DA からの調達品を含めた予備製作配管スプールの設置

ポンプ、コンプレッサー、熱交換器、圧力容器とバルブ等の従来型設備の設置

クライオポンプ、冷却ボックス、ガスバルブボックス、冷却流体のパイプライン、真空ラインなどの
特別機器の設置

特別の清浄度、技術、または正確さ(例えば、燃料ライン、通信ライン、導波管、真空ライン)を要
する特殊システムの設置

IO のスコープ内で調達と設置が行われる場合、人間のアクセスもしくは機器や配管支持のために建
屋へ取り付ける鋼製プラットフォームと構造物の調達、予備製作と設置。

プロセス境界の要素となる計測器の設置(例えば、サーモウェル、流量計他インライン計測機器)

据え付け試験(例えば、非破壊テスト、圧力テスト、リークテスト、真空テストとキャリブレーショ
ン)

仕上げ作業(例えば、内部クリーニング、修正ペイント、断熱、外装作業、ラベルと札付け)

起動と事前立ち上げ作業

IO もしくは DA のシステム作業者によって実行される立ち上げ作業の補助

契約者は設置活動の実行とフォローアップおよびすべての活動を記録するため必要な全ての必要書類
を発行しなければなりません(完成図書として)
注記:とても特殊な動作(例えば、超伝導接合部、光学アライメント)に関しては、IO の機械と配管契約
(MCP)は特殊操作について応札した会社との取り合い調整をしなけれならないことになります。
。その取り
合い調整の場については建設管理契約者(CMA)によりサポートを受けて IO が管理します。
契約者は、インストラクションに従って、各作業の入札ユニットレートに基づいた値段で作業を実行しなけ
ればなりません。
契約者は全ての欧州基準、建設と設計ルールおよびフランス法規と法令に従い、ITER の認めた QA プログラ
ムか ISO9001 相当の品質システムを有していなければならなりません。
上記の全ての作業は契約者によりフランス、サン・ポール・デュランにある ITER サイトで実施されなけれ
ばなりません。契約者は、異なる段階での作業を遂行し正しく管理するのにもし必要であれば、必要な書
類、ツール、一時的作業を全て提供しなければなりません。
3.1 オプション:クライオ建屋の LN2 プラント
オプションとして、契約者はクライオプラント建屋に LN2 液体窒素プラントを設置します。
4 他の会社とのインターフェース
建設活動に関する全体の契約内容を次の図に示します。主要なインターフェース契約の概要は次のセクショ
ンに示されます。
建設マネージャー
国内機関
機械と組立
機械と配管
電気、
作業
作業
計装制御
超伝導
作業
接続
(DA)
CMA
エージェントとして
特殊作業
作業
冷却
受注者
特殊技術
リフティング&ハンドリング
LFT
足場作業
SCF
アクセス、プラント雇用
土木作業と仕上げ
ASY
MCP
トカマク
EIC
SPX
プラントのバランス
作業契約
補助契約
APH
CIV
IO 建設マネジメント エージェント契約者として
4.1
IO は建設管理契約者(CMA)サービスの契約をします。
CMA 契約者は以下に責任があります:

プロジェクトマネジメント

作業準備

サイト作業調整

材料管理

作業の監督、品質管理、記録保持

作業完了確認管理
CMA は異なるステップの作業(準備、参照と計画、性能と受理)で契約者と接点を持ちます。
CMA は FIDIC「レッド・ブック」の元、この作業契約のエンジニアとして役割を果たします。
4.2 配線供給、電気と計装制御
の設置作業契約者
IO は現状配線供給、電気と計装制御の設置作業(EIC)契約者の入札をしています。EIC 契約者は設計、配線
のハーネスの事前製作、配線引き回し、終端、バスバー、スイッチ、設備、電気的設備の設置と配線接続に
関して責任を持つ必要があります。
この契約の範囲は以下の設置も含みます:
- DC バスバーとスイッチネットワーク
- 電力、計装機器と制御ケーブル
- 配線トレーと導管
- 低電圧パネルと接続ボックス
- 計装機器と制御キャビネット
- 制御システム用配線インフラ
- 計装機器と関連設備
- 出入り管理と安全設備
4.3 トカマク装置組立
IO はトカマク装置組立の契約の入札プロセスを調達開始する予定です。契約者はトカマク装置の真空境界か
ら最も外側か最も近いインターフェース部において、全ての機械的、電気的組立と設置作業、全ての真空内
配線に対して-特殊作業(超伝導磁石の接続)とクライオスタット(INDAのスコープ)を除き-責任をも
つ必要があります。
4.4 持ち上げと取扱い、足場とアクセス
IO は材料の建設サイトへの現地納入(現地調達)と保管、検査、荷卸しの契約の入札をしようとしていま
す。さらに、IO は、ITER サイト内での材料の持ち上げとハンドリング作業契約を結ぶ予定です。
これらの契約は作業の契約者により使われます。同様に、IO は全ての作業契約者用の足場と関連するアクセ
ス手段の提供のための契約を結ぼうとしています。
5 利益相反
CMA 契約と作業契約の間に厳しい利益相反の状況があります。これは、CMA 契約下のいかなるメンバーもし
くは下請けは作業活動に参加できないことを意味しています。
入札した事業体のメンバーは(もしくは、法的にグループとして共同責任を有する一員)は次の契約に事業
体のメンバーとしての契約に参加することはできません。
-電線の供給、電気と計装制御の設置作業契約、
-機械組立契約
しかしながら、事業体メンバとして1つの作業契約に関わる会社は、下請け会社として上記の契約に参加す
ることが認可されます。
この制約は IO によるこの契約の調印時までにすでに結ばれた契約へは適用されません、もしくは上述契約締
結の前に特に言及されていなければ、DA により割り当てられた、またはこれから割り当てられる契約へは適
用されません。
上記と同じ原理が親会社と子会社に適用されます。
「親会社」とは法的に独自に実在する他の会社(子会社と呼ぶ)を所有し、コントロールする会社のことを
意味します。IO は子会社は 50%を超える議決権株式の所有権を持つ他の会社(親会社)によってをコントロ
ールされるとみなします。これは基本的に 50%と1票を示しています。
議決権株式は通常の株式のことを言います。その所有権が自主独立体に年次総会にて投票権を与えるものを
言います。究極で排他的な権利は正当な要求や資格によって与えられ、以下の制限に関係する;楽しむ、占
める、所有する、貸与する、売る、使う、捨てる、所有するアイテムを破壊する際さえも。
親会社はホールディング会社でもよい。その特殊な場合、ホールディングの原理簡単に取り込むために、そ
の定義は法的システムによって異なりますが、IO は親会社と同じ定義(50%を超える議決権株式)を維持し
ます。
6. 調達日程
暫定スケジュールは以下の通りです。
調達スケジュール
暫定スケジュール
国内機関の推薦の〆切
2016 年 8 月 3 日
事前審査書類発行
2016 年 8 月
事前審査書類提出の〆切
2016 年 10 月
応札資料発行
2016 年 11 月
応札者の会合
2016 年 12 月
応札資料の提出〆切
2017 年 2 月
契約授与
2017 年 5 月
契約締結
2017 年 7 月
推定される契約期間は 9 年です。
7 経験
契約者とその職員は、配管と機器の設置作業において適度の経験を有していることが必要です。
これは以下を含むが包括的でなくともよいです。

配管とサポート

真空システムの設置

非常に厳しい精度内での精密機器の設置

全ての種類のインライン機器

全ての種類のプラントの機械設備

全ての種類のタンク
契約者は以下の法規に従った機器の設置に関して適度の経験を有していることが必要です:

2012 年 2 月 7 日付のフランス政令

ASMEⅢまたは RCC-M または相当する原子力法規

ASME B31.3

ESPN 規制

フランス法令 1999 年 12 月 13 日 n°99-1046 または欧州指令 97/23/EC および圧力機器関連した
2006/42/EC
さらに、以下についての経験を有していることが必要です:

国際プロジェクト、すなわち、異なる国々からの顧客および/もしくは供給者が関わり、すべての文
書が英語で伝えられたプロジェクト。

高い業務員安全基準を有する建設現場
特殊な分野での下請け会社の技術経験があれば、事前審査の段階で考慮されます。
8 候補
すべての法人は個別または ITER 参加極に設立された団体(コンソーシアム)として本入札に参加できます。
コンソーシアムは、常任の法的に確立された団体または特定の入札手順のために非公式に構成された団体(た
だし、正式な契約レターは必要)であってもかまいません。コンソーシアムのすべての委員(例:リーダー及
び他の委員)は、ITER 機構に対して連帯して責任を負います。コンソーシアムの団体は事前審査の段階で公
表されます。入札者の構成は、事前審査後 ITER 機構の許可なく変更することはできません。
同じ法人団体に属する法人は、独立した技術的能力と財務的能力が実証できる場合に個別に参加することが
許されます。入札参加(個人またはコンソーシアム)は、事前審査プロセスの間に提示される選定基準に従う
必要があります。IO は、重複した参照プロジェクトを無視すること、並びに該当する法人を事前審査手続き
から除外する権利を有します。
9 原子力の安全性
IO はフランス原子力法規のもとにおける ITER 核融合施設(INB174)の原子力設備のオペレータです。
しかしながら、フランスに設置された他の核融合原子炉のオペレータと異なり、核融合施設の設置は当面の
間、原子力の対第3者責任に関するパリ条約の対象外となります。パリ条約への契約者との交渉はペンディ
ングであるため、パリ条約で履行された特殊な原子力責任(すなわち原子力オペレータの限定された厳格な
責任)は適用しません。
それゆえ、ITER 評議会は 2009 年の決定により、解決策が見つかるまでは、IO は IO の供給者および下請
け会社がもし責をおうべき状況となった場合彼らを保護することと、原子力安全に関する損害賠償の放棄を
宣言することで本件の責任を引き受けます。これはパリ条約の原理に基づいており、もし ITER 設備の原子
力運転が開始前に法的な解決策が見つからなかった場合との理解において、ITER 協定の条項 15 に従った適
切な仕組みが ITER メンバーによって確立されるでしょう。
この宣言と原子力安全に関する損害賠償の放棄は契約者と IO による締結される契約に含まれます。
10 CEAR 保険
IO と IO への建屋の提供を担当する欧州国内機構である、Fusion for Energy は、保険条項を適用し以下を
カバーします。

除外されたものを除く原因による物身的損失やプロジェクトへの質的ダメージのリスク

保険適用される全ての合計は法的に支払い責任が生じます。その内容は、建設現場にて、建設/組立
期間に発生した、不慮の事故によるケガ、第3者の病気、第3者が所有する資産の偶然の紛失または
損傷、破壊で、
(CEAR 保険政策)の対象外ではない Insured Project(保証されたプロジェクト)に
関連しもしくは起因するもの。
契約者とどの階層にある供給者とコンサルタント(現場活動に関わる)の下請け会社もこの保険証券によっ
てカバーされ、次の入札フェーズの時期に提供される保険証書に従う保険証券に記載される保証範囲を超え
るか除外部分が控除されます。
この保険証券は1B ユーロを上限として全体の保証額を保持しています。
IO と Fusion for Energy は契約者によって現場で任務を遂行するために使用される自身の建物をカバーしま
す。ただし契約者の所有物となっている内容物は除きます。
IO と Fusion for Energy によって署名された CEAR 保険証券は、契約者の責任や義務には影響を及ぼしま
せん。
11 下請け作業の規則
下受け作業は許可されています、しかし2つのレベルに制限されており、その合計量は全体の契約値の 50%
に制限されています。7項に述べた通り、下請け会社の経験は特別な分野の事前審査段階において考慮され
ます。
【※ 詳しくは添付の英語版技術仕様書「Mechanical and Piping Installation Works MCP Contract」をご
参照ください。
】
ITER 公式ウェブ http://www.iter.org/org/team/adm/proc/overview からもアクセスが可能です。
「核融合エネルギー研究開発部門」の HP: http://www.fusion.qst.go.jp/ITER/index.php
では ITER 機構からの各募集(IO 職員募集、IO 外部委託、IO エキスパート募集)を逐次更新してい
ます。ぜひご確認ください。