業 務 内 容 書 業 務 名 : 平成28年度 LRT導入可能性検討業務委託 本業務は、那覇市において新たな軌道系交通システムであるLRT(ライトレールトランジット)を基本とし導入の可 能性と課題等について検討を行うことを目的とするものである。 業務目的 貸与予定資料 ○ ○ ○ ○ ○ 那覇市における新たな公共交通に関する基礎調査(平成18年3月) 那覇市交通基本計画及び那覇市総合交通戦略 (平成22年3月) 那覇市公共交通総合連携計画 (平成23年5月) 平成27年度 LRT導入可能性検討業務委託 (平成28年6月) その他 必要資料 1.公共交通ネットワーク軸の優先度の検討 1-1.公共交通ネットワーク軸の特性の把握 受注者は、過年度整理した公共交通ネットワーク軸の各路線①∼⑧(参考図参照)ごとに以下の項目で評価し、実現可能 性、優先度を決めること。決定にあたっては学識経験者の意見聴取や本市のLRT導入庁内検討推進本部に諮ること。ま た、必要に応じて公共交通ネットワーク軸の見直し等を行うこと。 公共交通ネット ①前提条件の整理(整備空間の有無、構想事業の実現性 など) ②事業による寄与度(3つの導入目的(交通、観光、まちづくり)) ワーク軸の特性 ③概略需要の想定 の把握 ④概算事業費の算定 ⑤各軸、各視点におけるクリアすべき条件の整理 ⑥車両基地確保の可能性 ⑦その他 1-2.評価項目の重要度と項目間の重みづけの検討 評価項目の重 要度と項目間の 1−1の各評価項目について重要度の検討を行うと共に、項目間の重み付けを行い評価し、優先度を判定すること。 重みづけの検討 1-3.公共交通ネットワーク軸の適用システムの検討 公共交通ネット ワーク軸の適用 1−2で評価した公共交通それぞれの特性及び概略優先度を踏まえ、各軸にふさわしい公共交通システムを検討すること。 システムの検討 2.総合的な公共交通ネットワークの検討 1.で整理された公共交通ネットワーク軸を補完、連携し、那覇市域全体を網羅するフィーダー交通システムを組み合わせること により、誰もが過度に自動車を使用することなく移動が可能であり、那覇市の目指すまちづくりを実現する総合的な公共交通体 系を検討すること。 各交通システム LRT、幹線バス、路線バス、コミュニティバス、デマンドシステム等各交通システムの担うべき範囲を踏まえ、公共交通の望 ましい役割構成について検討する。 の役割(位置付 取りわけ、幹線の公共交通ネットワーク軸が整備強化された時の、フィダーサービスシステムに着目して検討すること。 け)の検討 交通不便地域 の現況分析 昨年度調査において公共交通が不足とされている交通不便地域において、既存資料を活用して居住状況と公共交通の状 況等との関連性を整理把握すること。 フィーダー交通 「各交通システムの役割(位置付け)の検討」や「交通不便地域の現状分析」の結果や那覇市交通基本計画及び那覇市総 システムの検討 合交通戦略から、各交通不便地域の程度を明確化するとともに、地域に相応しいフィーダー交通システムを検討すること。 交通不便地域ご シームレスな交通を実現するためフィーダー交通システムと幹線交通軸との結節点について適切な位置また料金等につい との交通結節点 て検討を行うこと。 の検討 総合的な交通 ネットワーク案 の作成 那覇市民が快適に移動でき、持続可能で総合的な公共交通ネットワーク案を作成すること。 1 3.LRT導入フィジビリティスタディ 1.で検討した幹線交通軸から評価が高くLRT導入がふさわしいとされた軸(複数)を対象に複数のLRT導入のモデルスタディを 簡易に行うこと。 前提条件の整 検討に際しての前提条件を設定する。 理 起終点の検討 検討対象軸より導入ルートの起終点となり得る箇所について検討を行う。 導入空間の検 討 「起終点の検討」で整理した起終点を結ぶルートについて以下の視点も考慮し導入ルートを検討する。 ①交差点部 ②走行位置の検討 ③車両基地 複数の導入 ルートの設定 複数の導入ルートの設定を行うこと。 サービス水準の 周辺の公共交通サービスの状況や人口の増加状況を踏まえ、導入システムのサービス水準を検討すること。(駅間、頻 度、料金等) 設定 需要想定 既存公共交通の利用者数や、導入ルート沿線人口のうち高齢者や児童等、車が自由に使用できない交通弱者も考慮し概 略の需要想定を行うこと。 概算事業費の 検討 既存事例などを参考に整備費用と維持費用を算出すること。 事業採算性の 検討 需要から算出される収入と維持費用から事業の採算性を検討するとともに上下分離方式を採用した際の那覇市の負担額 について検討を行うこと。 事業スキームの これまで我が国でとられてきた事業手法や、近年みられる上下分離方式等事業手法等についての可能性を検討するととも に整備や運営の事業主体について官民連携等の可能性を検討すること。 検討 4.公共交通事業主体の検討 公共交通事業 主体の検討 第3セクター方式や上下分離方式等LRTの事業スキームを検討するともに想定される事業主体、運営主体について各主体 のメリット・デメリットや主体のあり方について検討を行うこと。 5.公共交通活性化施策の検討 公共交通活性 化施策の検討 H27年度LRT導入可能性検討業務した基幹公共交通整備の基本方針(別紙1参照)において、対応する施策を抽出すると ともに各種施策の実行可能性や課題等について検討を行うこと。 6.市民との協働に係る検討 6-1.市民との合意形成に関するシナリオ案の作成 市民との合意形 新たな公共交通システムを導入する際には、市民との協働で導入の検討を行う必要があることから検討プロセス等を整理 成に関するシナ し、市民との合意形成を図るシナリオ案を作成すること。 リオ案の作成 6-2.広報ツールの作成 広報ツールの作 新たな公共交通システムの導入にあたり、まち並みの変化、都市像の実現化について、動画等のコンテンツを作成し、広 報ツールとして市民との協働に使用すること。 成 7.LRT講演会、勉強会等の実施 LRT講演会、勉 庁内の職員に対してLRTの知識を深めるために、勉強会(2回)及びLRT講演会(1回)を実施すること。 強会等の実施 8.市民大学の実施に係る資料の作成 市民大学の実 那覇市第5次総合計画の策定に向けた市民大学の実施にあたり、那覇市の交通実態や新たな公共交通システム等市民大 施に係る資料の 学での検討に資する資料を作成すること。 作成 2 9.庁内検討部会の運営支援等 庁内検討部会 の運営支援等 LRT導入庁内検討推進本部会および委員会に諮るため、部会資料の作成、会議録の作成等、部会の運営支援を行うこ と。また、検討内容について学識経験者等への意見聴取行うこと。なお、部会および委員会は各3回程度開催すること。 10.報告書作成 報告書作成 上記を取りまとめ、報告書を作成すること。 参考図 ⑤ ⑧ ④ ⑥ ① ② ③ 3 ⑦ 別紙 1 (1)基幹公共交通(LRT 等)整備の基本方針(素案) 前述の整備の目的に対応して、より具体的な整備の基本方針(素案)を以下のように整理す る。 ①多様な移動ニーズに対応した公共交通サービスの拡充 関連する整備目的:① 高齢者や子育て世代、観光客などの多様な移動ニーズに対応し、定時性や速達性を確保しつ つ、併せて既存バス路線を再編し、分かりやすく使いやすい、公共交通サービスの実現を図る。 ②ゆいレールと新たな公共交通システムのコラボレーション 関連する整備目的:① 現在、基幹公共交通として機能している、ゆいレールと適切に結節し、体系的な公共交通ネ ットワークの形成を図る。 ③公共交通と自動車の調和のとれた交通環境の形成 関連する整備目的:① 新たな公共交通システムの導入と合わせ、P&R 整備などの TDM 施策や※MM 施策等の交通行動 の誘導を促進する総合的な施策を展開する。 ④ひとにやさしい公共交通システムの推進 関連する整備目的:① バリアフリーや環境負荷が低減された、ひとにやさしい新たな公共交通システムの導入を図 る。 ⑤観光振興とまちづくりに役立つ交通ネットワークの形成 関連する整備目的:② 観光振興への寄与、まちづくりへの寄与と公共交通利用の促進に寄与するシンボル性、デザ イン性に優れた新たな公共交通の導入を図る。 ⑥観光拠点などのアクセス性強化 関連する整備目的:② ゆいレールと連携補完しながら観光エントランスと今後利用者の増加が予想される観光拠 点のアクセス性を高めるとともに、沖縄県縦貫鉄道(構想)との連携を図る。 ⑦都市機能拠点間の交通ネットワーク強化 関連する整備目的:③ 商業・業務、医療、教育等の都市機能拠点間の結節をゆいレールや新たな公共交通システム とネットワーク化させることにより、クルマに頼よりすぎない移動の実現を図る。 ⑧均衡あるまちづくりの発展 関連する整備目的:③ ゆいレール、新たな公共交通システムを基軸とした公共交通ネットワークの形成を行い、ま ちづくりと一体となって取り組むことにより、沿線地域の開発やまちの賑わいを創出するな ど、均衡あるまちづくりの発展に貢献する。 ⑨市民との協働によるまちづくり 関連する整備目的:すべて 那覇市のまちづくりの目標を市民と協働で明確化し、将来の那覇市の都市像の実現に向け て、LRT導入のプロセス・整備・運営等各段階においても市民との協働を図る。 ※MMとは、公共交通や徒歩などを含めた多様な交通手段をかしこく利用することを自発的に促す交通施策 のこと 4
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