◈施設整備の背景 本市を含む水田農業を基幹産 業とする地域は、国の米需給対 策の見直しに伴い、水稲から畑 作物などへの転作が年々増加し て い ま す。 転 作 作 物 の 中 で も、 ソ バ は 連 作 障 害 ㊟を 起 こ し や す いことから、市では小麦と大豆 年度の市内の小麦生 を 導 入 し た 適 切 な 輪 作 ㊟を 推 進 し、平成 産量は約2700t、作付面積 と3年前の生 、大豆は約135 乾燥・調製・貯蔵・検査設備な 刈り取りによる 効 率 的 な 受 け 入 を受け入れるこ と が で き 、 適 期 ままの状態で現 在 よ り 多 く の 量 さまざまな出荷方法に対応でき コンテナなど、買い手が求める う)から、大型のフレキシブル 除 く こ と が 可 能 に な り ま し た。 り集荷した小麦 か ら ソ バ を 取 り 適 切 な 輪 作 体 系 を 確 立 す る 他、 麦・大豆・ソバを組み合わせた 広域小麦・大豆乾燥調製貯蔵 施設の完成により、今後は、小 【大豆】 るよう、JAきたそらちとも連 ブランド化と安定販売が実現す 働力の軽減による経営規模拡大 大豆を洗浄 は約530 0t、約510 産量と比較すると小麦・大豆と もに約1・7倍に増えています。 このような中、これまでの小 麦(多度志・深川地区に3棟) ・ 大豆(多度志地区に1棟)の共 同処理施設では、乾燥・調製作 業が追い付かず、生産者個人で その作業を行うため、均一な製 品を出荷できない他、畑や機械 に残ったソバが小麦に混入して しまうなど、そばアレルギーへ の対応も課題となっていました。 これらの課題を解決するた め、本市に本所を置くJAきた そらち(深川市・雨竜町・北竜 町・幌加内町が区域)では、昨 年8月に広域小麦・大豆乾燥調 製貯蔵施設の建設工事に着工 し、本年7月から施設を稼働し ました。 どを整備し、小麦と大豆を合わ れが可能となり 、 生 産 者 の 乾 燥 るようになりました。 この施設は、荷受け・貯留・ せ作付面積で約1700 、約 作業などに係る 労 働 力 軽 減 も 図 7000tを受け入れることが られます。また 、 課 題 の 一 つ と ㎏の小さな梱包(こんぽ できます。また、施設建設や機 0万円、構成市町からの補助金 これにより、ソ バ と 小 麦 の 輪 作 生産者が将来にわたり農業を続 ◈今後の目標 り、 器の整備に係る事業費は、総額 なっていた小麦 へ の ソ バ 混 入 防 が約9億2000万円、JAき が可能となり、 ソ バ の 連 作 障 害 止対策は、選別 機 器 の 導 入 に よ で約 億8000万円、このう ち、国の補助金が約 億400 たそらちの負担が約4億円と を防止できる理 想 的 な 作 付 け 体 なっています。 けられるように、所得確保と労 乾燥・調製設 備 を 新 た に 導 入 し、最新の機械 に よ り 大 豆 の 処 携しながらさまざまな施策を推 大豆を色で判別して異物な どを除去 小麦・大豆を買い手の要望 に応じた方法で出荷 大豆の比重により選別。そ の後、形などでさらに選別 小麦の一時貯留と大豆の貯 留・乾燥に使用 系が確立できま す 。 理や異物の除去 対 策 を 講 じ た こ 進します。 ◈施設整備の効果 施設整備により、小麦・大豆 の生産に係るさまざまな課題が とから、高品質 な 大 豆 を 安 定 し への対応を図りながら、産地の 解決され、次のような効果をも て供給すること が 可 能 と な り ま たらします。 【小麦】 大豆 汚粒クリーナー 出荷 色彩選別機 6 7 す。また、出荷 設 備 の 増 強 に よ 小麦 比重選別機 貯留ビン ha 500t貯蔵可能なサイロを 8基設置し、小麦を貯蔵 発芽やカビなどの被害粒や ソバなどの異物を除去 27 ha サイロ 砕けた小麦などを除去 1時間に 30t処理できる設 備3カ所で受け入れ ha この施設は、小麦を収穫した ㊟連作障害とは…同じ土地に同じ作物を連続 して作付けすると生育不良などが生じること 輪作とは…連作障害を防ぐため、作付けす る作物を周期的に変えて栽培する手法 粒の大きさを選別。その後、 比重選別機などでさらに選別 上部から連続して投入し、 多量の小麦を乾燥 11 30 問合先 農政課農産係 ☎ 26-2255 JAきたそらち農産課 ☎ 26-0132 アミロ選別機 小麦・大豆 本市は水稲を中心とした農業のまちですが、小麦・大豆も転作や畑作による複合経 営を行う上で、地域の農業を支える重要な基幹作物となっています。 今月は7月に稼働を開始した「広域小麦・大豆乾燥調製貯蔵施設」についてお知ら せします。 10 インデントシリンダー 荷受け 広域小麦・大豆乾燥調製貯蔵施設完成 ◆荷受け設備 1時間に 30t×3カ所 ◆貯 留 設 備 60t× 24 基 ◆乾 燥 設 備 80t×1基 ◆調 製 設 備 小麦 1時間に 12t 大豆 1時間に3t ◆貯 蔵 設 備 500t×8基 ◆事 業 費 24 億 8,194 万円 (本市負担6億 1,963 万円) 精選機 乾燥機 荷受けから出荷 までの流れ ~高品質小麦・大豆の安定供給を目指して~ 24 【施設概要】
© Copyright 2024 ExpyDoc