日本での初演から20年。多くの人を魅了 してきた 『エリザベート』 が、2年ぶりに宝 塚大劇場で開幕しました。 タカラヅカ版で よ み は9代目となる黄泉の帝王・ トートに扮する のは、宙組トップスター・朝夏まなとさん。 けい こ 稽古中だった6月、 この人気作に挑む意 気込みなどを伺いました。 共演者の皆さんについて お聞かせください。 エリザベート役の実咲凜音とは、強い生命力を 持った彼女にトートが初めて出会う “冥界” の場面 を大切にしようと話しています。ワイルドなイメージ を封印して皇帝フランツに扮する真風涼帆、逆に 普段のソフトな雰囲気とは異なるルキーニを体当 たりで演じる愛月ひかる…二人が挑戦している姿 いざな 美しき黄泉の世界へ誘う、 スタイリッシュな9代目トート降臨! は、見ていて頼もしいですね。 また、役替わりでルドルフを演じる澄輝さやと、 蒼羽りく、 桜木みなとの個性の違いが、 芝居にどう表れてくるかも楽しみです。 タカラヅカ版『エリザベート』 の魅力とは? トート役を演じる今のお気持ちは? ち みつ 緻密に計算された楽曲の素晴らしさはもちろんですが、特にタカラヅカ版 いつか 『エリザベート』のメインキャストを演じられたら…と思っていたので、 は、 トートとエリザベートの愛や、 フランツとの三角関係なども描かれ、 お客 今回の上演のお話には驚きましたが、後からうれしさがこみ上げてきまし 様の見たいものが詰まった舞台になっていると思いますね。この作品を た。稽古前に訪れたウィーンでは、教会などの空気が重厚でひんやりして 見てタカラヅカを目指した下級生も多く、稽古場は今、憧れの作品に出 いて…トートが現れそうな雰囲気を感じたので、登場シーンはその感覚を 演できる喜びと気合に満ちています。皆の熱意に私も元気をもらいなが 思い出しながら演じています。正解がない役なので難しいですが、演出の ら、今の宙組ならではの『エリザベート』 をお届けできるように頑張ります! あこが 小柳先生に「エリザベートを追うだけでなく、彼女を手のひらの上で転が す余裕があってもいい」 と言っていただき、視野が広がりました。 トートのよ うな神秘的な存在が本当にいるとしたら、彼が誘う黄泉の世界はきっと美 しいのだろうなと想像しつつ、 自分なりの答えを見つけていきたいですね。 朝夏まなとさん 佐賀県出身。2002年『プラハの春』 で初舞台。 2015年2月、宙組トップスターに就任。愛称は “まぁ” “まなと”。
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