平成二十二年度 奈良県立大学 卒業式 伊藤 忠通 学長式辞

平成二十二年度
奈良県立大学 卒業式
伊藤 忠通 学長式辞
卒業おめでとう!
今日の晴れの舞台の主役は卒業生の皆さんです。皆さんがいまこ
こにいることができるのは、自分に誇りを持ってこれまで頑張って
きたからです。
保護者の皆さん、ご臨席いただいたご来賓の皆さん、立派に巣立
つ彼ら、彼女らをどうぞ褒めてあげて下さい。
今日卒業される皆さんは、在学中にたくさんの出会いや経験を持
ったことと思います。良い経験もあれば、苦い経験もあったかも知
れません。昨年は平城遷都1300年祭が行われ、皆さんの中にも
ボランティアなどに参加して、たくさんの人と出会ったり、貴重な
経験をした人がいると思います。社会に出てからもたくさんの出会
いや経験があると思います。すぐに答えの見つからない問題に直面
するというようなことも経験するかも知れません。どうかそれらの
出会いや経験を自分自身の成長の糧にして下さい。そして奈良県立
大学で学んだことを生かして下さい。
先ほど皆さんに「地域創造学士」の学位記を授与しました。本学
では、人と社会の未来づくりに貢献できる人材を育てています。皆
さんは未来の専門家です。どうぞ、社会のためになる、人のために
なるという志をもって旅立って下さい。
皆さんの人生の新たな旅立ちに当たって、
ある言葉を紹介します。
それは、
「人生は習慣の織物である」という言葉です。この言葉は、
19世紀のスイスの哲学者でもあり、詩人でもあるアンリ・フレデ
リック・アミエルの言葉です。アミエルの日記に、こう書いてあり
ます。
「心が変われば態度が変わり、態度が変われば習慣が変わる。
習慣が変われば人格が変わり、人格が変われば人生が変わる 。」人
生を習慣という糸で紡ぐ織物だと考えれば、良い習慣を身に付ける
か、悪い習慣を身に付けるかによって、まったく人生が変わってき
ます。生き方のモードととして、見事な「人生の習慣」を持ってい
る人に出会うことがあります。しかし、それは決して意識して出て
くるものではなく、立ち居振る舞いや言葉に染み込んでいて、確固
とした人柄の雰囲気を感じます。皆さんもどうぞ良い「人生の習慣」
を身に付けて下さい。
最後になりましたが、皆さんを育てて下さった保護者の方々に感
謝の気持ちを伝えて下さい。厳しくも愛情をもって指導して下さっ
た奈良県立大学の先生方にも、そしていつも奈良県立大学を支えて
下さった職員の方々にも。
卒業おめでとう!!