ご注文は恋愛ですか? 香風智乃の甘話 ID:93075

ご注文は恋愛ですか?
DEKKAマン
香風智乃の甘話
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︻あらすじ︼
なんの変鉄もないごちうさのチノちゃんの恋愛話。
最近友人にごちうさの漫画を借り、あげくはまってしまった私が、
いまさら衝動書きしたものです。
口調とか色々可笑しかったら教えて下さい。
目 次 カプチーノ、な第一話 ││││││││││││││││││
1
カプチーノ、な第一話
﹂
﹃本日の星座占い、十一位から八位は︰︰︰﹄
﹁ココアさん、また星座占いですか
﹁星座占いっていいよね∼、なんだかその日が上手くいきそうに思え
るんだよ∼﹂
﹂
﹁ティッピーの占いの方が当たると思うんですけど︰︰︰﹂
﹁ティッピーのは別だよ、あれはオカルトの域だよ
0言0*︶<ヴェアアアアア﹂
起きるかも、ラッキーアイテムは白のハンカチ﹄
﹁︵
あ、そろそろ行かないと学校に遅れてしまいます。
﹁早くしてください、置いてっちゃいますよ
﹂
﹁それは嫌だ∼、待っててチノちゃん、三十秒で支度するから
ドタドタと走るココアさん、ほんと相変わらずですね。
﹂
﹁うーん、うーん、白のハンカチ、白のハンカチはどこ︰︰︰﹂
﹁ココアさん、ココアさん、起きてください、遅刻してしまいますよ﹂
?
﹃残念、最下位はおひつじ座、思ってもいなかったことが知らない間に
はやめてほしいです。
でも出来るだけ順位が発表されるたびに、大袈裟に喜んだりするの
レビを見ています。
ココアさんは最近星座占いにはまっているようで、毎日のようにテ
!
私も準備をして玄関の近くでココアさんを待つとします。
!
?
1
?
占いで最下位だったのがそんなに嫌だったのでしょうか
あ、ココアさんが倒れた。
'
﹁お待たせチノちゃん、よし、行くぞー
﹂
すぐ別れちゃうけど、ほんと元気ですね。
はい、と返事をして私達は学校に向かいました。
﹃本日の記念すべき一位はいて座のあなた、素敵な出会いに巡り会え
るかも﹄
私達が去ったあとの家ではそんな音声が流れたらしい。
﹁チノー、一緒に帰るぞー﹂
何事もなく学校が終わって下校の時刻になりました。
私はマヤさんとメグさんと一緒に帰ることにします。
おしゃべりしながら帰っていると、マヤさんとメグさんと別れまし
た。
一人で家に帰ろうとすると、頬を冷たい何かが触れました。
ポツ、ポツポツ
空が黒い雲に覆われてきています。
どうしましょう、傘なんてもってませんし、強い雨が降ってきたら
大変です。
﹁少し雨が防げるところに行かないと︰︰︰﹂
ポツポツと降っていた雨はだんだん強くなり、既にどしゃ降りで
す。
風邪をひいたら皆さんに迷惑がかかりますし、それだけは避けない
と︰︰︰。
2
!
﹁あそこなら雨を防げるはず︰︰︰﹂
私が行ったのはとあるペットショップの前、幸い雨避けもあります
し、止むまで待つことにしましょう。
どうしたらいいんでしょう、雨がまったく止みません、それどころ
か、どんどん強くなっています。
外には人一人もいません、きっともう家に帰っているのでしょう。
﹁ココアさん、大丈夫でしょうか﹂
ココアさんなら元気に雨のなかを突っ切りそうですが、と思いなが
ら空を見ます。
﹂
3
まだまだ黒い雲は途切れそうな素振りもみせず、延々と続いていま
す。
﹁はっ、はっ、はっ﹂
誰か来たようです、ココアさんが来てくれたのかと少し希望を持ち
ましたが、その人は男性でした。
その人はびしょ濡れで、こちらの方にやって来ました。
って、こっちの方に、何かあったのでしょうか
かかっていた鍵を外し扉を開けました。
その人は私が雨宿りをしているペットショップの入口に近づくと、
?
私はそれを近くでぼーっと見ているとその人は、
﹁雨が止むまで入ってるかい
﹁いいんですか﹂
﹁大丈夫、困ったときはお互い様って言うしね﹂
?
私はその言葉に頷き、ペットショップに入っていくのでした。
ペットショップに入った私が見たものは、少ない犬、猫、そしてた
くさんの兎です。
﹂
私が目を輝かせて見ていると、男の人は私に、
﹁触ってみるかい
私はその言葉に頷き、一匹の兎と触れ合わせて貰いました、ティッ
ピーとあんこ以外の動物はみんな私を避けていくようにします。こ
この兎もその様で、私に近づこうとしませんでした。
男の人は私に、ちょっと待ってて、と言うと一匹の兎を抱き上げま
した。
その兎はとても気持ち良さそうにしていて、幸せそうでした。
男の人は私に、落とさないようにね、と兎を抱っこさせてくれまし
た。
﹂
初めて触るティッピーとあんこ以外の兎は、なんともいえない柔ら
かさでした。
﹁兎に触るのは初めて
なら断る方が失礼だと思い、珈琲をお願いしました。男の人は驚い
﹁そうですか﹂
﹁いいよ、これは俺の善意でやっているようなものだし﹂
︰︰︰﹂
﹁い、いや、大丈夫です、流石にそこまでしてもらったら悪いですし
てきました。
そうか、と男の人は言うと、何か暖かい物でも入れようか、と言っ
そう問いかけてきたので、私は首を横に振ります。
?
4
?
たかのような顔を少しすると、砂糖は
と聞いてきました。
お願いします。というと男の人は奥に消えていきました。
しばらくすると男の人は戻ってきて、珈琲と砂糖を置いてくれまし
た。
﹁ありがとうございます﹂
﹁別に感謝されるような事はしてないんだけど︰︰︰﹂
男の人は困ったかの様に頬を掻きました。
その珈琲をいただきながら、外の様子を見ます。
と声
今だやむ気配はありません、ふと気になり部屋にあった時計を見る
と、既に下校時刻から一時間以上過ぎていました。
私がそわそわしていたのを察したのか、男の人は、帰るかい
をかけてきました。
﹁でもこの雨ですし︰︰︰﹂
あるから送ってあげられないんだよね、どうしようかな﹂
﹁ほんとだったら送っていってあげたいんだけど、俺はここで仕事が
?
ばいいよ﹂
借りるだけだったら、そう思いその傘を貸してもらい、入口に手を
かけます。
何かされっぱなしでは悪いですし何かお返しが出来ないかと思っ
ていると、一つ思い付きました。
5
?
そうだ、と男の人は入口までいくと、何かを取ってきました。
﹂
﹂
﹁この傘あげるよ、これで大丈夫
﹁いえ、悪いですからいいです
?
﹁うーん、だったらこの傘貸してあげる、また次会う時に返してくれれ
!?
﹁私 の 家 は r a b b i t h o u s e と い う 店 を や っ て る ん で す け
ど、よければ来てください﹂
出来る限り笑って、私はペットショップを出ました。
私は傘をさしながら家まで帰っていると、空が割れました。その割
れ目からは白い光が差し込み、雨を遠ざけていきました。
私は傘についた水を払い、歩きました。
地面にはさっきできたと思われる水溜まりがいくつかあり、それを
避けながらすすんでいるとrabbit houseの看板が見え
てきました。
﹁ただいまです﹂
﹁チノちゃーん、心配したんだよ∼﹂
し。
﹁内緒です﹂
と言いました。別に意味はありません、ただちょっと前見たドラマ
﹂
に憧れたとかそういうんじゃありません。
﹁妹に先を超されちゃったよぉ∼
6
ココアさんが頬をすりすりしてきました。
﹂
リゼさんはそれを、またか、といった表情で見ていました。
﹁む、チノや、その傘は誰のじゃ
﹂
?
名前はまた今度聞くとしましょう。と決め、私はそんな二人に対
そういえば名前を聞くのを忘れてました。
﹁あれ、ほんとだ、チノちゃん行くとき傘もってなかつたよね
?
!
﹁わしの、わしのチノがぁ∼
﹂
ココアさんとティッピーはひしりと抱き合ってそんなことをいい
始めました。
リゼさんは、
﹁あいつらは冗談を真に受けるんだから気を付けろよ﹂
と言ってきた。
ラビットハウスは今日も元気に営業中です。
7
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