アデノシンは、 アデノシン受容体に結合し、 睡眠の調節、 交感神経や

29amD115
アデ ノシン受容体 と p2Y 受容体 の相互作用 と体 内時計制御 の関係
東北大 院薬 ,
2
早稲 田大
○ 福揮 啓 睦 1,鈴木 登紀子 1,守屋 孝洋 1,柴 田 重信 2(1
先進理工 )
アデ ノシンは、アデ ノシン受容体 に結合 し、睡眠の調節 、交感神経や副交感神
経作用 の減 弱 といった様 々な生理作用 を持っ ヌク レオ シ ドである。一方 、ATP、
ADP、UTPな どのヌ ク レオチ ドは P2受容体に結合 し、神経保護や痛みの伝達な ど
に関わってい る。 これ らプ リン受容体サブタイプは、Al受容体/
p2Yl受容体、A】
受容体/
p2Y2受容体 、A2A 受容体/
p2Yl
受容体/
p2Y12受容体 といった様 々な組み合わ
せ で-テ ロ多量体 を形成 し、シグナル伝達効率 に変化 が起 こることが報告 されて
い る。一方 、プ リン受容体 は睡眠 ・覚醒の調節 において重要 な役割 を果 た してい
ることが知 られ てい る。 そ こで本研究では、睡眠覚醒 リズムを制御す る体 内時計
の リズム発振機構 にお けるプ リン受容体やそれ らの-テ ロ多量体が及 ぼす影響 に
ついて明 らかにす ることを 目的 とした。
pER2:
:
LUC ノ ックイ ンマ ウス由来の胎仔線維芽細胞 (
MEF) に様 々なプ リン受
容体サブタイプを共発現 させ てア ゴニス トで共刺激 し、生物発光 リズムを測定 し
p2Y4受容体、Al
受容体/
p2Y6
て リズムパ ラメー ター を解析 した ところ、Al受容体/
受容体 には体 内時計制御 に関す る相互作用があることが示 され た。 さらに、 ヒ ト
胎児腎由来 HEK293T細胞 に受容体 を共発現 させ、共鳴エネル ギー転移 を応用 した
BRETによ り-テ ロ多量体形成 を検討 した ところ、い ずれの組み合 わせ において も
-テ ロ多量体 を形成 してい ることが示 された。 これ らの結果 よ り、プ リン受容体
の-テ ロ多量体形成 が体 内時計機能 を制御 してい る可能性 が考 え られた。現在 、
-テ ロ多量体形成 にお ける細胞 内シグナル伝達変化 を詳細 に検討 中である。