インド:SCCL 今後の全石炭鉱区開発では MDO を指名へ

インド:SCCL 今後の全石炭鉱区開発では MDO を指名へ
2016 年 7 月 21 日掲載
7 月 14 日付けの地元報道によると、南インドの Singareni Collieries Company Limited (SCCL)は、自
社開発操業体制を転換し、現在の操業炭鉱以外の石炭プロジェクトでは、炭鉱開発採掘会社(MDO)を指名
する予定である。
SCCL は、操業 127 年、露天掘り 16 炭鉱、坑内掘り 31 炭鉱、合計 47 炭鉱にて操業。年間生産量は約
60 百万トン、主として、インド南部の Telengana 州に鉱区がある。2020 年までに 10 箇所(大部分はインド
南部以外)の新規炭鉱開発にて、85 百万トン/年まで増産する計画。しかし、石炭省は政府計画にて、SCCL
には、2020 年までに 100 百万トン/年を指示している。
SCCL は、MDO に対して、可能な限り最短期間にて、プロジェクトを生産段階とする保証を求めるが、
少なくとも 14 の国内、海外の MDO が、プロジェクトの実施に関心を示しているという。
最初の MDO 指名は、インド東部の Odisha 州での Naini 石炭鉱区(概算埋蔵量 450 百万トン)にて行われ
る。MDO は、36 カ月で鉱区開発を完成させる。SCCL は、今後のプロジェクトでは、新技術を採用する
考えであり、新規鉱区の開発には、MDO が必要だと強調した。
SCCL は、長壁式採炭技術の成功実績を有する、インド国内では、数少ない炭鉱会社である。インドで
は数炭鉱が長壁式採炭技術の経験を有するが、当該技術には多額の資金が必要である。SCCL は、Adriyala
長壁式炭鉱(生産量 2.2 百万トン/年、Telengana 州)への 157 百万 USD 投資を引き合いに出したが、このプ
ロジェクトは、炭鉱プロジェクトでは最大規模の一つであり、また、国内の全坑内掘り炭鉱で最高レベル
の生産能力の一つである。
SCCL は、石炭省に対して、新規炭鉱建設に向けて、現在の 75 百万 USD から 150 百万 USD への増額
許可を求めている。
(石炭開発部 辻
誠)
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