まとめ

まとめ
Z 変換とは
・ Z 変換は非周期的かつ無限の長さの時間領域ディジタル信号 f [i] に対する DFT
・Z 変換の定義
F(z) =
∞
∑
{f [i] · z −i }
i=0
により定義される複素関数 F(z) を (片側)Z 変換という。
f [i]・
・
・非周期的かつ無限の長さの時間領域ディジタル信号、i が負の時は f [i] = 0、各 f [i] は有限な実数 (つまり
|f [i]| < ∞ )
z・
・
・複素数の独立変数、「Z 平面」と呼ばれる複素平面上の点
収束領域
・ ある z の値を代入したら絶対値 |F(z)| が無限大になったとき、「 F(z) が発散する」という
・ ある z の値を代入しても絶対値 |F(z)| が有限であるとき、「F(z) が収束する」という
・ Z 変換が必ず収束することが保証されている Z 平面上の領域のことを「収束領域」という
・ 収束領域内から z を選んで F(z) に代入すると F(z) は収束する
・ 収束領域外から z を選んで F(z) に代入すると F(z) は発散する
計算手順、例 1∼4
(手順 1) 変換対象となる時間領域ディジタル信号 f [i] が周期的だったら DFT を行う。非周期的かつ無限の長さだっ
た場合は (手順 2) に進む。
(手順 2) とりあえず f [i] を定義にそのまま代入して F(z) を求める。
(手順 3) 無限級数のままだと何かと都合が悪いので場合分けをして収束後の式を求める。同時に収束領域も求める。
(場合 3-1) (手順 2) の段階で既に無限級数で無くなっている場合
例えば f [i] = {1, 2, 0, 0, · · · } の Z 変換
F(z) =
1
∑
{f [i] · z −i } = 1 + 2 · z −1
i=0
みたいに最初から無限級数でない場合、 F(z) は既に収束した式になっている。その後 F(z) が発散する z の値を全
て求め、それらを除いた Z 平面の領域を収束領域とする。
(場合 3-2) 無限級数になっている場合
1
公式等を利用して F(z) を何とか無限級数で無くなるように変形する。大抵はその公式が適用できる条件として収束
領域も同時に決まる。
(手順 4) 具体的な z の値を代入する
(場合 4-1) z が収束領域に含まれる場合
収束後の F(z) の式にその z の値を直接代入して値を求めることが出来る
(場合 4-2) z が収束領域に含まれない場合
F(z) は発散するので計算出来ない。従って「この z を代入すると F(z) は発散する」が求める答となる。
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