例 3: ディジタルインパルス信号 (n が 0 でない場合) 次に n ̸= 0 の場合を考えます。 δ[i − n] は i = n の時だけ 1、i = n 以外の時は 0 というディジタル信号なりますが、これは例 1 の特別な場合、つま り L = n + 1 に相当しますので、 (手順 1) 変換対象となる時間領域ディジタル信号 f [i] が周期的だったら DFT を行う。非周期的かつ無限の長さだった 場合は (手順 2) に進む。 (手順 2) とりあえず f [i] を定義にそのまま代入して F(z) を求める。 (手順 3) 無限級数のままだと何かと都合が悪いので場合分けをして収束後の式を求める。同時に収束領域も求める。 (場合 3-1) (手順 2) の段階で既に無限級数で無くなっている場合 までを一気に適用して F(z) = n ∑ 0 0 1 1 {f [i] · z −i } = 0 + + 2 + · · · + n = n (= z −n ) z z z z i=0 が収束後の Z 変換の式として求まります。また収束領域も例 1 と同様に 「z = 0 を除く Z 平面全域」になります。 (4) 具体的な z の値を代入する 試しに n = 2、z = j とすると例 1 で示した収束領域の図を見る限り (場合 4-1) z が収束領域に含まれる場合 が適用されますので、F(z) の式にそのまま z = j の値を代入して F(j) = 1/j 2 = 1/(−1) = −1 が求める答となります。 また z = 0 の場合は例 1 と同様に (場合 4-2) z が収束領域に含まれない場合 が適用されるので、「z = 0 を代入した F(0) は発散する」が求める答となります。 1
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