収束領域 Z 変換は f [i] · z −i を i = 0 から順に無限に足しあわせて作られています (これを無限級数といいます) ので、独立変数 z の値によっては絶対値 |F(z)| が無限大になる時があります。この状況のことを「 F(z) が発散する」といいます。逆に 絶対値が有限になる場合は「F(z) が収束する」といいます。 さて F(z) が発散すると計算上色々やっかいな事が生じますので、通常は独立変数 z の値域に制約を課し、Z 変換が必 ず収束することが保証されている Z 平面上の領域を値域として選びます。その領域のことを「収束領域」と呼びます。収 束領域は元の f [i] から求めることが出来ます。 以上の話をまとめると次のことが言えます。 Z 変換の収束領域 ある時間領域ディジタル信号 f [i] から Z 変換 F(z) とその収束領域を求めたとき、 ・ 収束領域内から z を選んで F(z) に代入すると F(z) は収束する。 ・ 収束領域外から z を選んで F(z) に代入すると F(z) は発散する。 1
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