業務改革コンサルティング技術体系 (http://www.jbb‐con.co.jp) 佐々木伸 1.定義︓業務改⾰とは、企業活動の⽬標(売上⾼、 利益、キャッシュフロー等)を達成するために業務機能、 経営者 プロセス、業務⽅式、組織構造を分析、⾒直し、最適 戦略 化する改⾰活動である。 2.特徴︓ 執⾏役員 戦術 マ ネ ジ メ ン ト ①ビジネスモデル、バリューチェーン、サプライチェーンの企 管理者 コントロール 構、IT迄を⾒直す。 実⾏ ン ③⽬標管理を徹底する。 実務 担当 オペレ シ ②幅広いプロセス視点から職務、業務フロー、管理機 ル ⽅式から抜本的に⾒直す。 コントロ 業⾻格を根本的に⾒直すと共に、仕事そのものを業務 3.改⾰の視点︓企業経営の組織機能に⽴脚して 右図のようにマネジメント、コントロール、オペレーションか 改⾰の視点体系 ら構成する。 2 4.視点に沿った改⾰⽅向 企業の組織に沿った改⾰の為 (1)ビジネスモデル検討 の検討すべき⽅向がある。それ 戦略 マネジメント は右のように経営トップ層はマネ ジメント領域であり、中間管理 (3)バリューチェーン検討 (4)コンティンジェンシープランの設定 1.マネジメント 層はコントロール領域であり、担 (1)TOTAL MGT運営 戦術 マネジメント 当者層はそれぞれの部⾨の機 能にそった⽅向性を検討する必 (2)リアルタイムマネジメント運営 (3)⽣産形態設定 要がある。 この観点毎に⾃社の実態、他 (2)優位性発揮検討 (1)PDCA実⾏管理 2.コントロール (2)PDCAのためのしくみ整備 社の実態、⾃社の今後の⽅向 (1)製品仕様検討 性を真剣に考えることが望まれ (2)⼈材育成 る。それを⽀援するのがコンサル タントである。ここに外部コンサル 3.オペレーション タントを活⽤してほしい。 次⾴にいくつかの事例を紹介する。右図の⾚字太線部 (3)仕事の仕⽅ (4)キャッシュフロー管理 (5)インフラ整備、IT整備 (6)改善の実施 3 5.トータルマネジメント検討例︓SCM構造の例を⽰すと、図のように同じ⽣産形態で企業間を連携 したマネジメントが必要となる。このような理想像を描き、着実にそこへ引っ張って⾏く⼒が必要である。 サプライヤー(部品製造) ( ) P sP1 sP1 sP4 sP2 ) sS1 ⾒込⽣産(中国⼯場) sM1 sD1 sS1 ⾒込⽣産(タイ⼯場) sM1 sD1 sS1 sP3 ⾒込⽣産(中国⼯場) sM1 sD1 連 携 強 化 策 sM3 サプライヤー 統廃合 sD3 製品 在庫 sP2 sP4 sS1 sD1 sS2 sD2 sD3 半製品活⽤⽣産(⽇本⼯場) sS1 sM1 受注設計⽣産(⽇本⼯場) sS1 sP4 Z市場 sP3 sP1 Y市場 sP2 客先 生産計画連携 X市場 ( S M D R 連 携 カスタマー SCM(サプライチェーン)セン ター販売、生産、調達連携 特定サプライ ヤー計画連携 計 画 企 業 間 業 務 連 携 自社工場(完成品製造) sM2 sD2 仕掛在庫 受注設計⽣産(⽇本⼯場) sS3 工場内に生産形態毎 の流れを作り、計画 通り流れる管理 sM3 sD3 計画通り出荷、 配送出来る管理 sS3 サービス部品供給 のしくみ整備 P:Plan、 1:サプライチェーンPlan 2:S-Plan 3:M-Plan 4:D-Plan 5:R-Plan S:Source M:Make D:Deliver R:Return、 1:見込、2:受注、3:受注設計型 市場と連動した 生産形態別対応 4 6.オペレーション︓製品仕様検討例 製品仕様の検討は、お客様満⾜と下流の⽣産管理、購買、製造との整合性を取る必要がある。 図は顧客対応と⽣産対応の両⽴を考えた製品体系図である。このような多くの組織の整合性を取 る活動こそコンサルタントが得意で、プロジェクト体制を組んで⾏っている。 製品体系表 製品種 A型-1 A型-2 A型-3 OP -1 オプション OP OP -2 -3 OP -4 カスタ マイズ 購買構造表 ⽣産構造表 受注予測 コア関連部品 先⾏発注 コア関連 部品加⼯ コアユニット サブ組⽴ 受注 構造の整合化 A型 プラット フォーム (コア) 受注・⽣産管理 構造表 受注契約 オプション関連 確定発注 オプション関連 部品加⼯ コア・オプション サブ組⽴ Aカスタマイズ Y型-1 Y型-2 Yカスタマイズ ⽣産性配慮設計 Y型 カスタマイズ設計 承認 カスタマイズ関連 確定発注 カスタマイズ加⼯ 追加⼯ コア・オプション・ カスタマイズ組⽴ 検査・出荷 顧客対応と⽣産対応の両⽴を考えた製品体系 5 7.オペレーション︓仕事の仕⽅検討例 在庫の増⼤は仕事の仕⽅が原因となることが多い。その為には以下のような体系的な検討を必要と する。企業では多くの部⾨が関わるこのような活動は意外と不得意である。コンサルを使ってほしい。 製品・部品共通化 製品体系整備、品⽬削減、共通化 SCM、VMI、CPFR 計画連携、市場連携、供給連携、サプライイヤー選定と絞り込み 販売管理の徹底 ⽣産管理の徹底 資材管理の徹底 製品別⽣産形態の設定 ⽣販在調達計画・管理、先⾏発注、フォーキャスト発注 販売予測、内⽰等の情報の精度と早期連絡化 情報システム活⽤(MRP,ERP,SCP等) 契約条件(受発注) ⽣産形態整備、最適在庫位置・集約化、能⼒・負荷バランス ⽣産拠点、物流拠点、在庫集約化、内外製最適化 フローショップ、セル⽣産 在庫削減策 ⽣産・⼯程・倉庫企画開発 多能⼯化、スキルアップ訓練 垂直⽴上げ、終息管理、平準化⽣産 ⼯程管理、倉庫管理 ⼩ロット⽣産、混流⽣産 多頻度化(購買、⽣産、物流) 現場改善、物流改善 段取り、ST短縮、受⼊検査廃⽌、不良低減、⽣産性向上、物流改善 在庫責任部署設置、在庫区分設定、在庫計画⽴案、在庫基準設定 在庫管理の徹底 パレート管理、在庫⾦額管理、在庫削減量設定 在庫管理⽅法、発注⽅法(VMI、内⽰確定⽅式)、在庫基準設定 現品管理の徹底 現品管理、5S、進捗管理、情物⼀致、在庫精度、棚卸し精度 リードタイムの短縮 LT短縮(受発注・計画等の事務LT、⽣産LT、購買LT、物流LT) 財務管理からの判断 廃棄基準と実施 在庫削減⽅法体系表 6
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