地域農業が継承できる担い手の確保・育成 賀茂農林事務所 活動期間:平成26年~27年 ○ 取組の背景 ・賀茂地域は65歳以上の農業就業人口が68.6%(県平均64.1%)と高く、離農により農 業の担い手が減少している。 ・また、優良な経営を展開しながら、後継者がおらず、数年後には経営の継続が困難 になる経営体の増加も懸念されている。 ・一方、非農家出身者をはじめ多様な就農希望者からの相談等が増えている。 ○ 課題・目標 農業の担い手の確保が課題となっており、効率的・安定的な経営を目指す認定農業 者の育成や、これらのビジネス経営体への発展、多様な担い手の新規参入、後継者の いない優良経営体の円滑な経営継承を進め、持続的に発展していく農業構造の構築を 目指す。 普及指導員の活動 ○推進方向1 「 ビジネス経営体の育成 」 ■経営改革講座の開催 マーケティングアドバイザーが講師となり、新商品の開 発や販売戦略等について学ぶ経営改革講座を開催し、受 講生5名が将来に向けた事業プランを作成 ■事業プラン実現に向けたフォローアップ 経営改革講座の昨年度受講生等4経営体に、6次産業 化サポートセンターの専門家を派遣してフォローアップ 【経営改革講座の様子】 ○推進方向2 「 認定農業者の確保 」 ■新規認定と再認定への支援 市町とともに巡回し、新規参入法人や認定期間満了者の経営改善計画の作成を支援 ○推進方向3 「 新たな担い手の確保・定着 」 ■新規参入者等の就農支援 ・新規参入者等(9名)を対象に青年農業者セミナーを初 めて開催し、農業基礎知識の習得とネットワークづくり を支援 ・新規就農者8名を対象に、農業簿記講座を開催し、経 営管理能力の向上を支援 ■青年就農給付金(準備型)受給者等の営農定着支援 青年就農給付金(準備型)受給者等(8名)に対して、 定期的に巡回し、青年等就農計画の作成を支援 【給付金受給者への巡回指導】 普及指導員の活動 ○推進方向4 「 経営体の農業経営継承支援 」 ■賀茂地域の農業経営士における農業経営継承実態調査 賀茂地域の農業経営士(20名)を対象に、①10年後の経 営について(経営規模、後継者の有無)、②第3者への経 営継承についての意向等の聞き取り調査を実施 ■第3者への農業経営継承事業の推進 東伊豆町の後継者がいない優良農業経営体と新規就農 希望者とのマッチングを実施 【実態調査結果を経営士研修会で発表】 具体的な成果 ○ 「 ビジネス経営体の育成 」 ■受講生5名が事業プランを作成 経営改革講座受講生5名が、6次産業化や販売戦略樹立により、農ビジネス販売額の 拡大を目指した事業プランを作成 ○ 「 認定農業者の確保 」 ■認定農業者が増加 青年就農給付金の給付期間満了者(2名)や新規参入し た桑生産法人の新規認定を推進した結果、認定農業者が 199から202経営体に増加 年度 目 標 認定農業者数 24 25 26 27 210 210 196 196 195 198 199 202 【新規参入した法人の桑畑】 ○ 「 新たな担い手の確保・定着 」 ■新規参入者が仲間同士のネットワークを構築 27~53歳の新規参入者等9名が、青年農業者セミナーを通じてネットワー クを構築 ■農林事務所の調査で把握した遊休ハウスを活用して 新規参入が実現 耕作放棄地対策の一環で把握した河津町内の遊休ハウ スにおいて、農林事務所の仲介により、県外の就農希望者 (元会社員)が12月にイチゴで就農 ■6名の青年等就農計画を認定 青年就農給付金(準備型)の受給者を中心に、巡回指導するなどして濃密に青年等就 農計画の作成を支援した結果、6名の計画が認定 【新規参入が実現した遊休ハウス】 ○ 「 経営体の農業経営継承支援 」 ■経営移譲希望者の下で農業体験中 就農希望者1名が東伊豆町の移譲希望者の下で、農業体験中 ■後継者のいない農業経営士の8割は第3者継承に肯定的 農業経営士の半数(10人)が後継者については目処が立ってお らず、その8割が今後第3者経営継承を考える可能性があること が判明 【就農希望者の農業体験】
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