若草わかば便り No.2

高知若草養護学校
地域連携部
H28/7/17
No2
高知市春野町弘岡下 2980-1、TEL088-894-5335、FAX088-894-2965
取組の紹介
夏本番を目の前に、湿度の高い毎日が続いています。前回の若草わかば便りでは、特
別支援学校のセンター的な機能として行っている地域連携部の取組についてお伝えし
ました。今回からは、その具体的な取組の内容についてお伝えします。まずは、主とし
て本校教員が地域の保育園等の就学前の機関、小中学校、高等学校などに伺う事業の
紹介です。
特別支援学級・特別支援学校実践交流事業
小中学校の特別支援学級に伺って、担任の先生と一緒に指導や支援について考えます。肢体
不自由特別支援学級や、知的障害特別支援学級で学習する肢体に不自由がある子どもさんの学校
生活や学習場面をともにする中で、情報提供や指導や支援について話し合います。
1 学期は小学校5校・中学校 2 校に訪問させていただいています。内容は、学習時の姿勢や、
日々の身体の動きの学習について紹介したり、学習についての考え方や支援の例をお伝えしたり
しながら子どもさんの実態に応じた指導や支援の内容を考え、実践に取り組むための支援をして
います。また、外部専門家の活用として理学療法士(PT)等と一緒に学校に訪問し、連携・協
力して「自立活動」の充実を図る取組も行っています。
保育園支援(通年・夏休み)
保育園に伺い、肢体に不自由のあるお子さんの支援について保育士さんたちと一緒に考えま
す。抱っこの時に配慮することをはじめ、活動時の姿勢や介助の方法について、また遊びの内容
や食事の支援についても学校での実践をお伝えしながら考えていきます。
また、旧春野町内の保育園などには、肢体に不自由のある子どもさんに加え、発達の気になる
乳幼児さんへの支援についても行っています。
通常の保育園支援は登園後から昼食時の時間帯の支援が主ですが、本校が夏休みの期間中には
お昼寝、降園準備等も含めた終日の「夏休み保育園支援」も行う予定で
す。例年、地域連携部以外や分校の教員の協力を得て、複数で保育所・園
に伺っています。
★地域の保育所での実践例★
全員が分かるようにイラストや手がかりがある当番表を活用しています♪
教育相談員派遣事業
特別な教育的支援を必要とする幼児児童生徒やその保護者に対して行うものです。障害の状態
の把握や、実態に応じた支援の方法を考えたり、就学や進路についての情報提供を行ったりしま
す。また、個別の指導計画や個別の教育支援計画(つながるノート)の作成についての情報提供
等の支援も行います。
巡回相談員派遣事業
保育園、小中学校、高等学校等に在籍する発達障害等、特別な支援を必要とする幼児児童生徒へ
の適切な指導及び支援を行うために専門的な知識や経験を有する相談員を派遣する事業です。本校
教員も学校支援チームの一員として、中部圏域(四万十町から南国市)の相談に参加しています。
「合理的配慮」についてはお便りのNO1でもお知ら
ご う り て き はいりょ
せしました。今回は、文科省から報告されている「学校
合理的配慮
における合理的配慮」の観点についてと、その参考例を
お伝えします。
学校における合理的配慮は、一人一人の障害の状態や教育的ニーズ等に応じ、
十分な教育が受けられるようにすることです。
肢体に不自由がある場合の合理的配慮の例
・「合理的配慮」の観点(1)
【例】
教育内容・方法
読むこと、書くことに困難がある児童生徒のために、授業や試験でのiPadなどのタブレット端末の使用を
許可することや、筆記に変えて口頭試問による評価を行うこと。
・「合理的配慮」の観点(2)
支援体制
【例】学習中の姿勢や動作についての相談、学習を支援する補助具や機器に関する相談、利用できる制度についての相
談、一貫した支援のための連携や調整など。
・「合理的配慮」の観点(3)
施設・設備
【例】トイレやエレベーターの整備、機器の使用や身体の動きの学習ができる部屋やスペースの確保など。
本人や保護者と学校設置者や学校がその内容を調整して
いきます。