激動となった2016年前半の 融市場

情報提供⽤資料
マ - ケ ッ ト 情 報
2016年7⽉5⽇
激動となった2016年前半の⾦融市場
-不確実性の⾼まりを受けて世界的に⾦利低下が進展2016年前半の⾦融市場は、さまざまなイベントリスクが顕在化して変動の激しい動きとなりました。
2016年の後半は、⽶国の⼤統領選挙や政策⾦利の引き上げの有無などがポイントになるものと考えます。
顕在化したイベントリスク
2016年前半の⾦融市場に⼤きな影響を与えたイベ
(図表1)⾦融市場で注⽬された2016年前半の主な出来事
ントとして、まず、年初の実質的な⼈⺠元切り下げと
⽇程
国・地域
1⽉2⽇
中東
指導者等を処刑
これにより、中国発の世界経済の減速懸念が強まると
1⽉29⽇
⽇本
包括的な⾦融緩和策と相まって先進国を中⼼に世界的
3⽉10⽇
欧州
な⾦利低下が促されました。
さらに、6⽉23⽇の英国の国⺠投票でEU離脱派が
5⽉26-27⽇
ました。世界経済の先⾏き不透明感の⾼まりは、投資
の導⼊を決定
が進⾏
ECB理事会が追加⾦
中銀預⾦⾦利のマイナス幅拡
融緩和を決定
⼤や資産買い⼊れ枠の増額等
を実施
的な財政出動に対しては各国
摩サミット)
6⽉23⽇
英国
で温度差
EU離脱の是⾮を問う EU離脱派が多数を占める結
国⺠投票を実施
マネーの急速なリスク回避の動きを誘発しました。
(出所)各種資料より岡三アセットマネジメント作成
2016年前半の世界の株式市場は、年初から2⽉中
(図表2)世界の主な株価指数の推移
旬にかけて急速な調整場⾯となりました。中国発の世
(期間:2016年1⽉4⽇〜2016年6⽉30⽇)
界経済の減速リスクや原油市況の急落などが投資マ
その後は、中国経済の過度の悲観論の後退や原油市
況の持ち直し、ECBの包括的な⾦融緩和などを受けて、
反発場⾯となりました。ただ、6⽉下旬にかけては、
英国の国⺠投票でのEU離脱という結果を受けて、波
乱含みの展開となりました。
市場別では、新興国株が堅調な動きを⾒せました。
特に、原油市況の反発もあり、ロシアとブラジルの好
パフォーマンスが⽬⽴っています(図表2)。先進国で
は、⽶国株が底堅い動きを⾒せる⼀⽅、⽇欧株は低調
な動きに留まり、明暗が分かれました。
2016年後半は、英国のEUとの離脱交渉や⽶国の⼤
統領選挙を巡る不透明感などによって、株価の上値が
抑えられるものと考えます。ただ、英国をはじめ、⽇
欧で追加⾦融緩和が⾒込まれることは、株価の下⽀え
要因になると考えられます。
果となり、世界的に株価が急
落、⾦利は急低下
ブラジルなど新興国の株式市場が健闘
ネーのリスク回避の動きを強めたためと⾒られます。
断絶する事態に
⽇銀がマイナス⾦利付 直後は円安株⾼の動きとなっ
G7⾸脳会議(伊勢志 政策協調が図られたが、積極
⽇本
勝利を収めたことは、直前まで残留派が優勢との⾒⽅
が⼤勢を占めていただけに、世界に⼤きな衝撃を与え
襲撃され、両国が外交関係を
き量的質的⾦融緩和策 たものの、その後は円⾼株安
また、1⽉下旬には⽇銀によるマイナス⾦利の導⼊
が決定され、3⽉中旬の欧州中央銀⾏(ECB)による
結果やその後の展開
ラム教シーア派の有⼒ てサウジアラビアの⼤使館が
サウジ・イランの国交断絶が挙げられます(図表1)。
共に、原油市況が急落しました。
出来事
サウジアラビアがイス イランの⾸都テヘランにおい
140
130
ロシアRTS指数
ブラジルボベスパ指数
英 FTSE100指数
⽶ S&P500種指数
豪 S&P/ASX200指数
⽇経平均株価
120
110
100
90
80
1/4
2/4
3/4
4/4
5/4
6/4 (⽉/⽇)
(注)2016年年初の⽔準を100として指数化
(出所)Bloombergのデータより岡三アセットマネジメント作成
<本資料に関してご留意いただきたい事項>
■本資料は、投資環境に関する情報提供を⽬的として岡三アセットマネジメント株式会社が作成したものであり、特定のファンドの投資勧誘を⽬的として作成し
たものではありません。■本資料に掲載されている市況⾒通し等は、本資料作成時点での当社の⾒解であり、将来予告なしに変更される場合があります。また、
将来の運⽤成果を保証するものでもありません。■本資料は、当社が信頼できると判断した情報を基に作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するもの
ではありません。■投資信託の取得の申込みに当たっては、投資信託説明書(交付⽬論⾒書)をお渡ししますので必ず内容をご確認のうえ、投資判断はお客
様ご⾃⾝で⾏っていただきますようお願いします。
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(図表3)10年国債利回りの推移
⽇欧のマイナス⾦利が世界的な⾦利低下を後押し
2016年前半の債券市場は、世界経済の減速懸念が
払拭されないなか、世界的なディスインフレの進⾏
もあって⾦利低下の動きが進展しました(図表3)。
特に、1⽉下旬の⽇銀のマイナス⾦利政策の導⼊決
定や、3⽉中旬のECBの包括的な⾦融緩和が世界的な
⾦利低下の動きに拍⾞をかけました。6⽉中旬には、
ドイツの10年国債利回りが⽇本に続いてマイナス⾦
利となったほか、下旬には⽶国の10年国債利回りも、
過去最低⽔準を付けました。
2016年後半は、⽶国の利上げが焦点となりますが、
設備投資の回復の遅れもあって⼤幅に後ずれする公
算が⼤きくなっています。そうしたなか、⽇銀や
ECBの追加⾦融緩和も⾒込まれます。⻑期⾦利の低
下トレンドは、当⾯、継続すると予想されます。
(期間:2016年1⽉4⽇〜2016年6⽉30⽇)
(%)
ブラジル(左軸)
ロシア(左軸)
⽶国(右軸)
ドイツ(右軸)
18
⽇本(右軸)
オーストラリア(右軸)
12
3
9
2
6
1
3
0
0
-1
1/4
加えて、⽶国の為替政策がドル⾼是正にシフトしてき
ているためと考えられます。
2016年後半のドル円相場は、円⾼懸念がくすぶる
展開が予想されます。⽶国の利上げが⼤幅に後ずれし
ているほか、ドル⾼是正という⽶国の為替政策は、少
なくとも⼤統領選挙まで継続すると⾒られ、円安への
戻りにも限度があると予想されます。また、⼈⺠元の
切り下げ観測が根強いことが、先⾏きの円⾼要因とな
る恐れがある点に注意が必要と思われます。
ただ、購買⼒平価などの視点では、円の割安感はす
でに修正されていると⾒られ、⼀段の円⾼リスクは後
4/4
5/4
6/4
(⽉/⽇)
(期間:2016年1⽉1⽇〜2016年6⽉30⽇)
ブラジルレアル
ユーロ
⽶ドル
英ポンド
じり⾼の動きとなりました(図表4)。さらに6⽉下旬
⽇欧のマイナス⾦利が⽶国の⾦利低下を促したことに
3/4
(図表4)為替相場の推移(対円)
のマイナス⾦利政策の導⼊決定にもかかわらず、円が
ドルでは6⽉初旬まで概ね底堅い動きを維持しました。
2/4
(注)ロシアはゼロクーポン債(10年の利回り)の推移
(出所)Bloombergのデータより岡三アセットマネジメント作成
背景にドル⾼修正の動きが進むなか、1⽉下旬の⽇銀
ECBの包括的な⾦融緩和にもかかわらず、ユーロが対
5
4
2016年前半の為替市場は、⽶国景気の減速懸念を
み、⼀時、1ドル=100円割れとなりました。また、
6
15
⽶国の利上げ後ずれが為替相場に影響
には、英国の国⺠投票の結果を受けて⼀段と円⾼が進
(%)
21
106
104
102
ロシアルーブル
豪ドル
中国⼈⺠元
100
98
96
94
92
90
88
86
84
82
80
78
76
74
1/1
2/1
3/1
4/1
5/1
6/1
(⽉/⽇)
(注)2016年年初の⽔準を100として指数化。グラフが下にいく
ほど当該通貨に対して円⾼が進⾏したことを⽰します。
(出所)Bloombergのデータより岡三アセットマネジメント作成
退してきていると考えます。
以上(作成:投資情報部)
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商
号:岡三アセットマネジメント株式会社
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登
録:⾦融商品取引業者 関東財務局⻑(⾦商)第370号
加 ⼊ 協 会:⼀般社団法⼈ 投資信託協会/⼀般社団法⼈ ⽇本投資顧問業協会
上記のリスクや費⽤につきましては、⼀般的な投資信託を想定しております。各費⽤項⽬の料率は、委託会社である岡三アセットマネ
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