愛の知恵袋 「少年の決意」 要(かなめ)という名のその少年は、大正元年、大分県の国東(く にさき)町で生まれた。家は代々続く農家の一族の本家だった。9人 兄姉のうち6人は成人前に死去し、男3人の兄弟が残り、要は次男 の立場であった。尋常高等小学校を卒業し、農学校へ進学したが、1 4歳の時、思いがけない災難に襲われた。いつものように学校から 帰って、父の農作業を手伝うために畑に出たが、体中がだるくて動 かない。やっとの事で家に辿り着いて、そのまま意識不明になった が、39度を超える高熱が3日経っても下がらず、大分県立病院へ搬 送された。 病名は「突発性骨膜炎」。リレーの選手として運動場で練習して いた時、転んで右足に負った傷から菌が入ったらしい。骨膜の炎症 で、右足が胴体ほどに腫(は)れ上がり、入院後、直ちに右足を切開 手術した。抗生物質のペニシリンが発見される数年前で、当時とし ては化膿・炎症を防ぐ手立てがなく、血管や筋肉を切除する大きな 手術になった。退院しても寝たきりで、6年間は、毎日ガーゼの取り 替えをしなければならなかった。20歳の秋、やっと包帯がとれ、嬉しく て嬉しくて、松葉杖にすがって戸外に出た。久しぶりに吸う外の空気 は本当に気持ちの良いものであった。しばらくすると、村の人たちが 物珍しげに近づいてきた。そして子供たちから「ああ、チンバじゃ! チンバじゃ!」と言ってはやし立てられた。初めて言われた「チンバ」 という言葉に、要はショックを受けた。右足は曲げることが出来ず、棒 のようにまっすぐ伸びたままだったのだ。それからは、松葉杖をつい ての療養生活になったが、胸に抱いていた夢は崩れ去り、将来を考 えると暗い気持ちになった。そんなある日、縁側近くの部屋にいた要 の耳に、近所の人たちの世間話が聞こえてきた。 「カナちゃんもむげねえけど、兄貴の必次(ひつじ)さんも大変じゃ な。一生、面倒をみることになるじゃろう」 それを聞いた要は、言いようのない悲しい気持ちになった。その日 から、要はじっと思い詰めるようになった。「このまま自分が生きてい けば、両親や兄弟の重荷になってしまうのだ…」 1週間ほど経った日の朝、家族がまだ寝ている暗い時、要はそっと 起き上がり、足を引きずりながら海岸へと向かった。「自分はなんで こんな体になったのか…」岩の上に座って、自分の運命に泣くだけ 泣いた。そして、意を決して、海に身を投げた。その瞬間、後ろから誰 かが飛び出して、要の足に抱きついた。そして、要は力いっぱい殴ら れた。 「お前をここで死なせるぐらいなら、なんで身上をはたいて治療を 受けさせるか! 何を考え違いをしちょるんか!」と言って、その男 は要を抱きしめて泣いた。父親の唯次(ただじ)だった。「最近、少し 様子がおかしい」と感じていた唯次は、家を出た要の後をつけてき たのである。 体を震わせて慟哭(どうこく)する唯次を見て、要は父親の気持ち を初めて知った。「自分は死んではいけないのだ。どんなことがあっ ても、生きなければならないんだ」という強い思いが湧いてきた。 しばらくして、父親は「のうカナ。これからのことを考えようや」と言っ た。要はいろいろ考えた末、足が不自由でも出来る仕事として、紳 士服のテーラーになろうと心に決め、同時に松葉杖を捨てて、自分 の足だけで歩く訓練を始めた。地元の先生に弟子入りして、仕立て の基礎を習得した後、日本でも第一級の技術を身につけたいと考 えて、東京に行った。そこで最先端の紳士服縫製技術を身につけ た後、東京の小石川で自分の店を構えた。結婚して家庭を持ったの は終戦の少し前だが、父・唯次はすでに他界していた。要は94歳ま で生きたが、”自分の足で歩く”という信念を貫き、晩年も一切、杖を つかなかった。 お知らせ 天一国四年天暦5月29日(陽暦7月3日) 第04-10401-27 週 報 本教会の礼拝に初めて参加された方を心から歓迎いたします 天の父母様と真の御父母様の祝福が共にありますようお祈り致します 1.お誕生日を迎えた食口の皆様、おめでとうございます 【年頭標語】 2.金沢クリーンアップ活動 日時:7月3日(日)礼拝後 午後12:00~12:30 場所:金沢家庭教会 周辺地域 壮年部を中心とする有志 持物:手袋、トング、ゴミ袋 創造主、天の父母様に似た、真の愛を実践する 天一国の真の主人になろう! 3.7地区伝道3日路程 下記の期間、伝道3日路程を組んでまいります。 期間:7月5日(火)~7日(木) 神氏族メシヤ完遂のために全食口が伝道に 勤しんでまいりましょう! 4.石川教区7月度出発式 日時:7月6日(水) 午前10:30~ 場所:金沢家庭教会 大聖殿 対象:全食口 5.書写講演会及び奉納式 日時:7月8日(金) 午前10:30~ 場所:金沢家庭教会 大聖殿 対象:新規、氏族、再復帰 6.石川教区2世父母集会 日時:7月10日(日) 午後1:30~4:00 場所:金沢家庭教会 大聖殿 ※参加の申し込みは、地区家庭教育部長 竹中・北まで。 7.幸せ講演会 日時:7月15日(金) 午前10:00~ 場所:勤労者プラザ 講師:本部 佐々木部長 対象:新規、氏族、再復帰 8.金沢家庭教会 献堂1周年記念サマーフェスタ2016 日時:7月18日(月・祝) 午前10:00~ 場所:金沢家庭教会 大聖殿 ※詳細は後日ご連絡いたします。 9.食口のための祈祷をお願いいたします 金沢家庭教会 Family Federation for World Peace and Unification Kanazawa Church 世界平和統一家庭連合 (旧 世界基督教統一神霊協会) 教区長:髙松 八寿夫 牧師 教会長:中島 弘一 牧師 石川県金沢市昌永町7-6 Tel:076-201-8338/Fax:076-204-7772 E-mail:kanazawa_ch@hotmail.com 日曜礼拝 式次第 み 言 説 教:中島 弘一 教会長 司 会:竹中 章晃 開 会 ・・・・・・・・・・・・・司会者 黙 祷 ・・・・・・・・・・・・・全 体 ※聖 聖歌66番 歌 ・・・・・・・・・・・・・全 体 ※敬 拝 ・・・・・・・・・・・・・全 体 ※家庭盟誓 (5・6番)・・・・・・・全 体 ペルシャ王クロスの元年に、主はさきにエレミヤ の口によって伝えられた主の言葉を成就するた め、ペルシャ王クロスの心を感動されたので、王 は全国に布告を発し、また詔書をもって告げて 言った、 「ペルシャ王クロスはこのように言う、天の神、 主は地上の国々をことごとくわたしに下さって、主 の宮をユダにあるエルサレムに建てることをわた しに命じられた。 統一運動 ■真の父母様主管、天苑団地特別集会 天一国4年天暦5月27日(陽7.1)天正宮博物館 真の父母様は先月に続き、「真の父母様主管 天苑団地特別集会」を 主管され、職員たちが、摂理の流れに足並みを合わせ、進んで行くこと ができるように導いてくださいました。 特別報告会を通して、最近の真の父母様のアメリカ動静を中心とし た、趙誠一世界本部長と安豪烈(アン・ホヨル)対外協力本部長の特別 報告があり、トーマス・ウォルシュUPF世界会長の特別な証がありました。 その後、真の父母様が天苑団地の職員にみ言を語られ、最近教会を 巡回し、賛美で復興させている、アップルヘブンの心情文化賛美礼拝 へと続き、恩恵ある時間となりました。 代表報告祈祷 賛 美 ・・・・・・・・・・・・・聖歌隊 み言訓読・・・・・・・・・・・・・ 全 説 教 「 旧約聖書 エズラ記 」 聖歌41番 ※聖歌と献金 ・・・・・・・・・・・・全 ※祝 体 体 祷 ・・・・・・・・・・・・・執礼者 ※全体祈祷 ・・・・・・・・・・・・・全 体 あなたがたのうち、その民である者は皆その神 の助けを得て、ユダにあるエルサレムに上って行 き、イスラエルの神、主の宮を復興せよ。彼はエ ルサレムにいます神である。 すべて生き残って、どこに宿っている者でも、そ の所の人々は金、銀、貨財、家畜をもって助け、 そのほかにまたエルサレムにある神の宮のため に真心よりの供え物をささげよ」。 お知らせ ・・・・・・・・・・・・・司会者 閉 会 ・・・・・・・・・・・・・司会者 ~お願い~ ※印のある項目は全員起立して進行いたします。 エズラ記 1章1節~4節より ■PEACE ROAD 2016 in Japan 中央実行委員会発足式・前夜祭・出発式 平和を祈りながら、自転車などで各地を走るPEACE ROAD。その中央 実行委員会の発足式が6月20日東京・アルカディア市ヶ谷で行われ、 遠藤哲也元日朝国交正常化交渉日本政府代表が実行委員長に就任 しました。 24日には北海道稚内市の宗谷岬平和公園でPEACE ROAD前夜祭を 行い、翌25日は韓国動乱が起きた日として韓民族にとって忘れることの できない日。その日を新たに「平和を願う日」として、稚内、札幌、旭川 から駆け付けた50人余りのサポーターに見守られ、雨交じりの強風の 中、ライダーが出発しました。
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