崩壊陽電子検出方法検討

Beyond standard model
基本粒子を用いた超精密実験を行い、Luminosity
frontier 方面から標準理論を越えた物理を探索したい。
異常磁気モーメント(a=g2/2)、電気双極子(EDM)…
 e
d 
2 2m  c
   4.7 10 14 e  cm
++++
+++
一様磁場


1
Fundamental Physical constants
http://physics.nist.gov/cgi-bin/cuu/Category?atomic&General, PDG
Quality
e

Mass (MeV)
Mass/Mass
0.510998910(13)
2.5E-8
105.6583668(38)
3.6E-8
lifetime
> 4.6E27year (CL95%)
2.197019(21) (s)
0.96E-7
Anomaly magnetic moment
a/a
0.00115965218111(74)
6.4E-10
0.0016592069(60)
5.2E-7
Electric dipole moment (e.cm)
0.69 0.74E-27
3.7 3.4E-19
Quality
value
1/ , /
137.035999679(94), 6.8E-10
h, h/h
6.62606896(33)1E34[J.s], 5.0E-8
q, q/q
1.602176487(40) 1E-19[C], 2.5E-8
quality
Exact value
c (m/s)
299792458
1
q2

mec 2
4  m e c 
2
異常磁気モーメント(g2/2)
 
S   2 のDirac粒子の磁気モーメント

  g
e 
S
2m
(ジャイロ磁気比 g=2)
粒子の磁気モーメント
e 


 ... S
2 
2m 



g  2 
 .....



a
1
 g   2 
2
“異常”磁気モーメント
標準理論で計算
されている。
3
K. Hagiwara et al., arXiv:hep-ph/0611102v3 Apr 2007
標準理論の知見
電
磁
気
力
a標準理論 = 11659180.4 
10-10
11658471.8  0.0
主要不確定成分
T.Kinoshita, M.Nio
693.2  5.1
強
い
力
弱
い
力
5.1
K.Hagiwara
D. Nomura
主要成分~99%
ee ~73%
Belle 実験結果等を用いて理論
計算(KEK等)精度向上に期待
15.4  0.2
4
粒子aからの“新物理”の兆候
a
実験 
a
標準理論
27.6  8.110
10
3.4  !
Mは新物理の
質量スケール
 新物理の兆候なのか?
 SUSY ? Radiative muon mass generation?
a
 この精度で議論できるのか?
NewPhys
 m M 
2
 実験の決定精度10倍向上して、更なる理論精度向上も促し、
新物理の存否に決着をつける。
a
なぜ
粒子?
a
NewPhys

NewPhys
e
 m 


m 
 e
n
(n=1,2..など)
5
E821@BNL
一様磁場
D=14m
=29.3, B=1.45[T]
サイクロトロン周期 tC = 149 ns
粒子寿命 t = 64.4 s
異常磁気(g2) 周期 ta = 4.4 s
粒子の崩壊
   e  e 
  e 
•
•
•
100% レプトン数保存
Lepton Flavor Violation
(LFV)
例:電子数
Le = +1
e, e
Le = 1
e+, anti e
Le =0
others
崩壊は弱い相互作用(パリティー非保存)、ヘリシティー保存
崩壊陽電子(右巻き)の放出角度は、スピンベクトルに向きがち
角度非対称な崩壊、アシンメトリー(asymmetry)な崩壊、V-A型弱カレント
dP
1
2y 1
2

n y 1  Ay  cos S , n y   y 3  2 y , Ay  
.
dyd cos  S 2 
3  2y
cosS

e+ 運動量 y
+
e
spin
 p e p e max
p e max

m
2
7
y
実験室系
ど
う
や
っ
て
実
験
的
に
測
る
の
か
?
B
貯蔵リングTOP VIEW

 
a  s  c
Y
粒子の運動方向
-spinの向きX-Y平面
内で回転する。

c

s

a
X
B

qB

m  

gq B
qB

 1   
2m 
m  

qB
 g  2  qB
 


a


2
m
m

 
崩壊陽電子の運動方向
進行方向
e
進行方向に対してある立体角
においた検出器で崩壊陽電子を
見ると、 -spinの向きによって検
出数がat で時間変動する。
8
崩壊陽電子の時間スペクトラム E821(BNL)
Nt   N 0 exp  t  1  A cos a t 
PRD73,
072003 (2006)
 E821の場合粒子魔法運動量 3.1GeV/c (magic=29,4)、寿命  =64 sec、
 磁場 1.5[T]、2/c=149.2 nsec、 2/ a=4.4sec
 電子エネルギーの閾値 1.8GeV(前方向ブーストの崩壊陽電子を検出)
 ヒストグラムのビン幅は1サイクロトロン周期 (E821の場合は、149.2nsec)
9
実験の知見
a標準理論= 5.11010
PRD73, 072003 (2006)
a E821実験 =(11659208.0 6.3) 1010



qq    1
   E
 
  E  2c
caS  a B

a  B   2  a       EDM    B  
m m  
c
  1
 c  


a 
a

syst
 0.54ppm  0.46stat.  0.28
 29
.3. ppmEDM=0
magic
Contents of syst.
ppm
How to improve?
B
0.17
1周45m貯蔵リングを小さくする:MRI 使用か?
a
0.21
(a) ペデスタル時間変動
(b) コヒーレントベータトロ
ン振動+ビーム損失
(c)パイルアップ
3次ビームを使わない。魔法運動量
a とBを精密に測
3.1GeV/cからの脱却?
(0.12)
純度の高いビーム生成
ればa
が分かる
magic=29.3,
(0.11)
収束電場なしの貯蔵リング、超ペンシルビーム生成
(0.08)
数GeVの崩壊陽電子の熱量測定器3モリエル半径
10
分の面積 >> 磁場中の軌跡点測定
イントロおしまい
理論からの知見
実験からの知見
ここから本番
11
 magic 新実験方法考案


   E
  
  E  2c
q    1
  c  S  
a  B   2  a       EDM    B  
m  
c
  1
 c  


A項

B項
この角周期を0.05ppm、つまり、50ppbレベルで測りたい!
 電場 E=9mV/m 未満ならば、A項は 1ppb レベルに抑えられる。
 EDMもうんと小さいのでB項も1ppbレベル未満
 よって、上式は次のように簡単になる。


 
qB
 g  2  qB
  a  
 a 

m
 2  m
a とBを精密に測
ればaが分かる
 magic 新実験方法の挑戦
有利な点
実現するには・・・
理研RAL,MLF
• 貯蔵リングを大幅に縮小
(磁場精度向上) KEK加速器
• ペンシルビーム; (a)ペデスタ
チーム
ル問題改善。 (b) ビーム損失
KEK低温グループ、
• 崩壊陽電子の運動量検出
;
齊藤研
(c)パイルアップ問題改善。
KEK低温グループ、
日立、東芝と検討中
超ペンシルビーム (収束電場無
で5 life程度貯蔵の実現)
• 大強度/超低速/偏極 源
•  ビーム再加速
II.  ビーム貯蔵リング入射法検討
III. ビーム軌道磁場 (<0.05ppm)
IV. 崩壊陽電子検出方法検討
•
磁場中の軌跡点測定
•
貯蔵リング内の電場制御
I.
齊藤研
13
 magic時のa/a統計精度って十分?
時刻 t の、単位時間あたりの崩壊陽電子は粒子実験室系の寿命  を用いて
N e t  
Ntot
exp  t   1  A cosa t 

相対精度は;
がx倍小さくなると、x 倍悪くなる。
磁場Bをx倍大きくするとx倍良くなる。
JPARCの大強度ビームを使えば、、、
a
1

a
B  N tot
a 
qa 
m
B
=3 (300MeV/c), B=3[T]
統計 0.05ppm 達成には、
崩壊陽電子 Plab>200MeV/c 7.01012個必要。
貯蔵リング注入粒子数は 5.41013個
1年=107秒とすると、5.4106  /秒 のビーム強度必要
MLF 1.3106  /秒 (理研RALでの開発も必須)
14
貯蔵リング大きさ比較
D=0.6m
=3, B=3[T]
粒子寿命 t = 6.6 s
異常磁気(g2) 周期 ta = 2.1 s
サイクロトロン周期
tC = 7.1 ns
D=14m
=29.3, B=1.45[T]
粒子寿命 t = 64.4 s
異常磁気(g2) 周期 ta = 4.4 s
サイクロトロン周期 tC = 149 ns
有効磁場体積は460分の1程度!
b=1.25  200MeV/c@=3
 2GeV/c @=30
=N/Nmax
A
FOM=NA2
P lab > 200 MeV/c
A~0.46
~13%
E821(BNL)と同じイベント
セレクション。
3.3106 ,
4.4105e+
13%
5 life分でフィット
(全体の99.3%)
実験室系の陽電子運動量
16
• 現在私がやってること
現在とこれから
– 崩壊陽電子検出器の基本方針決定
•
•
•
•
GEANT4 や OPERA
系統誤差項目の洗い出し。
というシミュレーション
それらをどうやって制御するか?
ツールを使用
イベントレート見積もり。
資料化 http://research.kek.jp/people/hiromi/MyHomePage/G2_work.html
– 貯蔵リングへの入射方法の検討
• 加速器部門の専門家より2Dおよび3D磁場と軌道計算方法を習得中。
• 入射軌道上の粒子のスピン追跡。
• これから
– 源チームと加速器チームとの全体会合
– 実験提案書作成
(1日5ページずつ・目標1か月以内!)
– 検出器のテストベンチ立ち上げ
17