常微分方程式論① MIKU 一回生 小川 惇史・梶本 智史 常微分方程式とは • 独立変数xと未知関数y(x)およびその導関数 y’(x),y”(x),・・・・・, 𝑦 (𝑛) (x)が満たす関係式 f(x,y’,y,”・・・・・・,𝑦 (𝑛) )=0 のことを常微分方程式という • 常微分方程式のうち、最も高階の導関数が 𝑦 (𝑛) のときn階常微分方程式という 微分方程式の解 • 微分方程式の解には任意定数Cをかけても 成立するものがあり、これを一般解という • 一般解の任意定数に特定の数を割り当てた 解を特殊解という • 一般解に含まれる任意定数では表現できな い解が存在することもあり、特異解という 初期値問題 • n階微分方程式 f(x,y’,y,”・・・・・,𝑦 (𝑛) )=0 に定数α,𝛽0 , 𝛽1 ,・・・・・,𝛽𝑛−1 を与えて、 y(α)=𝛽0 , y’(α)=𝛽1 ,・・・・・, 𝑦 (𝑛−1) (α)=𝛽𝑛−1 を課したものを初期条件といい、これによっ て解を見つける問題を初期値問題という 境界値問題 • 2階以上の微分方程式の場合、xのある区間 上で考え、その両端で課した条件を境界条件 といい、これによって解を見つける問題を境 界値問題という • 2階微分方程式に対する境界条件について、 y(𝛼1 )=𝛽1 , y(𝛼2 )=𝛽2 ・・・・ディリクレ型 y’(𝛼1 )=𝛽1 , y’(𝛼2 )=𝛽2 ・・・・ノイマン型 y(𝛼1 )=y(𝛼2 ), y’(𝛼1 )=y‘(𝛼2 ) ・・・・周期型 という 正規形の微分方程式 • n階微分方程式において、最高階の導関数 𝑦 (𝑛) について解いた形の微分方程式 𝑦 (𝑛) =f(x,y’,y,”・・・・・・,𝑦 (𝑛−1) ) は正規形であるという リプシッツ条件 • 正規形の1階微分方程式y’=f(x,y)について、 解y=φ(x)をx-y平面に投影したものを解曲線と いう • ある正の定数Lが存在し、 領域D={ 𝑥, 𝑦 ; |𝑥 − 𝛼| ≤ 𝑎, |𝑦 − 𝛽| ≤b}上の2 点(x,y)、(x,z)に対して |f(x,y)-f(x,z)|≤L|y-z| が成り立つことをリプシッツ条件という コーシーの定理 • 関数 f は領域D上で連続で、かつリプシッツ 条件を満たすと仮定する。Dにおける|f(x,y)| の最大値をMとすると、 初期値問題 y’=f(x,y) , y(α)=β の解が |x-α| ≤ min {a,b/M} に対して一意に存在する
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