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『経済学』 by 矢根真二（[email protected]）
資料URL http://rio.andrew.ac.jp/~yane/class/becon/
Behavioral Economics < 1 >
<S7>
直感君の判断の仕組みを熟慮できた？
直感君の３機能と自動的な置き換え
本日の課題
■ K(14)： 8-9章: なぜ様々な質問にパッと答えられる？
１直感君のヒューリスティックな判断を支える３機能
２自動的な置き換えとヒューリスティクス
３直観君の判断の仕組みの特徴
前回の復習直感君は，結論ありき
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2
1.
基準理論とは？私たちが驚く理由は？
2.
直感君による因果関係の特徴は？
3.
「信じる」プロセスとは？疑うことに必要なのは？
4.
確証効果,ハロー効果, WYSIATI とは？
5.
「結論に飛びつくマシン」の問題は？どう回避？
情報不足 but 自信過剰  反例・反論，独立な多数のデータ
本日の読解力Check
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1.
3
直感君のヒューリスティックな判断を支える３機能とは？
 日常モニタリング，メンタル・ショットガン，レベル合わせ
2.
ターゲット質問とヒューリスティック質問とは？
3.
たいていの質問に私たちが即座に回答できる理由は？
p.177
4.
逆に，すぐに答えが出せず動転しがちな質問の例は？
p.176
5.
判断
p.165
p.177
，３D，幸福度，感情のヒューリスティックとは？
１直感君の判断を支える３機能
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4
 <S1> 質問力
1. 熟慮様の答えを見出す努力：注意を集中  記憶を検索
2. 努力不要の直感君：自動的に難問置換のヒューリスティック
  通常アナタの回答はどっち？
 <S2> 練習
質問に答える・質問するには？
直感君のヒューリスティックな判断を支える
1.
2.
3.
３機能
日常モニタリング：プロトタイプとセット
レベルのすり合わせ
メンタル・ショットガン
p.163
p.169
p.172
日常モニタリングとプロトタイプ
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5
直感君： <S6> 世界の連想観念パターン・モデルの自動更新
進化の過程：
驚き vs. 安全・親密  <S5> 上機嫌・認知容易性
例：一目で支配力と信頼度を判断  顔の造作と表情
But
1.
2.
∴
直感君は，すべての属性を評価するわけではない
図７：左と中央の数が同じ  数えるのは，熟慮様
図８：平均は扱えるが，合計は苦手
プロトタイプ（典型）や代表例のセットで，カテゴリを代表
数はほぼ無視される傾向：原油流出からの海鳥保護への寄付
Q1 判断ヒューリスティックとレベルのすり合わせ
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6
トドロフによれば，人は「顔」を見て「能力」を評価する
顔の何を見て，どう判断する？
1.

造作と表情  支配力と信頼度  能力
顔は政治家への投票に影響する？判断ヒューリスティック
この直感的な選好に影響されやすいタイプは？
2.
3.

p.165
政治に疎く，テレビ好き：３倍の影響
４歳にしてスラスラ本が読めたジュリーの大学卒業時のGPAの値は？

同レベル3.7?へのすり合わせ if 同一文化
p.170-1 & p.329(GPA)
レベル合わせとメンタル・ショットガン
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7
直感君の「レベル合わせ」機能
p.170
＝
異次元の度合いを揃え比較する
例：ジュリーの４歳時の読書能力  身長，年収，罪，
∴ 同一文化内なら同レベル合わせの傾向 but 根拠は不十分
直感君の「メンタル・ショットガン」機能
＝
p.17２
意図に照準を合わせられず，必要以上の過剰な情報処理
例：韻の聞き分けテスト中にスペルが浮かぶ
∴ 照準は合わないが多様な連想  無意識に置き換え
２自動的な置き換えとヒューリスティクス
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8
直観君には，動転せずにテキパキと，質問回答する驚異の機能
1.

2.

ターゲット質問を，ヒューリスティック質問に置き換える
＝困難な質問に，適切だが不完全な回答を見出す単純な手続き
But 置き換えに気づかない：根拠は説明・立証できない
 What, Why, How 等を自問する重要性  熟慮様
表１：
1.
2.
直感君による自動的な置き換えの仕組み
質問・回答に，正確な狙いを絞れないメンタル・ショットガン
元の質問の回答に合わせるレベル合わせ
Q2 p.178の表１のターゲット質問
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9
表１ないし以下の質問に思い浮かぶ回答は？
1.
2.
3.
4.
解説通り？
絶滅危惧種を救うために，いくら寄付する？
現在の生活は，どのくらい幸福？
半年後の首相の支持率は？
年金暮らしの高齢者を投資話で騙した詐欺グループに，
どれほどの刑罰を課すべき？
17×24
はいくら？
この問題と表１の質問の違い，回答パターンの違いは？
Q３３Dヒューリスティック p.181
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10
1.
右側の人物は，左側の人物
よりも大きい？
2.
どんな置き換えが起こる？
1. 透視法で描画
2. ２次元ではなく，３次元で解釈
3. ∴ 右側は遠い  大きい
3.
その置き換えに気づける？
Q４幸福度のヒューリスティック p.183
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1.
11
幸福度の評価はその時点の心理に依存するという意味は？
 最近の幸福度は？と先月何回デートした？の質問順


2.
この順なら無相関 but 逆順なら相関  プライム効果
 他のプライム：親子関係，財政状態  他の幸福度
どんな置き換えが起きている？自覚しているか？
 ターゲット質問：プライム  ヒューリスティック質問
3.

この幸福度評価は，なぜWYSIATIの一種？
p.185
評価は，示されるプライムからの気分次第で決まる
感情ヒューリスティックと熟慮様の対応
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12
感情  「結論ありき」が顕著
 ＝好き嫌いによって，判断が決まる  <S10>
p.185
 p.186の諸例 ≒ 痘痕も靨，坊主憎けりゃ，袈裟まで憎い
 ∴ 強固な結論 but 「リスク↓  メリット↑」と認識
感情ヒューリスティック：
熟慮様の機能
<S3> 直感君の提案の認否や最終決定権
1.

2.
自己批判や <S6> 懐疑ができる直感君の番人機能
p.187
But 感情が絡む場合は，番人より保証人  確証方略
３直観君の判断の仕組みの特徴
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13
第１部の「直感君（=システム１）の特徴」
pp.188-90
あたかもキャラクーが存在するような物語に単純化
それでも，この直感君の物語の理解には，熟慮様が不可欠
∴
「直感君の判断の仕組み」を熟慮できた？
 If No, then 「バイアスの繰り返し & 自信過剰」のまま



But そのことにさえ，気づかない！
∵ 直感君を自制できない  自己批判は，熟慮様の機能
If Yes, then 「用語を使い，直感君の提言に注意↑」
直感君の主要な特徴（１）
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14
1.
印象・感覚・傾向を形成（ 熟慮様：確信・態度・意志）
2.
自動かつ高速（主体的な努力は不要）
3.
熟慮様による（特定パターンへの注意）プログラムが可能
4.
訓練による専門技能の向上により，直感の精度も向上
5.
連想記憶の活性化による観念の整合的パターンの形成
6.
認知容易  上機嫌・無警戒，真実と錯覚する傾向
直感君の主要な特徴（２）
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15
 初体験・異文化
7.
驚きは，異常を通常から識別
8.
因果関係や意志の存在を仮想・発明  疑うのは熟慮様
9.
両義性の無視や疑いの排除  以下のバイアスを疑う習慣
10.
確証バイアス
11.
ハロー効果
12.
WYSIATI（見たものがすべて）
直感君の主要な特徴（３）
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16
13.
日常モニタリング
14.
プロトタイプとセットでカテゴリを代表（平均は得意，合計は苦手）
15.
レベル合わせ
16.
メンタル・ショットガン
17.
難問を簡単な（ヒューリスティック）質問に置き換える
18.
その他下巻の５項目
本日の要点 & 次回への準備
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17
直感君の判断の特徴：
ヒューリスティクス
直感君の３機能：日常モニタリング，レベル合わせ，メンタル・ショットガン
自動的に，ヒューリスティック質問に置き換え，回答
バイアス but 自信過剰  置換や情報不足に気づかない
例：判断，幸福度，３D，感情ヒューリスティクス
1.
2.
3.
4.
∴
ヒューリスティクスに気づく!  熟慮様による懐疑
次回準備： K(14) 序-9 章 <S1-7> の理解度の自己診断

座席，マークシート用黒鉛筆  学習法の効率性の改善
ヒューリスティクスの語源 p.177
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ヒューリスティクスの専門的な定義
＝困難な質問に，適切だが不完全な回答を見出す単純な手続き
語源は，ギリシャ語のユーレカ
ユーレカ（Eureka,
1.
2.
3.
エウレカ）
古代，ギリシャのアルキメデスが叫んだという，
発見・発明の喜びに使われる感嘆詞で，
「見つけた！」のように訳される

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