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Xパートの金融レポート
株式市場の仕組みと歴史
・金子皓二郎 ・幸城裕樹
・濱野貴裕
・小林海理
・福島俊祐
・福田拓也
株式市場の….
基礎と理論
• 株式市場の機能と目的
• 株式市場における企業の動向
• 株式市場と景気変動の関係
歴史
• 日本の株式市場
• 欧米の株式市場
制度と事例
• 証券取引所と上場制度
• 発行と流通
• アメリカの主要株式市場
株式市場の基礎と理論
機能と目的
• 株式市場とは?
• 株式市場の機能
• 株式市場の目的
ミクロ経済学における企業との関係
• 企業の動向と流通市場
• 企業の動向と発行市場
マクロ的観点から見る景気変動との関係
株式市場とは?
株式
•
•
•
•
株式会社の株主の持ち分
利益の配当を受け取ることができる。
役員の選任権や議決権を持つ。
出資金の返却はできない。
これを取り扱い売買などが
行われる場所が…
株式市場
株式市場の機能
 株式価格の決定
 リスクの評価
 流動性の確保
 取引コストの削減
その他にも株式市場の特徴として…
 発行市場と流通市場
 市場の形態
 無裁定理論
株式価格の決定
需要
これが釣り合うとき
株式価格が成立する
供給
経済ファンダメンタルズ
株式発行体の基礎的な情報。販売動向や投資・事業計画など
リスクの評価
株価は不確実な将来の予想から決定される。
よって…
不確実性、つまりリスクの評価が重要である。
リスクが高いとき…
これより…
株
価
下
落
リスクが低いとき…
株
価
上
昇
企業の情報開示、情報収集・分析を行う機関
が重要な意味を持ってくる。
リスク評価に必要な情報提供の必・量と
そのコストも市場で決定される
流動性の確保
流動性とは…
売ろうと思えばいつでも時価で売れるし、
買おうと思えば何時でも時価で買える状況のこと。
株式市場
売り手
買い手
買い手
買い手
売り手
買い手
売り手
売り手
売り手
取引コストの削減
狭義の取引コスト
株式委託売買手数料や売買時にかかる税金など。
流動性のコスト
機会コストなど。
機会コストの例(借入コスト)
株式が売却
できない
資金が手に
入らない
資金借入が
必要になる
株式市場を機能させるためには取引コストが
小さいことが必要条件である。
発行市場と流通市場
発行市場
企業が資金調達のために株式を発行し、公開する場。
発行価格について…
同一企業が新規発行する株式
すでに発行されている株式の流通価格が基準となる
新規に公開される企業の発行する株式
流通市場における同業企業の株価を考慮し、
投資家の入札によって決定される。
発行・流通市場は有機的に結びつき機能している。
株式市場の市場形態
証券市場の市場形態としては…
オークション市場
ブローカー市場
ディーラー市場
直接取引市場
などがあるが、株式市場で採用されているのは、
オークション市場
である。
オークション市場とは…
一般に美術品の取引などで用いられるオークションと
ほぼ同じである。
無裁定理論
裁定取引とは…
同一銘柄についての上場先一市場間の価格差、新株と旧株、株式と転換
社債などの価格差を利用し、無リスクで利益を上げる取引のこと。
しかし…
一時的に安い銘柄
買い注文が殺到する。
価格が上昇する。
一時的に高い銘柄
売り注文が殺到する。
価格が下落する。
こうして価格差は一瞬にして解消されてしまう。つまり…
裁定取引のようにうまい話は基本的に存在しない!
株式市場の目的
資金余剰社と資金不足者の
資金取引をより効率的に行うこと!!
これが、株式市場の最大の目的である。つまり…
株式市場の機能は取引をより効率的に行うためのものであるため、
そのまま前述した機能が市場の目的となっているといえる。
ここで…
資金不足者である株式会社の目的、
つまり資金調達のについて詳しく説明する。
株式発行
会社を設立する場合…
発起設立
・少数の発起人のみで出資
・資金調達が確実
・資金に限度がある
募集設立
・不特定多数から出資を募る。
・募集に時間がかかる
・リスクがある
設立度に必要に応じて発行する、つまり増資する場合…
有償増資
・資金の払い込み有り
無償増資
・資金の払い込みなし
・株式分割など
増資はともに資金調達以外に、経営権の保護、流動性の
確保などを目的としておこなわれることもある。
有償増資
株主割り当て
•
•
•
•
株主に対して新株引換券を与える
時価より安い価格で発行する
払い込みに応じやすい
時価と新株の差額は株価の下落につながる
第三者割り当て
• 第三者(銀行、取引先企業、従業員など)が対象
• 他企業の経営支援、関係強化
• M&Aに対する経営権の防衛、債務超過の解消
公募
• 社会全体から新規株主を募る
• 発行価格はその時の時価
発行市場と企業
発行市場における企業の行動とは、資金調達などのために株式発行
を行うことである。
株式が発行される場合…
1.
2.
3.
4.
株式会社が設立される場合
資金調達のために増資する場合
払い込みを伴うことなく既存株主に新株を発行する場合
非公開会社が株式を発行する場合
1,2は前述の通りなので3,4について説明する
株式発行
3、払い込みを行うことなく既存株主に新株を発行する場合(無償交付)
株式の無償交付
株式分割
株式配当
1991年4月の
商法改正により統合
・実質的に増配することにより株式の魅力を高める
・高騰した株価を引き下げ、買い付けやすくかつ換金しやすくする
・株式の数は増えるが会社財産は変わらない。
4、非公開会社が株式を発行する場合
少数大株主の所有株を不特定多数の投資家に分散することにより、流動
性を高め、将来の資金調達の基盤を確立する。
株式市場と景気変動の関係

株価の形成
株価=年間配当金/利子率
株価=年間配当金/利子率
「不況の株高」

株価は景気のいい時に高くなるだけで
なく、不況で利子率が低下するときの
もまた高くなる。
「不況の株高」~説明~

不況により投資先を見出せない!

資金需要が増えずに金融が緩和状態に

資金の供給が増える!
景気と株価の相互依存関係

景気が良くなる。

企業の業績が上がる。

配当が増える。

株価が上昇する。
株
価
論
日本の景気と株価

配当を基準にして株価が形成されると
いう株価論が成立するならば、、、

GNPの成長率と東証ダウ平均の関係
を見る。

高度成長時代と低成長期のGNPの伸び
率に対して、株価の上昇率は後者のほ
うが高い。
株式市場の歴史
重点
・欧米における株式市場の成立
・株式市場におけるバブル
1.株式の起源
1602年 オランダ東インド会社
 香辛料貿易のための資金集め
 航海失敗におけるリスクの分散
 株式会社の成立
2.株式市場の成立
ヨーロッパ
アメリカ
17世紀
18世紀
・オランダ 1602年
ニューヨーク証券取引所
アムステルダム証券取引所
(の前身)
1792年
・イギリス 1695年
ロンドン証券取引所
特徴:
株式会社の成立、株式流通
→株式を取引する場所として証
券取引所成立
特徴:
債権(連邦債、州債)の流通
→債券を取引する場所として証
券取引所成立
3.バブルの歴史
南海バブル
ウォール街バブル
ブラックマンデー
ITバブル
18世紀初期
1920~30年
1980年代
20世紀末
3.1 南海バブル
18世紀初期
背景
大英帝国の発展
市民の所得上昇
契機
南海会社(南米貿易会社)の株式発行
人々が南海会社株を積極的に購入
株価の急上昇(数か月で10倍に)
実際は
南海会社は本業である南米貿易が失敗
実態に合わない株価を不安視した
南海会社の経営者が自社株を売却
投資家の不安爆発
株価大暴落
その後1世紀以上株式市場は低迷
3.2 ウォール街バブル 1920年代
背景


第一次世界大戦後のアメリカは「永遠の
繁栄」と呼ばれるほどの経済好況
自動車、石油産業の発展
契機
一般投資家が自動車、石油産業に投資
株価は20年代全期にわたって上昇
ダウ平均は5年で5倍に
29年9月過去最高値を更新
実際は
・アメリカ経済は20年代中盤から過
剰生産に陥り、下降局面に突入
・株価は実体経済の状況から大きく乖
離していた
暗黒の木曜日 1929年10月24日
市場の不安が爆発
株価大暴
悲劇の火曜日 1929年10月29日
さらなる大暴落
一日で140億㌦もの価値が消滅!

世界恐慌後
実体経済を巻き込む前代未聞の景気後退
1930年代に証券市場改革
南海バブル
18世紀初期
預金者保護、銀行経営の健全化
株式市場の透明性向上
3.3 ブラックマンデー 1980年代
背景


70年代のインフレで株価が相対的に割
安に
高度な金融工学の登場、コンピューター
の普及
過程

株式市場は金融工学とコンピューターを
組み合わせた新しい投資法で資金流入
株式市場高騰
当時の
状況
・レーガン政権の下、インフレ脱出の
ため高金利政策を実施
貿易赤字
「双子の赤字」 経常赤字
アメリカ財政に対する不安
・新たな株式投資システムの仕組み
(市場の下落すると自動的に売りが
実行される)
・ 85年のプラザ合意に対する金利引
き上げ予想
ブラックマンデー
87年10月19日
市場が売りに傾いたことで、株式市場
は一気に暴落(過去最大の暴落)
 ダウ平均1日の下落率22.6%

*世界恐慌の暗黒の木曜日で下落率12.8%

アジア(日本含む)、ヨーロッパ株式
市場に連鎖
3.4
ⅠTバブル
1990年代後半~2002年
背景
アメリカの低金利政策で資金調達が容易に
過程
インターネットビジネスの実現の現実味を
おびた
IT関連ベンチャーが次々に設立され、IT
関連株に対し、株式投資の集中
IT分野全体の株価上昇
(メディア、アナリストがブームを助長)
実際は
一部を除いた大多数のベンチャー企業
は赤字企業
実態からかけ離れ高騰する株価
FRBによる大幅な利下げ
資金不足のベンチャー企業が多く倒産、
株価は暴落
史上最悪のバブル崩壊と呼ばれた。
日本の株式市場の歴史
1950年~2009年の年始日経平均終値
45000
40000
35000
30000
25000
20000
15000
10000
5000
0
年初日経平均終値
戦前の株式市場
株式の最初の発行主体
• 1869年、通商会社(商社)・
為替会社(銀行)
取引所の誕生
• 1878年、東証・大証の創設
昭和恐慌
世界恐慌
• なぜ日本も影響を受けたの
か?
各産業へのダメージ
• 製糸、綿、農業について
復興期(昭和20年代)
GHQの支配下
• 取引所空白時代
取引所再開
• 3つの「証券取引所再開3原
則」
第1次高度経済成長期(昭和30年
代)
高度経済成長の影響
• 資金調達の増加
• 個人所得の増大
証券不況の始まり
• その原因
• 結末・・・
第二次高度成長期(昭和40年
代)
あの不況は一体?
• まだまだ甘いぜ
株式市場の自由化
• なぜ自由化しなくちゃならんのか
• 皆がエントリーしただろうあの企
業も・・・
石油ショックへの対応(昭和50
年代)
石油ショーーッック!
• 日本への影響
• 株式の相互持合い
バブル経済前後の発展(昭和60
年代~平成元年)
株式市場の変化
• 取引手法の完備
• 個人株主の急増
ぶ…ぶ…ブラックマンデー!!!
• 日本への影響
証券不祥事後の金融制度改革
証券不祥事
• その内容
金融制度改革
• なぜ不祥事が起きたのか
• その対策
金融システム改革法(平成8年~
12年)
バブルの残した傷あと・・・
• 金融機関破綻から信用不安へと
• 「フリー、フェア、グローバルな市場
に」
大きな軸
• 間接から直接へ
• 具体的には・・・?
証券市場の改革プログラム(平
成13年以後)
改革法後の株式市場
• どんな市場になったか
金融サービス立国へ
• システムの安定重視から活力重視
へ
• 背景には・・・?
4.
国際金融システム
100
90
日本の株式市場における外国人投資家の動向
80
70
60
外国人株式保有比率(%)
50
外国人株式保有金額(兆円)
40
30
20
10
0
70 75 80 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 0
1
2
3
4
5
6
7