第10回 分子雲と星形成 東京大学教養学部前期課程 2013年冬学期 宇宙科学II 松原英雄(JAXA宇宙研) 星間分子 (「理科年表」) • 主成分はH2、次に多い のはCO。約130種。 分子スペクトル線の励起 • 分子からのスペクトル線放射(輝度温度) TB Tex (1 e ) Tbg e • 励起温度Tex は、H2, Heとの衝突励起・逆励起と自発 放出確率(場合によって自己吸収や外部放射の吸収 による励起)に依って決まる。 • 衝突励起と自発放出で決まる場合は(二準位) 1 (10.6) & (10.7) h 0 / kTex h 0 / kT e e 1 A21 / C12 臨界密度 • A21=C21となる衝突相手の数密度 nc A21 / 21v (eq. 10.8) 分子雲から原始星へ 分子雲の比較的 高密度な部分(分 子雲コア)は、冷 えていてガス圧 が弱く、重力収縮 しやすい。 分子雲から原始星へ(2) 収縮のため中心部 の密度が上昇し、 不透明になるとガ スの冷却効率が低 下し、温度が上が る。このためガス圧 が上って力学平衡 となり「原始星」が 誕生する。 第10回の問題 問10. 重力収縮のタイムスケールを、一様密度のガス球 (ガス圧力無視)の場合に考える。 – 1)運動方程式 d 2R GM dt を積分し、 2 (10.10) R2 4 M 0 R03 3 8G 0 R0 dR R0 1 dt 3 R 1/ 2 (10.11) を示せ。 – 2)上式(10.11)を R / R0 cos 2 と置き、さらに積分を 実行し( ただし、 dR (t 0) 0 )、 dt – 結果が 1/ 2 8 G 1 0 (10.12) sin 2 t 2 3 – となることを示せ。
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