不正請求の巧妙な細工

774
 不正請求の元凶は、個人情報の漏洩。
 電話や手紙、はがきで金銭を振り込ませようとする
振り込め詐欺が社会問題になっている。
 不正請求は「不当請求」「高額請求」等とも称され
る。
 インターネット上の有料サイトを利用した事実がな
いのに、有料サイトを利用したかのような文言の
メールを送り付け、メールを受け取った人をだまし
て金銭を振り込ませようとするもの。
 不正請求に関連するサイトにはいくつかの細工が施
されている。
 細工1 約款の最後の方にこんな一文が・・・
普通、サイトに登録する際には「約款」あるいはそれ
に代わるものが存在する。適当なサイトだと約款す
ら掲載していませんが、この場合、ユーザは約款が
なかったことを理由に契約の無効を主張できるので、
業者にとって不利。ユーザをからお金を巻き上げた
い業者としては、ユーザが契約無効を主張できない
ように約款を作っておくのが一般的。
 細工2
アクセスしただけでも誰が訪問したか分かる
ユーザ登録を行ってメアドや電話番号を業者に教えてし
まった場合に、折り返し請求メールや電話が来るという
のはよくあるパターン。メアドを知る方法は比較的簡単
で、メール本文に記載してあるサイトのURLを、メール
ごとに異なるものにしてしまえばトラップの完成。
電話番号を知る方法は比較的簡単な方法として、電話番号
のみで送信できるメールサービス、つまり「ショート
メール(ドコモPDC)」「ショートメッセージ(ドコモ
FOMA)」「Cメール(au)」「スカイメール(ボーダ
フォン)」を利用する手口が挙げられる。
 1. 最寄の消費生活センターや警察へ相談する 。
 2. 送信元へはいっさい問合せをしない。
 3. 金銭は不用意に支払わない。
 4. 安易にURLをクリックしない。
 5. 請求の内容を冷静に確認し、証拠を保存する。
 個人情報に関する相談件数は減少傾向にある。
 2005年から3年間で、合計37,542件。
 年度別相談件数
2005年度13,238件
2006年度12,277件
2007年度12,027件
と若干減少傾向にある。
(相談件数は2008年5月末日現在登録分。)
 ワンクリック詐欺とは、サイトの文章や画像をク
リックすると、突然「サイト登録完了しました」と
いうような内容のウェブページが表示され、一方的
に契約が成立された事にされて、多額の料金の支払
いを請求される詐欺行為。
 アダルトサイトや出会い系サイト,携帯電話の無料
待ち受け画面サイトや着メロダウンロードサイトで
の被害が多い。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/080
9/09/news108.html
 2008年8月のワンクリック不正請求に関する相
談件数は545件と過去最悪。芸能人の写真を掲載
したスパムブログなどから不正請求サイトに誘導す
る手口が増えている。
 8月に情報処理推進機構に寄せられたワンクリック
不正請求に関する相談件数が前年比65%増の54
5件と過去最悪。
 アダルトサイトからの誘導に加え、スパムブログな
どから不正請求サイトに誘導する手口が増えており
女性や子供も被害になっている。
 お金は絶対に振り込まない。
 サイトにもアクセスしない。
 相手にメールで連絡を入れない。
 相手に電話で連絡を入れない。
 相手からの連絡も相手にしない。
 迷惑メールをブロックする。
 怪しいwebサイトを見ない。
http://www.city.tokushima.tokushima.jp
/koho/20080515/20080515_01.html
 相談件数を年代別に見ると50歳代からの相談が最
も多く全体の2割を超えている。
 家族が巻き込まれたトラブルなどを世帯主が代わり
に相談したケースも含まれると考えられ、続いて3
0歳代、40歳代となっている。
 20歳未満と20歳代では、パソコンや携帯電話を
使った「オンライン・電話情報提供サービス」に関
する不当請求の相談が最も多く、特に20歳未満は
相談の8割を占めている。
(平成19年度年代別相談件数)