授業の説明と注意

国際教育論1
オリエンテーション
成績評価とテキスト
• 人間科学大事典に執筆(5項目)
• 平常点(授業参加)
• テキストは、http://www.asahi-net.or.jp/~fl5koot にある。プリントアウトするか、あるいは
ファイルの形で必ずもってくる。
人間科学大事典の書き方
• 「辞典」は言葉の意味を説明するもの
• 「事典」は事柄の詳細を説明するもの
• 絶対にコピペはやってはいけない。自分を貶
める行為
• 昨年から書いたらURLをまとめてメールで送
付する。(学内で書くと、URL執筆者のログイン
情報が求められるので、学内からアクセスで
きるURLにすること、そのことを確認して提出)
国際教育論を学ぶ意味
• 1年のときの「教育学」「教育学概論」では、教
育観は多様であり、異質な教育の見方・考え
方とコミュニケーションすることで、自分の見
方をより深化させることを意図した。
• 国際教育論では、異質な教育の見方を海外
にまで広げることで、より多様な教育観や教
育方法があることを知る。教育観が社会的背
景をもっていること、多様ではあるが、国際化
によって、相互に影響しあっていることを知る。
国際教育論・学は成立するか
• 「国際**論」は、**の分野で国際的に密接
な関係性が生じている。国際経済・国際法・国際
政治
• 植民地の拡大とともに、国際比較が活発になっ
た。(植民地本国が植民地を効率的に支配する
ための情報収集)
• 先進国の競争(帝国主義競争)のなかで、教育が
国力として認識された。
• 他国で実施した教育政策を導入
– 義務教育・大学制度・「国民」形成・人材選抜(試験制度)・労働
力形成(マンパワー政策・キャリア形成)・リカレント教育etc
教育の相互的影響
• PISA
– 点数・順位の結果によって、その後の教育改革を左右(日本・ドイ
ツ・アメリカ・デンマーク・フィンランド教育への注目)
• 留学の増大
–
–
–
–
日本の留学生10万人計画(受け入れ)
アメリカの優良産業としての「大学」
EUエラスムス計画・ソクラテス計画
韓国・インドの留学生送り出し
• インターネットで大学教育を世界に発信
– iTunesU MOOC iUniversity
外国教育理解のむずかしさ
• NHKのテレビ番組をめぐって
• むずかしさの理由
– 経験に基づく判断の枠組み(集団主義)
– 全体的理解ではなく、部分的理解(一斉授業)
– 少ない情報(言葉)
– 自分の文化も実は難しい(略奪)
– 国民形成を主眼とした学校の発達
授業の構成
• 先進国の教育の特質を考察する
アメリカ(自由主義)・北欧(平等主義)・オラ
ンダ(自由と平等の調和)
• 社会主義と民族主義の教育
社会主義教育の理論・イスラムとユダヤ
• (一昨年まではフリースクール シュタイナー・
フレネ・サドベリバレイ・モンテッソーリ教育を
扱っていたが臨床教育学に移行した。)
日本の教育の特質は
• 外国の教育の特質を知るためには、日本の
教育の特質を把握する必要
• 戦前の教育は、富国強兵政策の一環
– 臣民意識の涵養と立身出世主義
• 立身出世主義は1980年代まで継続
– 臣民意識は国民的規模の競争主義に変化
• 少子化で競争主義の成立基盤の脆弱化
– 競争の強化? ゆとり路線? あるいは
立身出世主義
• 立身出世主義は戦前・戦後(ゆとり路線以
前)の日本教育の特質
仰げば尊し・ふるさと
• 戦後 その拡大と徹底 「村を育てる学力」と
「村を捨てる学力」東井義雄 受験競争 国際
的評価(初等中等教育の優秀さと高等教育
の貧困)
• 受験体制時の教育の特徴(テキスト)
仰げば尊し
•
あおげば とうとし、わが師の恩。
教(おしえ)の庭にも、はや 幾年(いくとせ)。
思えば いと疾(と)し、この年月(としつき)。
今こそ 別れめ、いざさらば。
互(たがい)にむつみし、日ごろの恩。
別るる後(のち)にも、やよ 忘るな。
身をたて 名をあげ、やよ はげめよ。
今こそ 別れめ、いざさらば。
朝夕 馴(なれ)にし、まなびの窓。
螢のともし火、積む白雪。
忘るる 間(ま)ぞなき、ゆく年月。
今こそ 別れめ、いざさらば。
ふるさと
•
兎追いし 彼の山
小鮒釣りし 彼の川
夢は今も 巡りて
忘れ難き故郷
• 如何にいます 父母
恙無しや 友がき
雨に風に つけても
思ひ出づる 故郷
• 志を 果たして
いつの日にか 帰らん
山は靑き 故郷
水は淸き 故郷
ゆとり教育
• 何故「ゆとり教育」に転換したのか
– 国際的な批判(労働時間の長さ)
– 国内からの批判(労働時間→5日制)
– 少子化対応
• 今は「ゆとり路線」なのか
– PISA等学力低下により廃棄
– 総合的学習や体験学習の重視で残存