授業資料

外国ジャーナリズムIIa
-イギリスのジャーナリズム(3)
大衆紙の登場から戦後へ
外国ジャーナリズムIIa
10-2
第二次世界大戦と英国新聞界
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チェンバレンの対独融和政策を支持

新聞とファシズム

検閲:Dノーティス

A System of "D" efense Notices
1940年代 凍結の時代
 新聞用紙の不足

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Defence Advisory (DA) Notice system

The DA Notice system is a voluntary
code that provides guidance to the
British media on the publication or
broadcasting of national security
information. The system is overseen
by the Defence Press and
Broadcasting Advisory
Committee, a joint
government/media body that
approves the standing DA notices
and monitors外国ジャーナリズムIIa
their implementation.
http://www.dnotice.org.uk/
history.htm
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報道規制、統制⇒国家機密法(Official Secrets Act 1911)
現在:1911年法の第2条を中心に改正された1989年国家機密
法
D-Notices ⇒DA-Notices (Defense Advisory Notices)
⇒DPBAC(Defence, Press and Broadcasting Advisory
Committee)という委員会
国防を中心に6項目の事案について、政府とメディアが議論する
場が設けられている。
システムについては法的拘束力を持たないため、報道の自由や
国民の知る権利を侵害するものではないとの社会的コンセンサ
スが得られている。
福田充「イギリスのDAノーティスと報道規制」SJS no.1(2005)
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英国メディアと戦争については国
益優先の歴史を持つ
第一次、第二次世界大戦
 フォークランド紛争
 BBCへの政治介入
 9.11 /イラク戦争
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ギリガン事件(2003~04)
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11.大衆紙の出現
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1860-70年代 蒸気による両面印刷刷り輪
転機の普及
1896(Daily Mail)/1903(Daily Mirror)
新聞を始めるのにかかる資本は急騰
1855=£ 20,000/1867=£ 50,000
1870s=£150,000
1906-08=£300,000
1920= £750,000
1930年代が最高潮
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12.大衆紙の競争
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
10年ごとに競争の激化、衰退の繰り返し
第一次大戦:読者保険
Daily Herald (労働党系)の拡張作戦に各紙が
追従→1964廃刊に追い込まれる
カメラ、万年筆、絹の靴下などを景品に読者を勧
誘。次に、医学書やディッケンズ全集を格安で売る。
紳士協定違反。無料保険や鉄道障害保険
タイムズのみ少しも騒がず、広告主そして読者も
離れず。
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戦後のジャーナリズム

J.Tunstall(Media in Britain)
1930年代 競争の時代
1940年代 凍結の時代
1950年代 競争の時代
Q.戦後の混乱期、新聞界への影響
1960年代 限定的な競争の時代、ゴールデン・
エージ
1970年代 プレス競争の復活(の時代)
1980年代 競争の速度が早まった(時代)
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商業テレビ局の出現 ITV
ITA(Independent Televison
Authority) 1955~
→IBA(Independent Broadcasting
Authority) 1972~
→ITC(Independent Television
Commission) 1991~
 Q.商業放送の進出は、新聞界はなにをも
たらしたか

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1960-70年代の動向
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新聞の廃刊相次ぐ
小切手ジャーナリズム

1963:プロヒューモ事件
• 大衆紙のセンセーショナリズム
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トムソンのタイムズ買収:1966
マードックの上陸


1969 News of the World/Sun を買収
技術革新の導入(CTS)
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concentrationof press
ownership
新聞所有の集中化の問題おこる
 Royal Commission on the Press
 独自の監視機関の設置を勧告
→新聞総評議会(General Council of the
Press)1953年創立⇒その後、廃止
 第二次新聞に関する王立委員会 設置 196162 Shawcross
 第三次新聞に関する王立委員会設置 197477 McGregor委員会

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『タイムズ』の変貌
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Walter→Northcliffe(1908)→G.Astor(1922)
1966年、トムソンに買収される
1976年 ロイ・トムソンの死去により、息子ケネス
が継ぐ
1981年~マードック、買収
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

The Sunday Times
The Times Education Supplement
The Times Literary Supplement (略称 TLS)
• 1902年にタイムズの文芸付録として始まり、1914年に独立。
毎週発行 。
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Gavin Astor, 2nd Baron
Astor of Hever:1918-84


He was educated at Eton and New College,
Oxford, before joing the Life Guards,
where he reached the rank of captain.
Business positions included the
chairmanship of the Time Publishing
Company and life presidency of Times
Newspapers Ltd.
His father was John Jacob Astor, 1st
Baron Astor of Hever.
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Roy Herbert Thomson:18941976
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カナダ生まれの起業家
1950年代までにカナダ(オンタリオ州)で成功
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1952:Scotsmanの買収でイギリス上陸
1959:ケムズレーグループを買収
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ラジオ、19新聞を所有/一般企業
当時最大の新聞オーナー
Sunday Times
1966:The Times を買収1964年:初代フリート
のトムソン男爵 (1st Baron Thomson of
Fleet)
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Roy Thomson
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Kenneth Thomson(2代)
David Thomson(3代)
ロイター通信社を172億ドル
で買収
トムソン・ロイター
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1980年代の動向
1981 読者獲得のため大衆紙のビンゴ戦
争始まる→高級紙にも飛び火。
 1986 フリートストリートから新聞社の移転
始まる
 1987 ロンドン夕刊戦争始まる
 BBCへの政治介入
 衛星放送時代前夜

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1990年代の動向
1990 日曜紙市場、過当競争に突入
 1992 衛星放送時代:多チャンネル、多メ
ディア時代
 1995 マスコミ占有率10%制限へ(マードック

つぶしか)

1997 ブレア労働党内閣成立 ダイアナ元
妃、過剰報道(パパラッチ) 放送基準委員
会(BSC)設置
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