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SONYノートPCのGPU半田切れ修理の奮戦記
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2015年4月
オッハー
故障したPC(製品名とスペック)
・SONY ノートPC(VGN-FZ61B)
・OS(Windows VISTA Win7 UP グレード)
・GPU:NVIDIA Gefore 8400M GT
1.故障状況
1)通常起動中の画面の文字がギザギザに乱れる。(起動時の写真1,2,3)
2)画面に縦縞が現れる。通常画面でも文字が読めない程の画像が荒くなる。
3)突然画面が黒くなりフリーズし、強制的に電源を切るしかない。
5)状況によっては、写真2でブルースクリーンになり、写真3まで進まない場合もある。
6)無事に起動完了しても、背景に写真3の青い縦縞が残っている。
※この時、デバイスマネージャーのディスプレイアダブターを確認すると「!マーク」があり、
ドライバーが作動していない。
2.これまでの対応状況
1)GPU(Nvidia Gefore 8400GM GT)のドライバーソフトの不適合を疑い、更新インストールを
何10回も試みたが、Sony PCは更新インストールできない仕様と判り諦めた。
2)次に、内臓HDDの問題を疑いリカバリーメディア(DVD)から再インストールを試みたが、
インストールの途中でPCがフリーズして完了できない。
3)内臓HDDのリカバリーを使って再インストールをするが、これもDVD同様うまくいかないが、
この方法しかないため、同じことを10回ほど繰り返しているとインストールが完了できた。
4)この後PCを起動したが、フリーズ、ブルー画面などの故障時の画面が出現した。
5)すがる思いでネット上で同じ問題はないか探すと、「GPU基板の半田切れ」の記事を発見した。
6)GPU半田切れにアプローチ
・PCのカバーと冷却部品を取り外すとGPUが現れた。
※半田切れは、GPUと基板とマザーボードを繋ぐ半田付けのどこかである。
・左に四角く見えるのがGPUの基板
・中央にあるのがGPU本体
※子の基板の裏の半田が切れている。
(SONYノートPCのGPU半田切れリ修理の奮戦記)
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3.ヒートガンを使って修復
1)1回目の家庭用ドライヤーで失敗、2回目の物理的基板圧着でも失敗しそのままだったが、
約3か月後またも挑戦心が燃え上がり、ヒートガンを購入し修復する決意をした。
2)費用は、ヒートガンが5980円、フラックスが358円 ⇒ 合計6338円
余談:なぜ、ここまでして修理をするのか?私の思いを書いておきます。
1)このノートPCは2008年購入し7年間使用 (2010年にビスタからセブンにOS変更)
PCとしてはそろそろ更新の時期であるが、処理スピードもディスプレーやハードディスクも
全て健在で何の不満もない。また、約25万円のディスクトップPC(上位期初)を2013年に
購入したので、ノートPCがなくても不自由はないが、バックアップ用として保有しておきたい。
2)ノートPCの新規購入のチョイスもあるが、それ程の余裕はない。
3)何よりも、復活させたい想いと挑戦心が、このままの放置を許さない。(これが一番)
4.半田切れ修復(1回目)
1)4月4日 半田が何度で熔解するか確認結果、ヒートガンのLEDランプが200℃で熔解した。
2)部品の遮熱とGPU基板にたっぷりフラックスを塗り、200℃で焼いた。
結果1:HDDとメモリーを装着し電源オンで正常に起動したが、2時間ほどでフリーズしてしまった。
半田は溶けてなかったと判断し、更に温度を上げ焼くことにした。
※温度を上げる理由:環境対応のため半田の鉛成分が変り、以前より溶けにくくなっている。
5. 半田切れ修復(2回目)
1)4月6日 GPUへの悪影響が大きく厳しい挑戦だが、熔解温度を考慮し350℃まで上げた。
2)バーベキューの焼肉様に、基板周辺から物凄い勢いでフラックスが沸騰する。(約5分)
3)終盤は手でガンを持ち基板全体を焼いた。周辺の部品もリフローした。(約2分)
4)最後に熱風温度を徐々に下げ、基板の急速な冷却による熱歪を抑えた。
結果2:既に10時間経過しているが、問題の再発はない。
※GPUが壊れる心配はあったが、温度を上げることで半田のクラックが修復出来たと思える。
感想
・やはり専門の修理屋が行っている工具や方法でなければ問題は解決しない。
・リフローの方法はネットで学ぶだけではだめで、試行錯誤しながら経験すべきである。
・商売ではないから、この経験を活かすチャンスが無いのが残念である。
※PCの復活と自分で修理した喜びは、何ものにも代えられない。