目次&Online Learning2002 Conference&EXPO

アメリカ西海岸 先進e―Learningユーザーの
知恵を探る 調査報告
平成14年9月
NTTラーニングシステムズ株式会社
日本イ-ラーニングコンソシアム
小松 秀圀
企画主催 日刊工業新聞社
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調査の狙いと報告の要点
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社会と企業に貢献する社会人教育のモデルを探る
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コミュニティカレッジが13校でオンラインラーニングで授業を行なう学校を設立している。
ひとつの学校単独ではオンラインラーニング化できないというコンテンツ、資金、営業
力などの問題をクリアーするうまいビジネスモデルである。(CCC Online校)
企業内教育をeラーニング化しeラーニングの企画・開発・運営のすべてをコンサルティ
ング会社へアウトソーシングする会社が現実にあった。(AVAYA Communication
社)
企業のM&Aや事業再編の多い企業では文化や教育の仕組みが不統一になっている
が、eラーニングシステムがほぼ完成の域に達してきているのを機にHRMとHRDの仕
組みを統合する長期計画をたてている。(Wells Fargo社)
APPLIED MATERIALS社のコーポレートユニバーシティーであるAGUは企業のビジネス
目標を学習のゴールとし、自社への教育サービス機関として、社員が効率よく質の高
い学習が行えるよう配慮することで、e-ラーニングの浸透を図っている。 2年前は
5%であったeラーニングは集合教育を含め約1000コースあるうち、 40%がオンライン
化さた。(APPLIED MATERIALS社)
500$/月程度の固定費でユーザー企業にポータルサイトを構築し、そのサイトから
売れたコンテンツの代金の一部をロイヤルティーとして代金を徴収するアグリゲーター
ビジネスがスタートしようとしている。またテレビ局や新聞社を販売窓口とするB to B
to C市場の開拓に取り組んでいる。(Digital Education社)
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Online Learning2002を視察し、最新事情を探る
eラーニング業界は相変わらずM&A、ベンチャアー企業立ち上げなどが盛んな
よ
うで新しい名前の企業が登場している。
Eラーニングの資格取得セミナーが始まった。それらは「eラーニング ファンダメンタ
ル」「eラーニング デザイン」「eラーニングマネジメント」などである。今回は初のフォー
ラムなので3日間フォーラム参加者に資格が与えられるとのことであった
企業規模の大きい企業や事業履歴の永い企業が増え、システムインテグレーショ
ン を謳う企業が多くなってきている。
営業マン教育用eラーニングなどeラーニングの用途が広がってきている。
あまりなじみの無い企業もシステムインテグレーションを謳っている。
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訪問先
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訪問期間:2002年9月20日~9月26日 11日間
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Online Learning2002 Conference&EXPO
• e-ラーニングベンダー200社によるEXPO見学
• テロ後の影響、IT不況、不景気と三重苦のなかでの開催であったが予想以上の人出であっ
た。
CCC Online校
• コミュニティカレッジ13校が協力してオンラインラーニングによる専門学校を設立して運営は
各学校で分担しているコンソーシアム形式の学校
AVAYA Communication社
• 企業内教育をeラーニング化し企画・開発・運営をアクセンチュアーにアウトソーシングしてい
る
Invisible Learning社
• 人の高いパフォーマンスは、可能性から障害になるものを取り除いた結果で示されるという独特
な考え方で能力向上のコンサルティングをしている。
SAFECO 校
• 企業ラーニングパフォーマンス部が主体となってLMSの導入を推進中、LMSだけでなく、L
CMS,CMS,ナレッジ マネジメントの合計4つをSAFECO全社に導入すべく取り組んでい
る
Wells Fargo社
環境変化に対応するための教配置転換の急増により研修ニーズが高まる一方、研修予算の
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削減が進んでおり、E-Learningの役割はますます重要になってきている。部門バラバラのe
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APPLIED
MATERIALS社
ここ2年でeラーニングの活用は急増し、約1000の教育プログラムの内40%がeラーニングに
なっている。経済状況の厳しい中、少ない費用で多くの教育実践を可能とさせるeラーニングの適
用は好むと好まざるに係わらず進めなければ生きられないと考えている。
EDT Learning社
QUISIC社に吸収された会社であるが、大学のコンテンツをeラーニングプログラムにつくり大学
内外でのコース提供を得意とする。ハーバード,アンダーソン,タクトなど、大学と密接な関係を維
持しており、コンテンツを吸収し商品化、販売している
Knowledge Anywhere社
カストマイズのコンテンツ開発を得意とするシステムインテグレーターで、教育する目標像を優れ
たパフォーマンスを持つ社員の行動分析をして、導き出す。そのためのインタビューはユーザーと
Knowledge Anywhere社のインストラクショナル・デザイナーとで行なう。
教育の実践はILT、OJT、Web、PDAを活用し結果をLMSで管理する。
Digital Education社
コンテンツを提携会社から仕入れユーザーにポータルサイトを経て提供するサービスプロバイダで
ある。オンライン新聞やテレビ局などの教育チャンネルにポータルサイトを提供し、販売ルートを広げ て
いる。ビジネスモデルはBtoBtoCであるが市場の立ち上がりはこれからという段階にある。
APPLIED MATERIALS社のコーポレートユニバーシ
ティーとRomek Nowak Ph、D氏
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