第8回

行政におけるマネジメント
の課題
~マネジリアリズムで見ると~
総合政策3年
高橋 理志
大平 貴久
1,公共部門への
マネジメント・サイクルの導入
• 法令・規則の順守という意味での行政の執
行手続きに関する責任に対しての確認
– やりっ放しの構図
Plan
Do
Plan
Do
Plan
Do
1,公共部門へのマネジメント・サイ
クルの導入
• 業績に関する責任に対しての評価
Plan
フィードバック
Do
• フィードバックされることによる様々な見直し
– 予算配分の妥当性
– 組織の見直し
See
2,行政の業務プロセスと評価基準
• Input
– 使用した経営資源
• 費用
• Output
– 住民や国民に提供された財やサービスの量
• 数量で表す
• Outcome
– 施策を実施した事による住民や社会への影響度
• 満足度
2,行政の業務プロセスと評価基準
• Economy(経済性)
– アウトプットは一定でインプットの最小化
• Efficiency(効率性)
– インプットは一定としてアウトプットの最大化
• Effectiveness(有効性)
– アウトプットを通じてアウトカムを達成
3,行政評価の難しさ
(1)フィードバック・ループの課題
• 評価でどのような基準を用いるのかということ
– アウトプット(効率性)とアウトカム(有効性)のいずれ
を重視するべきなのか
• 行政の執行機関の評価としては、アウトプットにウェイトをおく
べきである。
• だが、住民・国民からみれば、アウトカムの方が重要
• 因果関係評価
– アウトカム評価を行う場合に必要となる
• 政策目標の実現が
– 関連する施策の実施による効果なのか
– 外的な環境要因の変化によるものなのか
3,行政評価の難しさ
(2)戦略性の限界
• 行政サービスが基本的に公共財であるが
ために、しばしば政策領域間で相反する目
的を追求する事を求められるジレンマがあ
る。
工場誘致
による
産業振興策
生活環境の向上
3,行政評価の難しさ
(3)行政評価の段階
• 政策
– ここでの評価軸は住民・国民には非常に理解しやす
い。
• 施策(プログラム)
– 政策目標が達成されているかどうかの評価が可能
• 個別案件
– 予算事項の単位であることが多いためEfficiencyの
評価を行うには適している。
• しかし、公共サービスの受け手である住民・国民からみると、
このようなレベルの評価はわかりづらい。
3,行政評価の難しさ
(4)行政評価の時点
• 時間軸で三つに分けられ、(事前評価・事
中評価・事後評価)事業の性格によって、
ウェイトを置くべき時点が異なる
– 通常の経常的な仕事
• 事後評価を重視
– 新規プログラム、特に公共事業案件なら
• 事前評価を重視するべきである。
予算・人員などの資源配分
1.政策評価:政策の方向性&有効性
執行評価:施策・事業の経済性&有効性
政策評価+執行評価=プログラム評価
そのものの妥当性・有効性
2.執行機関のやり方(現場)の評価
業績評価⇒職員の賞与や給与の査定に活用
評価基準とインセンティブ
• 執行評価:
アウトプット、効率性評価
因果関係
• 政策評価(プログラム評価):
アウトカム、実効性の評価
予算査定
人事査定
議会・中枢部
ロジックモデルの構築
input
output
mid
outcome
Final
outcome
Input:経営資源、人件費、間接費用
Output:結果、実績、回数、デジタル
mid outcome: Final outcomeの延長線上にある具体的な
マイルストーン
Final outcome:問題解決、目標達成
※outcomeは、顧客側の意思にゆだねられている。
プロセスの確認⇒業績評価⇒マネジメントサイクル⇒フィードバック