1.ボイルの法則・シャルルの法則 2.ボイル・シャルルの法則 3.気体の状態方程式・実在気体 1.気体の圧力と体積の関係(温度一定のと き) PV=k 一定温度で、一定量の気体の体積Vは圧力P に(反比例)する。 2.P1V1=P2V2 の関係が成り立つ。 [圧力の単位] 5 1.013×10 Pa=101.3kPa =1013hPa =760mmHg=1atm [体積の単位] 3(立方デシメートル) =10 1L=1dm 3 =1000cm =1000mL -3 m 3 t 1. V V V 0 0 273 t 273 t =V (1 ) V 0 0 273 273 2. 絶対温度[K] T[K]=273+t V 3. =k(気体の体積は絶 T 対温度に比例する) 1.PV=kT 一定量の気体の体積V は、圧力Pに反比例し 、 絶対温度Tに比例する 。 ボイル・シャルルの法則(2) 2. ①の状態 ②の状態 ①絶対温度T [K]、圧力P 1 ②絶対温度T [K]、圧力P 2 1 、体積V 1 2 、体積V 2 ①の状態から②の状態 に変化したとき、 ボイル・シャルルの法 則は次式のように 表される。 P V P V = T T 1 1 1 2 2 2 気体の状態方程式(1) 1.気体定数 1molの気体の 体積をV、 比例定数をR とすると、 PV=RT 2.気体定数の求める PV 1.013 R= = T 8.3 10 3 Pa・ L mol ・ K 10 5 Pa 22.4 273 K L / mol 気体の状態方程式(2) 1.気体の状態方程式 PV=nRT P:圧力、V:体積、 R:気体定数 T:絶対温度、n:m ol 2. 気体の分子量 w wRT PV= RT M= M PV w:質量、M:分子量 ドルトンの分圧の法則 1.分圧の法則 混合気体中の成分の気体XとYが、それぞれに示す圧力 PxとPyを、それぞれの気体の分圧、混合気体全体の示 す圧力Pを全圧という。混合気体の全圧は、その成分気体 の分圧の和に等しい。(ドルトンの分圧の法則) P=Px+Py nx 2.分圧と物質量 Px P nx ny 気体の分圧 ny =全圧×モル分率 Py P nx ny 実在気体と理想気体 理想気体 実在気体 分子間力 0 はたらいている 分子の体積 0 固有の大きさをもつ 気体の状態方程式 厳密に従う 従わない (高温・低圧でずれが小さい) 状態変化 起こらない 圧縮・冷却すれば凝縮・凝固が起こる 問17.(ボイルの法則①) 27℃、1.00×105Paで、 100mlの水素を、温度を変えないで、 (1)25.0mLまで圧縮すると、圧力はいくらになる か。 答、4.00×105Pa PV PV 1 1 2 2 1.00 10 100 P 25.0 5 2 問17.(ボイルの法則①) (2)2.50× 105Paにすると、 体積はいくらになるか。 答、40.0mL PV PVより 1 1 2 2 1.00 10 100 2.50 10 V 5 5 2 問18.(シャルルの法則①) 0℃、1.00×105Paで、 100mLの水素がある。同じ圧力の下で、 (1)100℃にしたら何mLになるか。 答、137mL V V より T T 1 2 1 2 100 V ( 273 0) ( 273 100) 2 問18.(シャルルの法則②) (2)何℃に温めたら160mLになるか 答、164℃ V V より T T 1 2 1 2 100 160 ( 273 0) T 2 T 436.8 2 問19(ボイル・シャルルの法則) 27℃、 1.00×105Paで、 50Lの気体がある。この気体を50℃、 2.00 ×105Paにすると、体積は何Lになるか。 答、27L 1.00 10 50 2.00 10 V 273 27 273 50 V 27 L 5 5 2 2 問20.(気体の状態方程式) 気体の状態方程式PV=nRTを用いて、 次の問いに答えよ。 気体定数はR 8.3 10 3 L Pa K mol (1)水素2.0molを10Lの容器に入れると、27℃で 何Paを示すか。 答 、 5.0×105 Pa P 10 2.0 8.3 10 (273 27) 3 (2)0℃、1.2×105 Pa で830Lの酸素がある。この酸素は何 molか。 答 、 44mol 1.2 10 830 n 8.3 10 (273 0) 5 3 (1)ある気体6.4gは、27℃、1.0×105Paで 3.6Lの体積を占める。この気体の分子量 を求めよ。 答、44 wRT M PV 6.4 8.3 10 ( 273 27) 1.0 10 3.6 ≒ 44 3 5 (2)ある気体は、27℃、 1.0×105Paで、密 度3.2g/Lである。この気体の分子量を 求めよ。 dRT M P 3.2 8.3 10 (273 27) 1.0 10 ≒80 3 5 例題2.分子量の実験 容積320mLのフラスコ、沸点81℃のある純粋な液体を 少量いれ、沸騰水(100℃)に浸して液体を完全に 蒸発させて(余分な蒸気はフラスコからあふれ出る) フラスコ内を蒸気で充満させた。フラスコを常温に もどして、フラスコ内の蒸気を凝縮させたところ、 空のフラスコのときより質量が0.88gだけ増加して いた。大気圧を1.01×105Paとして、この液体の 分子量を求めよ。 気体定数は、 L・ Pa R 8.3 10 である K・ mol 3 例題2.分子量の実験(解答) 蒸気を充満させたときのフラスコの温度は 100℃とみなす。 PV M m RT M mRT PV 0.88 8.3 10 ( 273 100) 1.01 10 0.320 3 5 84.29 ≒ 84 g / mol 680mLの密閉真空容器の中に、ある揮発性 の液体1.6gを注入して67℃に保つと、液体 は完全に蒸発して9.0×104Paの圧力を示し た。この液体の分子量を求めよ。 答、74 wRT より PV 1.6 8.3 10 ( 273 67) M 9.0 10 0.680 M 3 4 5 空気は、酸素と窒素が1:4の体積比で混合 した気体とすれば、1.00×105Paの空気の 中の酸素と窒素の分圧は、それぞれ いくらか。 答.酸素2.00×104Pa 窒素8.00×104Pa 1 O の分圧 1.00 10 1 4 4 N の分圧 1.00 10 1 4 5 2 2 5 27℃、1.00×105Paの窒素6.00Lと、 27℃、2.00×105Paの水素2.00Lを内容積5.00Lの容器 に入れ、全体を27℃に保った。窒素の分圧、水素の 分圧、混合気体の示す全圧をそれぞれ求めよ。 答、窒素 1.20×105Pa 水素 8.00×104Pa 全圧 2.00×105Pa 1.00 10 6.00 P 5 窒素 1.2 10 Pa 5 P 窒素 2.00 10 2.00 P 5 水素 5.00 8.0 10 Pa 4 P 水素 P 5.00 1.2 10 8.0 10 2.0 10 Pa 5 全圧 4 5 1.00 10 6.00 2.00 10 2.00 n n RT RT 5 1 5 2 1.00 10 6.00 2.00 10 2.00 RT 5 5 1.00 10 6.00 n RT 1 . 00 10 6 . 00 2.00 10 2.00 n n RT 5 1 5 1 5 2 1.00 10 6.00 1.00 10 6.00 2.00 10 2.00 5 5 6 3 10 5 5 n n 1 2 1.00 10 6.00 2.00 10 2.00 RT RT 5 5 1.00 10 6.00 2.00 10 2.00 RT 5 5 2.00 10 2.00 n RT 1.00 10 6.00 2.00 10 2.00 n n RT 5 2 5 1 5 2 2.00 10 2.00 1.00 10 6.00 2.00 10 2.00 4 2 10 5 5 5 5 空気4.32g(体積比N2:O2=4:1)を27℃、1.0L の容器に入れると、容器内の圧力は何Pa になるか。 答、3.7Pa 4 1 28.0 32.0 28.8 4 1 4 1 PV nRTより 4.32 P 1 .0 8.3 10 ( 273 27) 28.8 ≒ 3.7 10 Pa 3 5 27℃で一酸化窒素を水上置換により捕集したとこ ろ830mLの気体が得られた。このときの大気圧(P)を 1.036×105Pa、27℃における水の蒸気圧を3.6×103Paとして 得られた一酸化窒素の質量を求めよ。 PH2=P-PH2O 答、1.0g w R Tより M MPV w RT 30 ( 1.036 10 3.6 10 ) 0.830 = 8.3 10 ( 273 27) ≒1.0 PV 5 3 3 0℃、1.0×105Paで10Lの気体がある。 (1) 0℃、1.0×103Paにしたら、体積は 何Lになるか。 答、1.0×103L PV PV より 1 1 2 2 1.0 10 10 1.0 10 V 5 3 2 V 1.0 10 2 3 (2)137℃、1.0×105Paにしたら、体積は 何Lになるか。 答、15L PV PV より T T 1 1 2 1 2 2 1.0 10 10 1.0 10 V (273 0) (273 137) V =14.65≒15 5 5 2 2 27℃、2.5××105Paにしたら、 体積は何Lか. 答、4.4L PV PV より T T 1 1 2 1 2 2 1.0 10 10 2.5 10 V ( 273 0) ( 273 27) V =4.39 ≒ 4.4 5 5 2 2 一酸化炭素COと水素H2の混合気体がある。 27℃、1.0×105Pa において、この混合気体972mL の質量は416mgであった。 (1)この混合気体中の一酸化炭素と水素は合計 何molか。 答、0.039mol PV nRTより PV 1.0 10 0.972 n RT 8.3 10 ( 273 27) 0.0390≒ 0.039 5 3 (2)この混合気体中の一酸化炭素と水素の 物質量の比はいくらか。 答、1:2 n n 0.039 1 2 n 2 (0.039 n ) 28 0.416 1 1 26n 0.416 0.039 28 1 n 0.026 1 n 0.039 0.026 0.013 2 n : n 0.026 : 0.013 2 : 1 1 2 (3)この混合気体中の一酸化炭素の質量 は何gか。 0.013×28=0.364g 答、0.36g (4)この混合気体中の一酸化炭素の分圧 は何Paか。 答、3.3×104Pa 1 1.0 10 3.3 10 Pa 2 1 5 4 (1)容器A内の酸素の圧力を求めよ。 答、2.5×105Pa PV nRT より P 1.0 0.10 8.3 10 (273 27) P 2.49 10 ≒ 2.5 10 Pa 3 5 5 (2)容器A,B内の酸素の分圧と全圧を 求めよ。 PV P V より 1 1 2 2 2.5 10 1.0 P 5.0 5 2 2.5 10 1.0 5.0 10 5.0 PV nRT より P 4.0 0.2 8.3 10 ( 273 27) 0.2 8.3 10 ( 273 27) P 1.25 10 4.0 PV P V より 5 P 4 2 3 3 1 1 2 2 1.25 10 4.0 P 5.0 5 2 P 1.0 10 5 2 1.0 10 5.0 10 5 4 1.5 10 5 5 (3)容器A,B,C内の全圧を求めよ。 CH4 + 2O2 → CO2 + 2H2O 1mol 2mol 1mol 2mol (0.050)(0.10)(0.050)(0.10) 反応後、CO2 0.050mol Ar 0.20mol P CO2 6.0=nRT 0.050 8.3 10 ( 273 27) 3 P 6.0=nRT 0.20 8.3 10 ( 273 27) P =3.6 10 Ar H2O 3 P =P 全圧 CO2 3 +P +P Ar H2O (0.050 0.20) 8.3 10 ( 273 27) 3.6 10 6 .0 1.0375 10 3.6 10 1.0735 10 ≒1.1 10 3 5 5 3 5 3 演習問題6(1) 23℃、1.0×105Paの下で水蒸気で飽和した水素が456mLある。この水素を 濃硫酸に通じて乾燥したところ、同じ温度・圧力の下で444mLにな った。 (1)水蒸気で飽和した水素の中の水蒸気の分圧は何Paか 答、2.63×103Pa (456 444) P 1.0 10 456 2.63 10 Pa 5 H2O 3 演習問題6(2) (2)濃硫酸に吸収さ れた水は、何gか 答、8.8mg 456 18 2.63 10 MPV 1000 w RT 8.3 10 (273 23) 3 3 ≒ 8.8 10 g 3
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