箱庭の木を作る2005(2012改訂版)

箱庭の木を作る
2005
(2012改訂版)
京都大学カウンセリングセンター
材 料 ・ 工 具

花・葉キット
枝となる葉25本分が必要。
最近は2サークル弱必要となる。

針金
軟鉄製20番を使用する。木に
よっては鋼製や細いものを使うこ
ともあり。

ビニールコ-ト銅線
太さ2mm程度で柔らかく曲げ
やすい。アルミ針金14番でもok。
竹串、爪楊枝
 フローラテープ(緑、茶)

材料は市価で揃えると、
木1本の材料費が高くなる。
ペンチ
使えるものはひろってきたり
 ニッパー
普段から集めたりしよう。
 根性
 センス

下 準 備
 花・葉キットから、花、葉をそれぞれ抜き取り、
25の花、25の葉枝に分ける
– 25の葉枝でおよそ高さ23cm、直径20cmの
基本形の木を作る
– 花は花だけで木をつくる(白木蓮、桜などの
イメージ)と、箱庭制作には利用しやすい
 約20cmの針金を25本用意する
 15~20cmのビニールコート銅線
(アルミ針金でもよし)を20~30本
用意する
基本形の木のポイント 1
樹冠がほぼ円錐状
 木の幹は下に行くほど
太くなる
 地面から幹が枝分かれする
ところまでと、
そこから樹頂までとの、
高さの比は、およそ1:2

基本形の木のポイント 2
中央にできるだけ真っ直ぐな
枝パーツを利用する
 分かれる枝は、最終的に上を
向き、葉は天頂(日光)に
向かって開くので、
そのような癖のある枝を選び、
向きに注意して取り付ける


赤い点線のような枝の付け方
では花束のようになり、
樹木らしくなくなる
基本形の木のポイント 3
木を上から見たとき、
中央かららせんを描くよう
に枝を配置していく
 ある枝の次につける枝は、
約120度ずらしながら
配置していくとよい
 上から見て最終的に葉や
枝が重ならないように
(日光がよく当たるように)
配置していく

工程1: 枝25本を作る
針金の先を枝パーツの穴に
入れ、1.5cmほど折り返し、
ペンチでパーツの根元ごと
しっかりはさみ押さえ、先が
ふらふらしないようにする
 緑のフローラテープで
枝部からつなぎ目、針金を
巻き押さえる
 25本同じようにして作る

針
金
を
曲
げ
た
と
こ
ろ
テ
ー
プ
を
巻
く
工程2:木の中心部を作る
真っ直ぐな枝を選び、太さを出
すため竹串を足して、茶色の
フローラテープで5cmくらい巻
中心は曲げないので竹串でもよい
く
 少しだけ下に次の枝(わずかに
内向きにそりがあるもの)と
竹串等をテープで巻きつける
 枝の分かれ目にもテープを
挟み込むように巻き強化する
 その次の枝はまた少し下に
120度ずらして同様に
反りに気をつけて2本目をつける

工程3:樹冠の中間部を作る
反りの揃った2本の枝を選
び、反りの向きを揃えコート
銅線を足して茶色のフロー
ラテープで5cmくらい巻く
 先の中心部に、葉が上を向
くように120度ずらして同じ
ようにつける
 2本枝を計3回つける
 幹の太さを出すためには少
しずつ竹串を中心に足して
いく

いろいろな
枝の反り
反りのきつい
ものは下枝に
2本枝は
下の方から
枝分かれ
したように
つける
工程4:樹冠の下部を作る
反りの揃った3本の枝を選び、
2本枝と同じようにコート銅線
で太さを出しながら太い枝を
作る
 2本枝と同様に取り付ける
 同様に4本枝、5本枝などを、
反りを生かせるような
組み合わせを作り、
上から見た枝配置も考えなが
ら枝の長さを調整して
太さを出しながら巻き、
それを取り付ける

4本枝例
反りを生かし
上に葉が向く
ように枝部を
作る
あと2本、5本枝程度を
つければ樹冠完成
工程5:幹の下部を作る
樹冠部と幹部の高さの
比率がよいところまで、
茶のフローラテープを
巻き付け、幹と根の
境目を決める
 太さを出す場合には
爪楊枝を足していくと
よい

親
指
先
の
辺
り
ま
で
茶
の
テ
ー
プ
を
巻
き
幹
に
す
る
工程6:根を作るその1
針金、銅線など
曲がるものを5つの
星状に分けて曲げ、
根の骨格とする
 竹串、爪楊枝など
曲がらないものは、
地面の線で切る
 爪楊枝、短い針金等を
幹部の隙間につめ、
なだらかな太さを出す

根分かれが
4本だと
視覚的にも
実際にも
安定感が
低くなる
幹の隙間に
爪楊枝等を
つめることに
より、根本も
しっかりする
工程7:根を作るその2
根の長さはそれぞれ先端まで
3,4cmを目安に、先細りにな
るように針金の数を減らし切る
 根のいくつかはさらに二つに
分かれさせた方が、
より木の根らしく見える
 茶のフローラテープで根本の
裏側と大体の5分割をまとめ、
自立するかどうか確認する

工程8:根を作るその3
5つに分けた根をそれぞれ
茶のテープで巻く
 根の先端は、針金が
突き出ないようにテープを
巻き込む
 最後に根本をテープ幅を
十分に使いながら
★を一筆書きするように巻
き、砂が入るのを予防する

巻き終わった根の裏側
完成!
同じ木を角度を変えて撮影したものです
参考作品
高さ:15cm
径 :9cm
枯木はごまかしが
きかず難易度高い
高さ:48cm
径 :23cm
箱庭におくには
ほぼ限界の大きさ
高さ:30cm
径 :27cm
50パーツ使用
番外編:1本の木の材料費は?
フローラテープ:27m巻1本 270円
→1本の木に半巻きくらい使用か
 アルミ針金:2mm径20m巻 380円
→1本の木に約4mくらい使用か
 針金:#20~#22番 70m 200円
→1本の木に約5mくらい使用か
 花葉枝パーツ:1サークル 100円
→1本の木に2サークル弱使用

(物価は一部2005年現在のもの)
竹串、爪楊枝等も
入れて、
1本約450円の原価
スライド制作:京都大学カウンセリングセンター
木の制作: 青木 健次
記録
: 中川 純子
2005/10/10 (2012一部改訂)
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