光の三原色 赤+緑+青 → 白 !?

光の三原色
眼の仕組み
人間の眼には錐体という感光物質が、
青・緑・赤の三種類あります。右のグラ
フは、これら3種の錐体の相対感度を
示しています。これらの3種の錐体を、
どのような比で刺激するかによって光
の色が認識されます。
赤+緑+青→???
実際に光の色を混ぜてみるとどうなるでしょうか?
下図の装置の「スイッチ」を押して、光を混ぜてみて下さい。
刺激する錐体の組み合わせによって、黄色・マゼンダ・シアン、そして白色の
光が見えるはずです。
これら3色の光の分量を調節すれば、他にも様々な色を再現できるわけです。
絵の具を混ぜる時の「色の三原色」と全く違うのが面白いですね。
ところで、私たちが普段眼にして
いる蛍光灯や太陽光などの白色
光も、様々な色の光が含まれて
いるのでしょうか?
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分光器のしくみ
分光器
分光器とは、プリズムや回折格子を利用して光を様々な色に分ける装置で、
上図は、光源(白色LED)を回折格子で分光する様子を描いたものです。
少し専門的に言うと、回折格子によって光の干渉が起こるとき、強めあう方
向が波長によって少しずつずれるため、スクリーン上に波長の異なる光が順
に並ぶわけです。
白色光の分光
実際に見てみれると、白色LEDには様々な色の光、つまり様々な波長の光
が含まれていることが分かります。太陽光も似たような白色光で、虹に現れ
る鮮やかな色彩は、水滴によって分光された光を見ているわけです。
ちなみに人間の眼に見える光は波長が400~800nm程度です。
赤・青・緑の錐体が、その範囲にしか感度を持たないからです。
この分光技術を用いると、原子や電子の
情報を得ることができます。右図は「原子
スペクトル」と呼ばれるもので、特定の波長
の光(輝線)が断続的に含まれています。
ネオンランプ
水銀ランプ
スペクトるん♪
光のスペクトル
どの波長の光がどの程度含まれるか(どの程度吸収されたか)を示したグ
ラフを、「光のスペクトル」と呼びます。
スペクトルを測定することで、光の放出や吸収に関する様々な情報を得るこ
とができます。
パソコンで操作できる便利な分光器を使って、スペクトルを撮ってみましょう。
分光器の使い方
様々なスペクトル
操作は至って簡単で、発光体の方
へ光ファイバーを向けて、「撮影」ボ
タンを押すだけです。
青LED
緑LED
赤LED
白LED
強度
豆電球
蛍光灯
右図は様々な発光体のスペクトルを
測定したものです。
同じ白色光でも、発光ダイオードは
連続的で広範囲に及んでいますが、
豆電球は長い波長の成分が多く含
まれていますし、蛍光灯は複数の鋭
いピーク構造になっています。
水銀やネオンなどの原子スペクトル
には鋭い輝線が複数現れ、レー
ザーは特定の波長の光が鋭く現れ
ます。
液晶モニタ
水銀ランプ
ネオンランプ
レーザー
300
400
500
600
700
波長 (nm)
800
900
光の万華鏡
回折格子フィルム
このフィルムを透過した光は、8方向
に分けられ、さらに白色光は虹色に
分光されます。
仕組みはやはり回折格子による光の
干渉です。ただし、分光器に用いられ
ている回折格子とは異なり、縦横斜
めに線が刻まれたものです。
光の万華鏡
このフィルムを2枚重ねて片方を回して見ると、万華鏡のような鮮
やかな模様が現れます。2枚の回折格子によってあらゆる方向
に光が散乱されているわけです。