第 13 章の答え 1 1) 線形確率、プロビット、ロジット 2) 順序プロビット、順序ロジット 3) 順序プロビット 4) 多項ロジット、プロビット 2. P{Yi=1} = α+βXi となるため、X が大きすぎたり、小さすぎたりすると、確率は[0,1]区間 内に収まらない。 3 1) Y は 1 もしくは 0 をとる変数ですから、ui は 1-(α+βXi)もしくは-(α+βXi)をとる変数と なります。また、P{Y=1}=α+βXi から E[ui] = [1-(α+βXi)]P{Yi=1}-(α+ βXi){1-P{Yi=1}} =[1-(α+βXi)]{α+βXi}-(α+ βXi){1-α-βXi}=0 2) E[ui]=0 ですから、V(ui)=E[ui2]となります。つまり、 V(ui)=[1-(α+βXi)]2P{Yi=1}+(α+ βXi)2{1-P{Yi=1}} =[1-(α+βXi)]2(α+ βXi)+(α+ βXi)2[1-(α+ βXi)] =(α+βXi)[1-(α+βXi)] 分散は Xi に依存しているため、標準的仮定を満たしていません。よって、質的従属変 数を最小 2 乗法で推定する際は、通常の標準誤差ではなく、Robust Standard Error を用 いる必要があります。 4. 1) 線形確率モデルの推定は確率の公理を満たさない。 2) ディズニーランドからの効用 は大きいなら(Y1i*>Y2i*)、ディズニーランドを選ぶ。逆なら、水族館を選ぶ。これは数式 では 1 if Yi 0 if Y1*i Y2*i 0 Y1*i Y2*i 0 となり、さらに Yi*=Y1i*-Y2i*と定義すると、 1 if Yi 0 if Yi* 0 Yi* 0 と表せます。効用は Y1i*=α1*+β1*Xi+u1i*と Y2i*=α2*+β2*Xi+u2i*ですから、 Yi*= Y1i*-Y2i*=(α1*-α2*)+(β1*-β2*)Xi+(u1i*-u2i*) =α*+β*Xi+ui* となります。ただし、α*=α1*-α2*、β*=β1*-β2*、ui*=u1i*-u2i*としました。ここで、潜在変数 Yi* は、各選択肢から得られる効用の差となります。また、閾値 μ は 0 となっています。 5. Yi が yi という値をとる確率は、ui~N(0,σ2)から f {Yi y i } f {α + βX i + u i y i } f {u i y i α - βX i } 1 2 2 e ( y i α - βX i ) 2 2 2 ( 2 ) 1 / 2 ( ) 2 1 / 2 ( y i α - βX i ) 2 2 2 e となります。ui が互いに独立であることから、Yi も互いに独立となります。したがって、デ ータ(Y1=y1, Y2=y2,…, Yn=yn)を得る確率は、 n f {Y1 y1 , Y2 y 2 ,..., Yn y n } f {Yi y i } i 1 n (2 ) 1 / 2 ( 2 ) 1 / 2 e ( yi α -βX i ) 2 2 2 i 1 となります。複雑なので対数をとると、対数尤度が得られます。 ln f {Y1 y1 , Y2 y 2 ,..., Yn y n } n 1 1 1 2 ln(2) 2 ln( ) 2 2 i 1 n n 1 ln(2 ) ln( 2 ) 2 2 2 2 n (y i 1 i 2 ( yi α - βXi )2 α - βX i ) 2 尤度は積の形になっていますが、対数尤度はシンプルな和になっています。この式をみる と、α と β は右辺第 3 項だけにあります。第 3 項は-がかかっていますから、対数尤度関数 の最大化とは、残差 2 乗和 Σ(yi-α-βXi)2 の最小化と同じことです。したがって、この場合、α と β の最尤推定量は最小 2 乗推定量と同じとなります。 6. 1) pi の理論値は[0,1]区間の外に出てしまいます。 2)ロジット変換して ln(pi/(1-pi))=α+βXi+ui という式を推定することが考えられます。線 形モデルを推定したうえで、結果の頑健性を調べるため、ロジット変換した式を推定す るといいでしょう。
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