平成28年度 校内研究 基本計画

平成28年度
校内研究
基本計画
1.研究主題
よりよい人間関係を築くことのできる生徒の育成
~他者との関わりを重視し、質の高い学びを追求する~
2.主題設定の理由
本校では、生徒数の減少によりすべての学年が単学級という小規模化が進行して
いる。小規模化に伴い、全教師が生徒一人ひとりを把握しやすく指導が行き届く反
面、生徒の教師へ依存する傾向が強くなり主体性や自主性、社会性が育ちにくいと
いう面が懸念される。また、クラス替えがなく人間関係が固定化されるので、人と
の関わりの中で様々なものの見方や考え方にふれる場が少なくなり、人間関係が悪
化した場合は生徒の心理的負担が大きくなることも考えられる。これからは、集団
の中で豊かな人間関係をいかに築いていくかが課題の一つとなっている。
一昨年度は、市教委から「特色ある学校教育研究校」の指定を受けた研究の1年目と
して、校内研究の研究主題を「よりよい人間関係を築くことのできる生徒の育成」と
した。生徒たちが一日の中で一番多くの時間を過ごす授業を、次のような視点で変
えるため、グループ活動を取り入れて協同学習(複数の人との対話を通して学び合
うこと)に取り組み、共に学び合える学習集団の創造を目指した。
〈授業改善のための視点〉
・一人ひとりの生徒の学びを成立させるために、生徒同士の関わりを意図的につ
ないでいき、全ての生徒の学びを保障するとともに、生徒の関係性を構築し
ていく。
・生徒同士の学びをつなげることで、共に学び合うという意識を高めさせる。
・共に学び合う学習集団を創ることで、生徒の自己肯定感や他者理解、コミュニ
ケーション能力を高めさせる。
具体的には、授業にグループ活動を取り入れ、協同学習(複数の人との対話を通
して学び合うこと)に取り組んだ。
研 究 2 年 目 の 昨 年 度 は 、「 他 者 と の 関 わ り を 重 視 し 、 質 の 高 い 学 び を 追 求 す る 」 こ
とを目指して、協同学習を推進してきた。最初は、話を聴かせる状態をつくること
と 『 つ な ぐ 、 も ど す 』『 繰 り 返 さ な い 』 を 意 識 す る こ と を 中 心 と し て 取 り 組 ん だ 。 研
究を進めていくなかで、学びが成立し授業のねらいを達成させるためには課題の設
定を工夫する必要があることを話し合った。その結果、ねらいをもって課題を設定
し、そのねらいを授業デザインに明記することとした。また、他校の校内研究会に
参加することにより本校の研究のあり方を見直した結果、教科の枠を超えて編制し
たグループで事前に授業デザインを検討したうえで授業研究を進めることとした。
研究3年目の今年度は、研究主題をそのまま引き継ぎいだうえで、授業研究と同
時に、学級活動を中心としたあらゆる教育活動のなかでよりよい人間関係の構築を
目指し、取り組みを進めていく。
3.研究内容
(1)学ぶ意欲を高め、確かな学力の定着を図ることをめざす指導のあり方
①導入や課題設定の工夫
②言語活動の充実
③授業のルールの徹底
(2)よりよい人間関係を育む支援のあり方
①お互いを尊重しあえる関係づくり =
②実態に応じた指導計画の作成
③個に応じた支援方法
④自己有用感の醸成
⑤コミュニケーション能力の育成
学び合い
4.研究組織
校
長
・
教
頭
学ぶ意欲を高め、確かな学力の定着
を図ることをめざす指導のあり方
◎校内研究担当、
確かな学力育成グループ
校内研究推進委員会
◎校内研究担当、
確かな学力育成グループ
全
職
よりよい人間関係を育む支援のあり方
◎学級活動担当、
豊かな心育成グループ
員
5.具体的な取り組み
(1)学ぶ意欲を高め、確かな学力の定着を図ることをめざす指導のあり方
①導入や課題設定を工夫し、生徒が興味・関心を持つとともに、学び合いのある授
業づくりを進める。
②ことばを使って伝えることと聞くことに重点を置いた言語活動の充実を図る。
③授業のルールを徹底する。
・グループ活動では、机をぴったりとつけ、中央にスペースをあける(筆箱な
ど で 壁 を つ く ら な い )。
・自分の意見を持ち、積極的に発言する。
・他の人の意見をしっかりと聴く。
・わからない人は他の人に訊く。
(2)よりよい人間関係を育む支援のあり方
①お互いを尊重しあえる関係づくりを重視した「学びの共同体」授業スタイル(北
相中スタイル)を研究する。
②生徒の実態に応じた指導計画と授業デザインを作成する。
③個別に支援が必要な生徒への指導方法を検討する。
④自己有用感の醸成のため、生徒会活動の充実を図る。
⑤(ア)1分間スピーチを計画的に実施する。
(イ)全校集会での発表を計画的に指導・実施する。
(ウ)表現力と聴く態度の育成を図る。
(3)研究授業と研究協議を行う。
①全教員が研究授業を行い、お互いの授業に学び、研修を重ねる。
②スーパーバイザーを招聘し、生徒の状況、授業の様子、研修の様子等を客観的に
見ていただき、指導を受ける。
(4)他校への視察研修を行う。
①全教員が年に一度は他校への視察研修を行い、自身のレベルアップに努める。
②視察内容を校内に報告し、互いに学び合う機会とする。
6.年間計画
月
4月
日(曜日)
研
究
計
画
7 日( 木 ) オ リ エ ン テ ー シ ョ ン
研究推進委員会(今年度の研究について)
5 月 1 6 日( 月 ) 校 内 研 究 会 ( 公 開 研 究 授 業 ① ・ 研 究 協 議 ・ 講 演 )
6 月 2 0 日( 月 ) 校 内 研 究 会 ( 研 究 授 業 ② ・ 研 究 協 議 )
7 月 1 1 日( 月 ) 校 内 研 究 会 ( 研 究 授 業 ③ ・ 研 究 協 議 )
研究推進委員会(1学期の成果と今後の課題)
8 月 3 0 日( 火 ) 校 内 研 究 会
研究推進委員会(2学期の研究について)
9 月 2 0 日( 火 ) 校 内 研 究 会 ( 研 究 授 業 ④ ・ 研 究 協 議 )
1 0 月 3 1 日( 月 ) 校 内 研 究 会 ( 公 開 研 究 授 業 ⑤ ・ 研 究 協 議 ・ 講 演 )
1 1 月 2 8 日( 月 ) 校 内 研 究 会 ( 研 究 授 業 ⑥ ・ 研 究 協 議 )
1 2 月 1 2 日( 月 ) 校 内 研 究 会 ( 研 究 授 業 ⑦ ・ 研 究 協 議 )
研究推進委員会(2学期の成果と公開研究会について)
1 月 3 0 日( 月 ) 校 内 研 究 会 ( 公 開 研 究 会 に む け て )
2月
6 日( 月 ) 校 内 研 究 会 ( 公 開 研 究 会 に む け て )
2 月 1 0 日( 金 ) 公 開 研 究 会 ( 公 開 研 究 授 業 ⑧ ・ 研 究 協 議 ・ 講 演 )
2 月 1 3 日( 月 ) 校 内 研 究 会 ( 研 究 の 成 果 と 次 年 度 の 課 題 に つ い て )
研究推進委員会(次年度の課題と研究構想について)
・研究協議では、研究授業についての協議を中心に行うが、教育活動における人間
関係の構築についての協議も行う。