研究の概要

平成 27 年度
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研究推進計画
研究主題
真の「自立」と「共生」を目指す教育課程の創造
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研究の内容
6つの資質・能力の発揮の関係性をとらえながら、資質・能力と学習内容とが一体化してはぐくまれ
る教育課程を創造する。
(1)活動における子どもの姿から6つの資質・能力の関係性をとらえる
子どもの6つの資質・能力の発揮の様相から、資質・能力の相互の関係性や発揮の順序、階層等の
構造が、子どもの資質・能力の発揮に関係していることが見えてきている。
「共生的な態度」を基盤に、
「探究力」が推進力となって中核を担い、協働的に問題解決に向かう学習
が成立したとき、一人一人がもっているそれぞれの資質・能力が十分に発揮される。
このとらえを仮説として、教育活動における子どもの姿をもとに議論し、資質・能力の発揮の関係
性について検証する。
(2)資質・能力と学習内容とが一体化してはぐくまれる教育活動が成立する要件を整理する
資質・能力を発揮しながら活動する過程で、一人一人が領域の学習内容を主体的に獲得していく教
育活動をつくる。また、資質・能力と学習内容とが一体化してはぐくまれる教育活動が成立する要件
について、各領域における対象や活動内容、学習内容に着目しながら整理する。
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研究の方法
(1) 領域部会による資質・能力と学習内容とが一体化してはぐくまれる教育活動の開発
数理、ことば、創造・表現、健康の4つの領域部会を設定する。
各領域において、何をはぐくむ領域なのか、そのために、どのような対象を扱い、どのような学習
内容の獲得を期待するかを検討・整理しながら、資質・能力と学習内容とが一体化してはぐくまれる
教育活動をつくる。
生活・総合、ふれあい、学びの時間の活動については、各学年部会、及び研推で検討を重ねながら
実践する。
(2) 授業研究および実践レポートをもとにした研究の成果と課題の整理
各領域について公開授業研究を実施し、資質・能力と学習内容とが一体化してはぐくまれる教育活
動が成立する要件について、各領域の対象や活動内容、学習内容に着目しながら検討、整理する。
公開授業研究の際は、活動における子どもの姿をもとに、資質・能力の発揮と学習内容の獲得との
関係に着目しながら、考えたことをレポートする。また、レポートをもとにワークショップ形式の協
議を行い、資質・能力と学習内容とが一体化してはぐくまれる教育活動が成立する要件について整理、
共有する。
また、定期的に、日常の教育活動における子どもの姿をもとに、資質・能力と学習内容とが一体化
してはぐくまれる教育活動について考えたことを実践レポートとして記述する。
公開授業研究や実践レポートにおける子どもの姿をもとに、研究内容について、成果と課題を整理
する。
<授業研究の方針>
・ 全員参加とし、一人年一回の活動公開を原則とする。
・ 上越市内の学校、上越教育大学に案内を出し、他校に開いた授業研究とする。(今年度は 2 回)
・ 研究会を含め、年7回の公開授業研究会を実施する。
<授業研究の流れ>
① 構想検討(学年研究部会、領域部会)
② 構想検討(研究推進委員会)
③ 指導案検討(学年部会、領域部会)
④ 指導案検討(研究推進委員会)
⑤ 公開授業
⑥ レポート作成
⑦ ワークショップ[成果と課題の整理](全体研修会)
※研究会の日時については別紙
(3) 学年経営振り返りによるカリキュラム改善
Ⅱ期とⅣ期終了後に、カリキュラムをもとに、資質・能力と学習内容とが一体化してはぐくまれる
教育活動について考えながら、自身の学年経営を振り返る。その後の活動構想に改善を加え、よりよ
い教育活動をつくる。
(4) 研究推進委員会による全体理論の整理
4つの領域部会で整理した主張について、授業研究や実践レポートから見える子どもの姿をもとに
検討する。合わせて、生活・総合、ふれあい、学びの時間の内容についても検討を行い、全体理論と
して整理していく。
(5) 各種アンケート、調査等による教育課程の評価
教職員の見取りや、子どもと保護者への意識調査、学校運営協議会における意見等を集約・分析し、
研究の進捗に生かす。
(6) 県内外の先進校視察、研究会参加による最新の教育事情や動向の収集
一人一回以上、県内外の研究推進校視察や研究会参加を行い、最新の教育事情や動向の収集に努め、
当校の研究推進や自身の力量向上に生かす。出かけた後は、全体研修会やレポート等で報告し、職員
で共有する。
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研究の体制
(1)研究組織
<平成 27 年度
校長
研究組織>
領域部会
数理
ことば
創造・表現
健康
研究推進
委員会
運営指導
委員会
学年研究部会
全体研修会
(2)構成
研究組織
構
成
研究推進委員会 校長、教頭、 主幹、朝井、羽賀、池田、早川、黒田、甫仮、磯野、林
領 域 部 会
数
こ
理 〔○磯野、黒田、林、笠井、風間〕
と ば 〔○早川、羽賀、上原、甫仮〕
創造・表現 〔○橋本、高波、佐藤さ、佐藤真〕
健
学年研究部会
5
康 〔○中川、村松、池田、神津、室橋、滝澤〕
1年〔羽賀、上原、松岡〕
2年〔早川、松村、朝井〕
3年〔髙波、池田、林〕
4年〔黒田、笠井、佐藤さ〕
5年〔中川、甫仮、佐藤ま、神津〕
6年〔磯野、橋本、風間〕
各組織の役割と運営
(1)研究推進委員会
毎週水曜日の放課後に実施する。校長、教頭、主幹教諭、研究主任、各学年から1名で構成し、研
究の推進について話し合う。課外活動スタート後は、毎週火曜日に行う。
研究全体の取り組み方、領域部会の進捗状況確認、各学年の進捗状況確認、各学年の目標・経営案・
カリキュラム表、年間構想表の検討、「生活・総合」領域にかかわる活動計画の検討、公開授業の指
導案検討、公開授業や行事の日程調整、研究の評価、調査の分析結果の検討、全体研修会実施計画の
検討、運営指導委員会実施計画の検討などについて話し合い、成果と課題を明らかにしていく。
(2)領域部会
「数理」「ことば」「創造・表現」「健康」の4領域部会を設定する。職員は、この4領域部会の
いずれかに所属する。4つの領域について、資質・能力を発揮しながら活動する過程で、一人一人が
領域の学習内容を主体的に獲得していく教育活動をつくる。また、資質・能力と学習内容とが一体化
してはぐくまれる教育活動が成立する要件について、各領域における対象や活動内容、学習内容に着
目しながら整理する。
(3)学年研究部会
領域部会で検討した活動を実践する。子どもの姿から、資質・能力と学習内容とが一体化してはぐ
くまれる教育活動の要件について考えレポートする。領域部会や研究推進委員会における検討材料を
提供する。
(4)全体研修会
必要に応じて適宜開催し、全教員が参加する。研究全体の進捗状況の確認、授業改善のための研修、
長期休業中に取り組む課題の確認、各期の評価のためのワークショップ、研究の内容や進捗状況の確
認、各学年の取組を知るための情報交換など、研究について全員で確認する必要がある内容や教員の
資質・能力の向上につながる内容について研修を行う。全体で確認したことについては、各学年・学
級で実践していく。その他「レポートの作成と交流」を通して、実践や方策を共有し、一人一人の力
量を高めていく。
(5)運営指導委員会
研究開発に当たり運営指導委員会を定期的に開催し、評価や意見を得る。(年5回)
運営指導委員
千葉大学教授:天笠茂先生
鳴門教育大学教授:村川雅弘先生
上智大学教授:奈須正裕先生
上越教育大学教授:林
金沢工業大学教授:白木みどり先生
上越市教育委員会:石黒和仁指導主事
泰成先生
※第5回運営指導委員会は、平成 28 年 2 月 5 日に実施し、研究についてご指導をいただく。
※運営指導委員会の日時については、後日提案する。
6
評価計画
6つの資質・能力を評価する具体的な指標を設定し,子ども,保護者,教職員を対象に調査を行う。
結果を前年度までのものと比較,検討し,目指す子ども像に迫れているかどうか,また,その要因は
何かを分析し,成果と課題を整理する。
授業研究を通し,6つの資質・能力を発揮する具体的な子どもの姿を見取り集積する。同時に、資
質・能力の発揮と、扱った学習内容および材との関係について考えながら、前年度までと比較して目
指す子ども像に迫れているかどうかを分析し,成果と課題を整理する。
運営指導委員会や学校運営協議会で、子どもの姿をもとに「自ら学び,共によりよく生きようとす
る子どもをはぐくむ教育課程」についての意見を整理し,成果と課題を明らかにする。
「児童・保護者アンケート」を 7 月と 12 月に行い,子どもや保護者の意識の変容を数値的に分析し,
成果と課題を整理する。
教職員による教育課程評価を実施する。
(7 月と 12 月に実施)
研究発表会を行い、参観者からの意見をふまえながら、成果と課題を整理する。
7
その他
研究会について
2 月 5 日(金)に開催する。
運営指導委員会を兼ねて開催し,5名の大学の先生方に指導をいただく機会とする。
午前中に活動公開(7 学級)と領域部会提案を実施する。