2016年度7月フォーラム - 公益財団法人千里ライフサイエンス振興財団

千里ライフサイエンスフォーラム開催のお知らせ
2016年度7月フォーラム
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と
き: 2016年7月22日(金)18時~20時(講演会:18:00~、懇親会:19:00~)
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と こ ろ: 千里ライフサイエンスセンタービル 8階801~802号室 7階701号室(懇親会)
講
師: 平岡 真寛(ひらおか まさひろ) 日本赤十字社和歌山医療センター・院長
京都大学 名誉教授 、京都大学大学院医学研究科 特命教授
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テ ー マ:体に優しい放射線治療
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講演要旨:
二人に一人が罹り、三人に一人が命を落とすがんは文字通りの国民病である。手術、放射線治療、
薬物療法ががん治療の三本柱であるが、それぞれの治療法には固有の利点、欠点がある。
放射線治療には、(1) 切らずに治療するため機能・形態の温存に優れている、(2) いかなる部位で
も照射できる、(3) 手術に比べて体の負担が少ないため、他に病気を持っている患者さんや、高齢
者にも適応できる、という利点を有している。他方、欠点は、(1) 手術に比べて根治性が劣る癌が
少なくない、(2) 腫瘍周辺の正常組織に放射線障害が起こりうることである。日本では、がん患者
の初回治療として 30%程度しか放射線治療は活用されていないが、欧米先進国では 60%前後と広
く用いられている。
放射線は効率よく細胞を死に至らせるが、問題は、がんだけでなく正常組織をも損傷することで
ある。従って、如何に選択的にがんに損傷を与えるかが放射線治療の命題である。これを実現する
アプローチは大きく 2 つに分けられる。一つは最新の物理工学技術を駆使してがんに集中して放射
線を照射する方法あり、もう一つは生物学的手法を用いて放射線の効果をがんに選択的に引き起こ
そうとの試みである。
これらの新たな放射線治療はがんへの効果を高める一方で、副作用を大幅に減少させるものであ
り、高齢者にも対応できる「体に優しいがん治療」である。
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講師プロフィール:
学
歴: 1977 年 京都大学医学部卒業、1984 年 京都大学大学院医学研究科卒業
職
歴: 1984 年京都大学医学部助手、講師、助教授を経て、1995 年、京都大学医学研究科(腫瘍放射線科
学)教授、2005 年、放射線腫瘍学・画像応用治療学に分野名変更 2006-2010 年、ナノメディシン融合教育ユニ
ット長併任、2007-2009 年、京都大学附属病院がんセンター長併任 2012 年-2016 年 京都大学産官学連携本部副
本部長併任 2016 年- 日本赤十字社和歌山医療センター院長
専 門 分 野: 放射線腫瘍学
主なる著書: これだけは知っておきたい。放射線療法 Q&A 基本知識と最前線、総合医学社 2011
主なる講演テーマ:がんの放射線治療、異分野融合による新たな医療機器の開発
申込締切: 2016年7月14日(木)必着
参 加 費:千里ライフサイエンスクラブ会員(講演会のみ参加→無料、講演会+懇親会の両方参加→3,000 円)
ビジター(講演会のみ参加→1,000 円、講演会+懇親会の両方参加→4,000 円)
申 込 先:公益財団法人千里ライフサイエンス振興財団「千里ライフサイエンスフォーラム」担当
〒560-0082 大阪府豊中市新千里東町 1-4-2 Tel:06-6873-2001 Fax:06-6873-2002
E-mail:[email protected]
( HP:http://www.senri-life.or.jp/ )