第3章(基本的な考え方と方針)

第 3 章 計画の基本的な考え方と方針
1 健康づくりの考え方
(1)健康づくりの考え方
健康づくりの主役は市民一人ひとりですが、市民の健康づくりを支える仕組みとして「自
助」だけでなく地域住民や仲間と協力して行う「共助」「互助」、市をはじめ組織や団体が
行う「公助」の考えを取り入れたヘルスプロモーションを基礎に計画を考えていきました。
第1期の計画では市民会議による話し合いを重ねることで、これならやれるという「実践
したい生活習慣」を市民自らが行うことで市民が期待する「めざす健康なまちの姿」を作り
あげました。熱心に討論し決定した普遍的な健康習慣でありますので、第 2 期ではこれを尊
重し、「めざす健康なまちの姿」としてそのまま引き継ぐかたちとしました。それを実現す
るために実践する基本的な方向として示した「めざす健康な生活習慣」は国の「健康日本2
1(第 2 次)」の生活習慣の項目別の分け方に改め、県、国の計画と整合性がとれるように
目標をまとめあげました。
また、健康づくりは生涯を通じて実施するものであるため、年齢に応じた取り組みができ
るようにライフステージを設定しました。年齢に応じて大きく3段階に分けていますが、成
人期と高齢期には個人差が大きくかかわってきますので、年齢はおおよその目安とします。
(2)庁内連携体制の充実
健康なんこく21計画(第 2 期)は第 4 次南国市総合計画のもと、地域福祉計画や他の関
連する計画等と整合性をとりながら、保健福祉センターを中心に市民課(国保係)、長寿支
援課など医療・福祉・介護・保健・教育分野を中心に庁内関係課での連携体制の充実を図っ
ていきます。
(3)住民組織・関係団体との連携
市民に健康づくりを意識してもらうことは市の重要な施策にほかなりません。市民自身に
よる生活習慣の改善をめざす取り組みと行政の施策、また地域で活動している食生活改善推
進員や健康文化都市づくり推進委員、母子保健推進員などや医師会、歯科医師会、社会福祉
協議会、総合型地域スポーツクラブなどの関係団体の取り組みと連携して健康づくりを推進
していきます。
(4)健康情報などの充実、提供
健康づくりは関連情報の発信による啓発やそれによって各人が行動を起こすことが重要で
す。市広報誌やホームページ、フェイスブックなど様々な媒体を使って情報を発信していき
ます。それを受けて、市民が各種健(検)診に参加するとともに自主的に健康づくり活動に
取り組めるように工夫を行っていきます。
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(5)計画の検証・評価・見直し
この計画で設定した取り組みの方向性や目標値については、健康増進事業や各種保健事業
を実施していく中で、検討を加えていきます。
計画最終年度には健康増進に関するアンケートを実施し、市民の健康意識の確認を行い、
次期計画の策定時には計画全体の評価と検証を行うことで見直しをしていきます。
※ヘルスプロモーション
ヘルスプロモーションは「人々が健康をよりコントロールし、改善できるようになるプロ
セス」(1986年、WHOオタワ憲章で採択)と定義されています。
ひとりでは困難な取り組みを人々が集まって、みんなで話し合い、智恵と力を出し合いな
がら解決策を見出していくこと、個人の健康づくりを、文化・環境も含めた地域活動の中で
おこないQOL(生活の質)の向上につなげていくことがヘルスプロモーションとなります。
め ざ す も の
Q O
はの
L 向 上
自助
豊
か
な
人
生
公助・共助
本
人
健康
環境づくり
公助
共助
自助
※国の「健康日本21(第 2 次)」の基本的な方向
① 健康寿命の延伸と健康格差の縮小の実現
② 生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底
③ 社会生活を営むために必要な機能の維持及び向上
④ 健康を支え、守るための社会環境の整備
⑤ 栄養・食生活、身体活動・運動、休養、飲酒、喫煙及び歯・口腔の健康に
関する生活習慣及び社会環境の改善
※県の「よさこい健康プラン21」の取り組み
重点的な取り組み
(1)子どもの頃からの健康的な生活習慣の定着
(2)壮年期の生活習慣病対策(喫煙対策と高血圧対策)
分野ごとの取り組み 〈栄養・食生活〉〈身体活動・運動〉〈休養〉〈飲酒〉
〈喫煙〉〈歯・口腔〉〈健康管理〉
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健康づくりの目標と基本方針
南国市では 2 つの重点課題を解決するために、子どもから高齢者まで全ての人が生涯を通
じて健康づくりにかかわるように、ライフステージごとに健康づくりのための基本方針を定
め、具体的な施策に取り組むことで、国や県が目指す「健康寿命の延伸」を実現することを
最終の目標とします。
「めざす健康なまちの姿」に向かって「実践したい生活習慣」が実行できるよう努力する
市民や健康づくりに携わる住民組織や関係団体とともに、基本方針に沿って市の施策を充実
していくことで、一緒に健康づくりをすすめていきます。
目標
め
市
民
の
取
り
組
み
ざ
健康寿命を延ばそう
す
健
康
な
ま
ち
の
姿
重点課題
その1
生活習慣病予防対策
その2
子育てに寄り添う支援の充実
ライフステージごとの基本方針
実
践
し
た
い
生
活
習
慣
体
等
の
取
り
組
み
行
政
・
住
民
組
織
や
関
係
団
★妊娠期・乳幼児期から学童期(0 歳から 17 歳)
協働
健やかな育ちを支援する対策の充実
★青年期から壮年期(18 歳から 64 歳)
生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底
情報
★高齢期(65 歳以上)
社会生活を営むのに必要な身体機能の維持
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