平成 28 年度沿道景観向上に係る技術研究開発に係る企画提案参加説明書 1. 業務の背景 良好な沿道景観の形成にあたっては雑草等植物の動態を踏まえた適切な植栽管理が 必要であるが、植栽管理には多額の費用がかかるため、十分な維持管理ができていえる とは言えない状況である。近年、植栽管理費用低減の観点から、植栽枡をコンクリート で埋めたり、道路植栽の撤去などが安易に行われ、良好とは言えない沿道景観が随所に みられる。世界水準の観光地の形成に向けては良好な沿道景観の形成が必要だが、良好 な沿道景観形成に関する研究は国内ではあまり行なわれていない状況である。 本県では、上記を踏まえ平成 26 年度から「沿道維持管理に関する現状整理」 「沿道景 観の向上に係る技術研究開発実施方針(以下「実施方針」という。)の策定(※別添参 照)」 「実証試験の実施」等に取り組んでいるところである。 2. 業務の内容について (1) 業 務 名:平成 28 年度沿道景観向上に係る技術研究開発 (2) 履行場所:沖縄県内 (3) 業務内容: ①技術研究開発の実施に向けた計画準備、関係機関調整 平成 26 年度に策定した実施方針及び平成 26・27 年度に初期施工を行った実証試 験の経過等を踏まえ、沖縄県造園建設業協会、美ら島財団、大学等研究機関、県道 路管理課、土木事務所等、関係機関と実施に向けた調整を行う。 なお、原則として、実施方針における実施体制で行うものとする。 ②良好な沿道景観形成に向けた検討 平成 26 年度に策定した実施方針及び平成 26・27 年度に初期施工を行った実証試 験の経過等を踏まえ、沿道景観の向上及び雑草抑制に関する課題について、以下の とおり検討を行う。 1. 雑草の繁茂抑制 (1) アレロパシー植物や芝など、植物の活用 1-1) 雑草抑制型植物(アレロパシー等植物)活用および防草に適した植栽密度 検討 1-2) 芝による防草検討 1-3) チガヤ等雑草の景観材としての活用検討 (2) マルチング資材として県産材の活用 1-4) クリンカアッシュ等県産材活用による防草効果検討 (3) 地下茎、埋土種子の除去など土壌処理 1-5) 土壌処理の適正化と既存植栽桝の改善手法検討 (4) 間隙雑草への対処 1-6) 道路間隙における防草手法検討 2. 除草作業等の効率化 (1) 草種別の適正な除草方法選択 2-1) 植物動態把握および草種別除草作業適正化検討 (2) 除草剤の使用 2-2) 除草剤の活用方策検討 (3)その他機械化 2-3) NETIS 登録機材活用による作業効率化検討 3. 維持管理コストに配慮した景観向上策 (1) 選択と集中による防草対策 3-1) 雑草抑制と景観向上に向けた維持管理発注形態の検討 3-2) 防草対策に関する景観評価とコストの検討 3-3) 地域別、道路構造別などでのメリハリのある防草対策と景観向上のあり方 検討 3-4) 沿道景観の向上に向けた植栽桝の簡易改善策検討 (2) 道路における維持管理しやすさと景観向上の両立 3-5) 管理しやすく景観形成にも資する道路構造および道路植栽のあり方検討 ③技術研究開発検討委員会の運営 造園、景観、道路等に関する有識者からなる沿道景観の向上に係る技術研究開発 検討委員会を3回程度開催し、議事録を作成する。 ④技術研究開発ワーキング会議の運営 良好な沿道景観形成に向けた検討にあたっては、道路管理課及び各土木事務所担 当者等で構成する技術研究開発ワーキング会議を3回程度開催し、議事録を作成す る。 ⑤「沿道景観向上技術ガイドライン(仮称) 」等のとりまとめ 上記②~④における検討結果を踏まえ、道路空間における雑草の繁茂抑制や植栽 の効率的な維持管理に着目した「沿道景観向上技術ガイドライン(仮称) 」をとり まとめる。 3. 企画書の評価等 (1) 企画書について 企画書は「業務実施方針」 、 「実施フロー」 、 「工程表」 、 「業務実施体制」、 「企業等の過 去 10 年間の類似業務受託実績」 、 「主となる技術研究開発担当者の略歴書」 、 「良好な沿 道景観形成に向けた検討」、 「沿道景観向上技術ガイドライン(仮称)の取りまとめ手法」、 「見積書」の項目で作成するものとし、A4 版 16 ページ以内(表紙含む)とする。 (2) 企画書の評価について 評価は委員評価とし、原則として評価項目毎に次に記す評価により採点する。 評価項目 実施方針・ 実施フ ロー・工程 表その他 業務実施 体制に 係る項目 項目 ウェート (配点) 評価 評価の着目点 判断基準 評価点 極めて良好 良好 普通 やや劣る 劣る 業務理解度 目的、条件、内容の理解度が高い場合に 優位に評価する。 5 1 0.8 0.6 0.4 0.2 実施手順 業務実施手順を示す実施フローの妥当性 が高い場合に優位に評価する。 5 1 0.8 0.6 0.4 0.2 工程表 業務量の把握状況を示す工程計画の妥 当性が高い場合に優位に評価する。 5 1 0.8 0.6 0.4 0.2 その他 業務に関する知識、重要事項の指摘がある 場合に優位に評価する。 5 1 0.8 0.6 0.4 0.2 実施体制 学識者や土木事務所等関係機関との連 携が整理されており、技術研究開発を実施 できる体制になっているか。 10 1 0.8 0.6 0.4 0.2 企業等の過去10年 平成18年度から公告日までに完了した雑 間の類似業務等の 草管理等沿道景観に関する同種又は類似 実績 業務の実績はあるか。 5件以上 4件 3件 2件 1件 10 20 30 技術研究開発担当 平成18年度から公告日までに完了した雑 者の過去10年間の 草管理等沿道景観に関する同種又は類似 類似業務等の実績 業務の実績はあるか。 1 0.8 0.6 0.4 0.2 5件以上 4件 3件 2件 1件 1 0.8 0.6 0.4 0.2 10 点数 (評価点×評価) 技術研究 開発の内 容に係る 項目 良好な沿道景観形 良好な沿道景観形成に向けた各項目の 成に向けた検討 検討方法が効果的かつ具体的であるか。 25 1 0.8 0.6 0.4 0.2 沿道景観向上技術ガイドライン(仮称)の ガイドラインの取り 取りまとめ手法が効果的かつ具体的である まとめ手法 か。 25 1 0.8 0.6 0.4 0.2 50 企画書点数 合計 評価の着目点 評価項目 判断基準 見積書 業務コストの妥当性 業務規模と大きく乖離が有る場合、または提案内容に対して見積が不適切な場合は非特定 (3) 受託候補者の選定方法 ①企画提案者は、企画書及びパワーポイント等により選定委員会に説明及び質疑応答 を行う。選定委員会での説明時間は 15 分程度、質疑応答を 10 分程度とする。 ②評価にあたっては、上記配点方針により委員毎に持ち点を 100 点として評価し、評 価値の合計の最も高い者を受託候補者として選定する。なお、評価値の合計の最も 高い者が 2 人以上あるときは、当該者にくじを引かせて受託候補者を選定する。 ③上記選定結果を踏まえ、県において受託者を決定する。 ④選定委員会で採点する点数について、提出された企画書の全てが 50.0 点を超えな い場合は該当なしとする。
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