otu2926_thesisreview

別紙1
論文審査の要 旨
J_占 号
論文審査担当者
堀 元英
主査 医薬品評価薬学
岩井 信市 教授
副査 薬理学
野郎 浩司 教授
副査 生物化学
山口 智広 准教授
■(論文審査の要旨)
本研究は、下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ポリペプチド(PACAP)の神経
保護作用、神経再生の作用機序解明を目的として、マウス永久中大脳動脈閉塞
(PMCAO)モデルを用いて梗塞中心部と可逆的梗塞部の部位特異的な遺伝子発現
解析を行ったものである。
mCAPは、神経伝達物質、神経調節因子、神経保護作用、神経分化誘導作用、
インスリン様ホルモン作用など多様な生理学的役割を持つペプチドホルモンであ
る。PMCAOモデルを用いた先行研究により、PACAPが虚血による神経細胞死を
抑制した。
本研究により、Dye−Swap法によるマイクロアレイ解析を用いて作成された発現
プロファイルから、可逆的梗塞部特異的にPACAPにより変動する遺伝子セットを
同定し明らかにすることができた。さらに、部位特異的遺伝子発現解析のアプロー
チがPACAPの作用機構解明に有効な手段となることを示した。
以上より、本論文は学術上価値があり、博士(薬学)の学位論文として相応しい
内容であると判断した。
(主査が記載、500字以内)