長谷小路周辺遺跡で古墳時代の墓が出土

記 者 発 表 資 料
平成 28 年
6月 6日
文化財課
永田史子
電話 2469
長谷小路周辺遺跡で古墳時代の墓が出土
(仮称)由比ガ浜こどもセンター建設地(由比ガ浜三丁目 194番 1、262 番 1)で
実施している長谷小路周辺遺跡の発掘調査で、鎌倉市内では初めての出土となる古墳時代
はこしきせっかん ぼ
の箱式石棺墓が出土しました。(写真は別紙)
1 墓の概要
(1)時代・数
古墳時代中期~後期(5世紀~7世紀)ごろのもの1基
(2)形状
泥岩の自然石を使って作られた箱式石棺(石を四角く並べて作った棺)で、
長さ235㎝、幅114㎝、深さ45㎝の長方形です。
(内法寸法は、長さ168㎝、
幅40㎝)
棺に使われている石には形を整えたことがうかがえる工具痕が残っており、全体的に
丁寧に作られているようすがうかがえます。
(3)被葬者・副葬品
ぎょうがしんてんそう
仰臥伸展葬の(体を伸ばしてあおむけに埋葬されている)被葬者 1 人が確認されま
した。10代半ばの男性と見られます。現在のところ副葬品は見つかっていませんが、
盗掘されたのではなく、もともとなかったものと考えられます。
(4)歴史的評価
鎌倉市内では、箱式石棺墓は初めての出土であり、鎌倉の古墳時代を語る上で重要な発
見といえます。今回と同様の事例は横須賀市でも確認されていますが、県内での出土事例
は少なく、三浦半島の古墳時代における海浜部での葬送、墓制を明らかにする上でも貴重
な成果といえます。
2
見学会の開催
12日(日)に一般向け見学会を実施する予定です。詳細は市役所ホームページに掲載
します。
3
現地取材
石棺墓については、保存のため、覆いをかけています。6月 7 日(火)午前10時か
ら 12 時までは覆いを外しますので、現地取材はその時間帯にお願いいたします。