茨城大学ニュースダイジェスト最新号(2016年6月・No.11)

茨城大学ニュースダイジェスト
発行:茨城大学広報室
029-228-8008 [email protected]
2016/06
No.11
研 究
森林から生活圏への放射性セシウムの
移行を抑制する新技術を開発
工学部の熊沢 紀之 准教授の
研究室と、熊谷組グループ(㈱
熊谷組、テクノス㈱)、日本原
子力研究開発機構(JAEA)の
長縄 弘親 博士らによる研究グ
国際
本格的な交流開始から 7 年
タイのプーケット・ラチャ
パット大の学生が初来校
茨城大学は、タイのプーケット
・ ラ チ ャ パ ッ ト 大 学(PKRU)
との間で、サステイナビリティ
をテーマにした教育交流を続け
ています。2009 年からは茨城
大学の学生・教員がタイを訪れ、
PKRU の学生たちや現地の村の
ループが、放射性セシウムを吸
着できるベントナイトという粘
土と、電荷をコントロールし
たポリイオンコンプレックス
(PIC) を用い、森林から生活圏
への放射性セシウ
ムの移行を抑制す
る技術を新たに開
発しました。
こ の 研 究 で は、
ベントナイトを森
林傾斜地に散布し
て放射性セシウム
人たちと一緒に研究発表や交流
を行ってきましたが、今年は初
めて PKRU のみなさんの来日が
実現しました。
5 月 23 日 ( 月 ) に 来 日 し た
PKRU のメンバーは、自身もこ
れまで PKRU へ何度か足を運ん
だことのある三村信男学長を訪
ね、談笑しました。その後、今
夏 PKRU への訪問を予定してい
る本学の学生たちとともに研究
発表のワークショップを行いま
した。
翌日は廃棄物処理施設などを見
学したあと、茨城町へ移動し、
涸沼湖畔で箸づくりなどを体
験。夜は涸沼に民泊し、現地の
方々と親交を深めました。
て、自治体が地域のプロモー
ションや住民の生活支援などの
業務を一定期間委嘱することで
定住促進を図る取り組みで、県
内でも多くの隊員が活動してい
ます。今回の意見交換会は、各
市町村で活動する隊員同士の所
属自治体の枠をこえた連携を強
「地域おこし協力隊」と めるとともに、共通のスキルや
学生などとの意見交換会 意識を高めることを企図し、茨
今後の連携に期待
城県地域計画課の職員と大学が
5 月 18 日(水)、茨城県内で活
相談する形で実現しました。
動している「地域おこし協力隊」 社会連携センターでは、
「今回
のメンバーらと本学の学生とが
の会を契機に、大学をハブとし
一緒になって地方創生について
た地域おこし協力隊のネット
理解を深める意見交換会を開催
ワークを強化し、地域の課題の
しました。
掘り起こしや協働による解決、
「地域おこし協力隊」は、都市
研究を推進していきたい」とし
部から地方への移住者に対し
ています。
地域
の植物への再吸収を防ぐととも
に、電荷比を大きく変化させて
調合した正電荷過剰の PIC と負
電荷過剰の PIC のコロイドを利
用することによって、降雨や雨
水の流れなど自然の力で移行す
るベントナイトを凝集し、効率
研究
理学部・岡西助教が
海洋生物テヅルモヅルと
分類学テーマに一般書執筆
生物の分類学が専門の理学部・
岡西 政典 助教による一般向け
の著書『深海生物テヅルモヅル
の謎を追え!系統分類から進化
を 探 る 』 が、5 月 30 日 ( 月 )、
東海大学出版会から出版されま
した。
タイトルになっている
「テ
ヅルモヅル」は、ヒトデに近縁
な海洋生物であるクモヒトデの
仲間で、小さな中央部から枝分
かれして伸びた大量の細い触手
のような腕が、複雑に絡み合っ
た形状をしています。
同書では、
岡西助教自身の分類学およびテ
ヅルモヅルとの出会い、その研
究や海洋でのフィールド調査の
日々を紹介しながら、ある生物
を名付け、分類するとはどうい
うことかがわかる内容になって
います。岡西助教は「分類学は
マイナーな領域だが、自分に
とってはこれほどおもしろく興
奮できるものはない。珍しい生
物が好きな人などにはぜひ読ん
でいただき、この学問に興味を
もってもらえれば」と語ってい
ます。
的に捕捉できることを確認しま
した。
この技術は現在特許申請中
で、現在も福島県飯舘村などで
の実証実験を行いながら、実用
に向けてさらなる研究を進めて
います。
今号の一枚
教育学部の 2 人の学生が企画
した絵画展「ヨコタケ展」にて
「初めて共同制作した作品です」
おもなメディア掲載
5/11 福島民友「里山の汚染抑制
に新技術 茨城大のグループ開発」
5/11 読売新聞「里山再生へ新除
染方法 茨城大など開発 環境への
影響少なく」
5/12 NHK「東京都内の銀行周辺
に大量のミツバチ 消防が駆除」
農学部・坂本洋典研究員が解説
5/18 NHK( 水 戸 )『 い ば っ チ ャ
オ』
「スポーツしちゃお タグラグ
ビー」本学のタグラグビーのサー
クル活動を紹介
5/18 NHK( 水戸 )「関東・東北豪
雨 市民の体験を冊子に」
5/18 茨城新聞「茨城大研究会『原
爆の悲惨さ伝えたい』紙芝居を制
作 高橋さんの体験聴き再現」
5/21 日本経済新聞「地方の声 映
す仕組み必要」選挙制度改革法に
ついて人文学部・馬渡 剛 教授の
コメント掲載
5/22 読売新聞「チバニアン 命名
なるか」千葉県市原市の地層が国
際標準模式の候補地になっている
ことについて理学部・岡田誠教授
のコメントを掲載
5/26 朝日新聞「18 歳からの一票
@ 茨城大 憲法改正・選挙権どう
報じられた」人文学部・村上信夫
教授の授業『メディアと社会』の
内容を紹介した記事
●内容についてのお問い合わせや情報提供は、茨城大学広報室([email protected] / 029-228-8008)まで