「修学旅行、トライやる・ウイーク、わくわくオーケストラと避難訓練。 貴重な体験をどう生かすか・・そこが問われます」 播磨南中学校長 森 敏雄 修学旅行に行く前に、子どもたちに次のような話をしました。 「いよいよ日曜日から2泊3日の修学旅行が始まります。お天気は、晴れてもよし、 雨でもよし・・というところでしょうか。 さて、修学旅行に行く前に、学年の先生方から説明を受け、注意することなども聴い ていることと思います。南中で実施している「あ ひ る」は、どこに行っても南中の 生徒であれば、できることですから、改めて言うまでもないと思います。 楽しかった,行ってよかった,有意義だったと思える修学旅行にするために,改めて 三つのことを話しておきます。 一つ目は,誰もが少しずつ「我慢」することです。 こう言えば、何を我慢するのかは、わかると思います。我慢ができなかった人は、必 ず体調を崩して肝心なときに楽しい体験ができません。自分も楽しくないし、他の人も 楽しくありません。みんなが、少しずつ我慢すること。 二つ目は,段取りを付けて動くこと。 先生、次、何するんですか? とか、聞きなさんなよ。これまで3年生の先生方から 説明を受けているし、スケジュールも知っているのですから、段取りを考えて動きまし ょう。次、何するんですか? なんか、聴いてやらないからね。 三つ目は,プラス言葉をたくさん使うことです。 「はいっ」 「わかりました」 「ありがとうございます」 「ごめんなさい」などです。この プラス言葉が多いと,みんなと気持ちよく楽しく旅行ができます。 「えー」 「いやだ」 「だ ってー」 「最悪」など,マイナス言葉を使わないようにしましょう。 さあ、体調を整えて、楽しくて、有意義な修学旅行にしましょうね。 」 3日間の修学旅行中、快晴!!!!!。暑いのなんの・・・。真っ黒になりました。 沖縄に修学旅行で引率するのは3回目でしたが、今回が一番暑かったです。 そして、修学旅行が開けて3日の登校日。3年生に次のような話をしました。 「元気な顔で登校しましたね。さて、修学旅行に行く前に、3つのことについて話を しましたが、覚えているでしょうか? ① 誰もが、少しずつ「我慢」をしましょう。 ② 段取りを付けて行動しましょう ③ プラス言葉をたくさん使いましょう。マイナス言葉は使わないように。 この3つが、できましたね。素晴らしい修学旅行になりましたね。と伊丹空港で最後 に話をしました。 この修学旅行で、皆さんのいいところ、素晴らしいところを、たくさん見つけること ができましたし、 もっと鍛えてやらないといけないなと思うところも、 見つかりました。 よく、この経験を生かして・・と言う言葉が修学旅行の総括をするときに出てくるの ですが、では、あなたたちそれぞれにとって、修学旅行で学んだことを生かす・・とは、 具体的に今日から何をすることなのですか? (ここで、並んだ子ども2人、3人と聞いてみましたが、反応はムムム・・でした) 明日から、あさってからではなくて、今日から何をし始めることなのですか? 生かす・・というからには、経験から学んだことが、何なのか、できるようになった ことが何なのか、できなかったことが何なのか、どこを改善しようと思っているのか、 その具体的な方法は?・・ こう聞かれたら、あなたたちは、答えることができますか? 実は、こうしたことを考え、行動に移す力が「生きる力」であり、自らのキャリア を伸ばすために必要なことなんですね。 あなたちは、素晴らしい体験をしてきました。どうか、この体験を生かすことができ るように、考え、行動に移してください。 」 2年生のトライやる・ウイークも3日に最終日を迎え、 お世話になった事業所ごとに、 最終日のイベントをしてきたようです。修学旅行から戻った次の日からいくつかの事業 所をまわってご挨拶し、子どもたちの働く様子を見ました。 うんと褒めていただける子どもがいれば、 逆に、 指導に対して素直に従えない子ども、 言葉遣いや態度が褒められたものではない子どももいます。これは、子どものライフス キルがどれだけ育っているかを顕著にあらわしています。事前指導をいくらしようが、 いきなりできるようにはなりません。普段の指導、普段の生活がとても大切だと痛感し ます。だいぶ、鍛えないといけないなと感じました。 1年生は避難訓練で野添北公園に歩いて行きました。出かける前に次のような話をし ました。 「3組の人が集合場所に出てきたときに、1組、2組の人が整列して静かに待ってい ると、3組の人もそれに習って静かに整列できましたね。このように、先に出てきた人 たちが「範を示す」ことが大切ですね。 あなたたちは、ついこの間まで6年生として全校生の模範となる行動をとってきまし た。最高学年として恥ずかしくない態度で行動してきました。その態度や行動が6年間 の「重み」なのですね。ところが、中学校に入って一番下の学年になったとたんに、今 までできていた模範となる行動がとれなくなったのではいけません。 6年生でできていたことを、今後も継続していきましょう。 」 それぞれの学年でキャリア発達を促す体験をしています。素晴らしい行動も見ました し、なんと恥ずかしい・・なんだこの行動は・・と思う行動もあったようです。 全部ひっくるめて、今の南中です。先を見据えて、具体的な改善策を講じなければと 思います。
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