1 商品先物取引法施行規則の一部を改正する省令案等の概要について

商品先物取引法施行規則の一部を改正する省令案等の概要について
平 成 2 8 年 6 月 9 日
農林水産省食料産業局食品流通課商品取引室
経済産業省商務流通保安グループ商取引・消費経済政策課
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趣旨
現在、中央清算機関によって債権・債務の引受けが行われない店頭デリバ
ティブ取引(以下「非清算店頭デリバティブ取引」という。)においては、取
引当事者間の証拠金の授受が必ずしも行われておらず、ある金融機関の債務
不履行が他の金融機関等の連鎖倒産や他の市場及び金融システム全体に影響
を及ぼす可能性がある。
こうしたリスクを低減する観点から、非清算店頭デリバティブ取引におい
ても証拠金の授受を行う仕組みを導入することが国際的に合意されているこ
とを踏まえ、今般、商品先物取引法施行規則(平成 17 年農林水産省・経済産
業省令第3号。以下「規則」という。)について、商品に係る非清算店頭デリ
バティブ取引(以下「非清算店頭商品デリバティブ取引」という。)における
証拠金の授受に関する届出の導入その他所要の改正を行うこととする。
2 改正の概要
(1)商品先物取引法施行規則の改正について
ア 特定店頭商品デリバティブ取引に係る届出書の添付書類の追加
【規則第 168 条第2項】
特定店頭商品デリバティブ取引に係る届出書の添付書類として、当該届
出書に下記ウ②の事項を記載する場合における添付書類として主務大臣
が定める書類を追加する。
イ
定量的計算モデルに係る届出書・添付書類の変更届
【規則第 168 条第3項関係】
規則第 168 条第1項に規定する届出書に下記ウ②の事項を記載した場
合において、当該事項に係る記載内容に変更があるときや添付書類の内
容に重要な変更があるときに、主務大臣に変更届を提出する旨規定する。
ウ
特定店頭商品デリバティブ取引業者の届出事項の追加
【規則第 168 条第4項第4号関係(新設)】
特定店頭商品デリバティブ取引業者のうち、金融商品取引業者又は登
録金融機関である者が商品先物取引法
(昭和 25 年法律第 239 号。以下「法」
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という。)第 349 条第1項に基づき届出を行う事項として、非清算店頭商
品デリバティブ取引に係る以下の事項を追加する。
① 金融商品取引業等に関する内閣府令(平成 19 年内閣府令第 52 号)の
規定に基づき、非清算店頭デリバティブ取引について変動証拠金(時価
変動相当額)及び当初証拠金(取引の相手方が将来、債務不履行となっ
た場合に発生し得る損失等(潜在的損失等見積額)に対応する額)の授
受等に係る措置を講ずるに当たり、当該取引に非清算店頭商品デリバテ
ィブ取引を含めることとしている旨
② 主務大臣が定める方法により潜在的損失等見積額を算出する場合に
おける主務大臣が定める事項(定量的計算モデルの管理に関する体制の
設計及び運営に責任を負う部署の責任者の氏名、役職名及び履歴)
エ
一連の取引報告書における記載事項の削除
【規則別表第1関係】
法第 112 条及び規則第 48 条に基づき、商品取引所から主務大臣に報告
を求める事項のうち、
「新たな取引の申込み又は決済の結了に係る取引の
申込みの別」を削る。
(2)告示の制定について(新設)
上記(1)アの主務大臣が定める書類並びにウ②の主務大臣が定める方法
及び主務大臣が定める事項について定める。
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今後のスケジュール(予定)
平成28年7月下旬 公布
9月1日 施行
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