AutoSVの使用を考える - フィリップス・レスピロニクス合同会社

日本睡眠学会第 41 回定期学術集会
会 長:内山 真 (日本大学医学部精神医学系)
副会長:赤柴 恒人(日本大学医学部呼吸器内科学/志木呼吸器クリニック) 外木 守雄(日本大学歯学部口腔外科学講座口腔外科学分野)
ランチョンセミナー 9
日
時
会
場
平成 28 年 7 月 8日(金)12 : 00∼12 : 50
E 会場 南館 4F 錦(京王プラザホテル 新宿)160-8330
〒
東京都新宿区西新宿2丁目2-1
AutoSV の使用を考える
∼ 診療報酬と臨床の観点から ∼
座
長
成井 浩司
演
題
AutoSV使用における実際 ∼診療報酬の観点から∼
演
者
葛西 隆敏
演
題
演
者
参加方法
共
催
先生
先生
国家公務員共済組合連合会虎の門病院 睡眠呼吸器科
順天堂大学 循環器内科・心血管睡眠呼吸医学講座
慢性心不全患者における
睡眠呼吸障害の治療 up to
村瀬 公彦
先生
date ∼臨床の観点から∼
京都大学大学院医学研究科 呼吸器内科学
整理券制ではございません。先着順にて受付をさせていただきます。
日本睡眠学会第 41 回定期学術集会 / フィリップス・レスピロニクス合同会社
日本睡眠学会第 41 回定期学術集会 ランチョンセミナー9
平成 28 年 7 月 8 日(金)12:00 ∼ 12:50 E 会場 南館
4F 錦(京王プラザホテル 新宿)
AutoSV 使用における 実 際 ∼診療報酬の観点から∼
葛 西 隆 敏 順天堂大学
循環器内科・心血管睡眠呼吸医学講座
AutoSV は心不全患者に合併する睡眠呼吸障害、特にチェーンストークス呼吸 ( CSR ) に対する治療装置として開発され、わが国では 2006
年に使用可能となった。当初、AutoSV は在宅人工呼吸器として認可されており、在宅人工呼吸のカテゴリーを用いて保険診療下でおもに呼
吸不全としての CSR に対し使用されていた。その後、Auto EPAP 機能が付加され、CSR のみならず並存する閉塞性睡眠時無呼吸 ( OSA )
も同時に有効に治療できる装置として使用されることも多くなっていた。2014 年の診療報酬改定で SDB を治療するための AutoSV 使用に
関しては、在宅人工呼吸器のカテゴリーでの診療報酬の請求はできないことが強調されたが、その後の疑義解釈などによって心不全の中等症
以上の CSR に対しての使用を認める暫定的基準が出された。しかしながら、その後、AutoSV と類似する別の装置を用いた大規模臨床試験
におけるネガティブな結果から、世界的に心不全の CSR を治療するための装置の使用にブレーキがかかった。一方で今年度の診療報酬改定に
おいて AutoSV などの使用が明記された。本発表においては診療報酬の観点を踏まえて、今後の AutoSV 使用について提案をしたい。
職歴
専門分野
平成 10 年 4 月 虎の門病院 内科
循環器内科 平成 14 年 4 月∼ 18 年 3 月 順天堂大学順天堂医院 循環器内科
平成 18 年 4 月∼ 21 年 2 月 虎の門病院 睡眠センター
所属学会等 平成 21 年 3 月∼ 24 年 3 月 Sleep Research Lab, University of Toronto 日本内科学会 日本循環器学会 日本心臓病学会
以後、現職
日本心不全学会 日本睡眠学会 ( 評議員 )
認定医等の資格
American Heart Association American Thoracic Society
American Academy of Sleep Medicine
平成 15 年取得 認定内科医 平成 18 年取得 総合内科専門医
平成 18 年取得 循環器専門医
平成 26 年取得 日本睡眠学会認定医
慢性心不全患者における睡眠呼吸障害の治療
村 瀬 公 彦 京都大学大学院医学研究科呼吸器内科学
陳 up to date ∼臨床の観点から∼
和 夫 京都大学大学院医学研究科呼吸管理睡眠制御学
心不全患者では高い頻度で睡眠呼吸障害が合併することが知られている。心不全患者の睡眠呼吸障害について特徴的であるのは、閉塞性睡眠
時無呼吸 ( OSA ) に加え中枢性睡眠時無呼吸 ( CSA ) も高頻度に見られることである。CSA は OSAとは対照的にイベント中に呼吸努力を伴わな
いことを特徴とするが、CSA の存在は OSAと同様にこれら患者群における予後悪化の独立した危険因子であることが報告されている。心臓再
同期療法や薬物療法などの心不全に対する治療が奏功すれば CSA は改善することが知られているが、治療後も CSA が残存する症例は多い。
CSA そのものに対する治療としては夜間酸素療法、経鼻持続陽圧呼吸 ( CPAP ) 療法、二相式気道陽圧呼吸の一種であるAdaptive ServoVentilation ( ASV ) 療法においてその効果が臨床研究で主に検討されてきた。これまで、それぞれの治療において CSA の改善が見られ、また
それに伴って心機能の改善が見られるとする小規模な臨床研究の報告が多かった。そのような中、ASV 療法の心不全への治療効果を検討した
1,300 人規模の大規模な無作為化試験の結果が昨年に発表された。その内容は、全死因死亡率や心不全悪化による予定外の入院発生率といっ
た複数の項目を組み合わせた主要エンドポイントについては ASV 群と対照群で有意差は示されなかったものの、全死因死亡率および心血管疾
患からの死亡率のリスクが ASV 治療群では対照群より有意に増加していたという驚くべきものであった。このような結果に至った理由について
のさらなる検討が待たれるところであるが、心不全患者の SDBに対する治療方針についての現況は混沌としている。時を同じくして、我々も小規
模ながらASV 療法と酸素療法の効果を比較した無作為化試験を行った。自施設および関連施設から参加者を募り施行した臨床研究の検討結果
およびこれまでのエビデンスを振り返りながら、心不全患者に見られる SDB に対する治療の現況および今後解明が必要な問題点について論じ
てみたい。
職歴
認定医等の資格
平成 17 年 3 月 京都大学医学部医学科卒業
平成 27 年 内科学会総合内科専門医
平成 17 年 4 月 神戸市立中央市民病院(現 神戸市立医療センター中央市民病院)
平成 26 年 睡眠学会認定医
初期研修医
平成 23 年 呼吸器学会専門医
平成 19 年 4 月 同院呼吸器内科後期研修医
平成 22 年 4 月 京都大学大学院医学研究科呼吸器内科大学院博士課程入学
平成 26 年 3 月 京都大学大学院医学研究科呼吸器内科大学院博士課程修了 医学博士取得
平成 26 年 4 月 京都大学大学院医学研究科呼吸器内科研修員
平成 28 年 4 月 京都大学医学部附属病院 呼吸器内科医員
Research Grants
平成 26 年 公益財団法人 精神神経科学振興財団 学術研究助成