Title 産科病棟・NICUにおける子どもの虐待防止

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産科病棟・NICUにおける子どもの虐待防止に対する看護
職のアセスメントとケアの傾向 : ハイリスクの母親をケ
アした経験の有無による比較
楢木野, 裕美; 鈴木, 敦子; 鎌田, 佳奈美
大阪大学看護学雑誌. 5(1) P.32-P.39
1999-03
Text Version publisher
URL
http://hdl.handle.net/11094/56817
DOI
Rights
Osaka University
大 阪 大 学 看 護 学 雑 誌Vo1.5Nol(1999)
産 科 病棟 ・NICUに
お け る子 ど もの虐 待 防止 に対す る
看 護 職 の アセ ス メ ン トとケ ア の 傾 向
一ハ イ リ ス クの 母 親 を ケ ア した経 験 の 有無 に よ る 比較 一
楢 木 野 裕 美 ・鈴 木 敦 子 ・鎌 田佳 奈 美
ACTUAL
AND
CONDITION
CARE
OF CHILD
WITH
OF NURSING
REGARDS
ABUSE
TO
ASSESSMENT
THE
IN MATERNITY
PREVENTION
WARDS
AND
NICUs
-A COMPARISON BETWEEN EXPERIENCED AND
INEXPERIENCED NURSING STAFF IN CARE FOR HIGH RISK MOTHERS -
Hiromi Naragino,
Atsuko Suzuki, Kanami Kamata
Abstract
This study
risk factors
trends
of child
in maternal
689 nursing
1. Nursing
abuse
than
inexperienced
4. In actual
Based
during
than
wards
child
with
care
the perinatal
well child abuse
period
abusive
is being
. Studies
were
prevented
and analyses
were
mothers
in nursing
as follows
much
staff as to
and to identify
were conducted
on
;
more concerned
about
child
nursing
regardless
situations,
staff which
to be more
provide
of the degree
the tendency
by showing
in nursing
care tended
aware
of high risk factors
associated
staff.
among
child,
of experience
among
the model
care to mothers
nursing
to mother,
staff
to listen to the feelings
in nursing
was
this was
to encourage
consistent
mothers
regardless
to
of the
care.
we would
of child
of
care.
like to investigate
specific
measures
taken
to prevent
child
abuse
period.
: prevention
大阪大学 医学部保健学科
care and the awareness
and NICUs. The findings
in providing
issues,
on our findings,
how
the perinatal
with potentially
inexperienced
their
of nursing
staff.
on various
of experience
Keywords
to asess
staff experienced
the mothers
degree
, in order
staff in maternity
was a tendency
attachment
condition
and child care during
child abuse
3. There
abuse
the actual
staff experienced
2. Nursing
with
investigated
abuse,
risk factor,
nursing
母性 ・小児看護 学講座
一32一
assessment,
experience
in nursing
care
大 阪 大 学 看 護 学 雑 誌VoL5No1(1999)
要
旨
本 研 究 で は、 周 産 期 の母 子 を ケ アす る看 護 職 に対 して 、 子 ど も の虐 待 防止 に 向 け た ア セ ス メ ン トや ケ ア の
傾 向 を 明 らか にす るた め に、子 ど も の虐 待 の リス ク要 因へ の 認識 とケ ア の実 態 を調 査 し た。産 科 病 棟 、NICU
に勤 務 す る看 護 職689名
を対 象 に 分 析 し次 の結 果 を得 た 。
1.子 ど もの 虐待 が懸 念 さ れ る と思 う母 親 をケ ア した 経 験 の あ る看 護 職 は、 経 験 の な い も の よ りも、 子 ど も
の虐 待 に対 す る関 心 が 高 い。
2,ケ ア 経 験 の あ る看 護職 は、 経 験 の な い もの よ り子 ど もの 虐 待 の リス ク 要 因 を 認識 す る傾 向 に あ る。
3.母 親 へ の 看 護 職 の 関 わ り方 は 、 ケ ア経 験 の有 無 に よ る大 差 は な く、 い ろ い ろ な状 況 に対 して母 親 の気 持
ち を 聞 く傾 向 に あ る。
4.実 際 の育 児 場 面 で は 、 看 護 職 は ケ ア経 験 の有 無 にか か わ らず 、 母 親 に モデ ル を示 し、 母 子 の愛 着 形 成 を
促 そ う とす る傾 向 に あ る。
これ らの結 果 を も と に周 産 期 の具 体 的 な子 ど も の虐 待 防 止 方 策 を検 討 して い きた い。
キ ー ワ ー ド 子 ど も の 虐 待 防 止,リ
ス ク 要 因,ア
セ ス メ ン ト,ケ
は じめ に
ア経験
お いて は 、母親 の妊 娠初 期 か ら看 護 職 が母 子 によ り密着 し
た ケ ア を して い く こ とが 重 要 に な って くる ので あ る5)6)。
現 代 社 会 は 、核 家族 で少 子 化 が進 み、 地 域 で の異 年 齢
以 上 の 点 を 踏 ま え、 本 研 究 で は周 産 期 の母 子 をケ アす
集 団 間 の 交 流 が 少 な くな り、 育 児 に 関す る知 識 や 技 術 を
る看 護職 の 、子 ども の虐 待 の リス ク要 因へ の認 識 とケ ア
実体 験 か ら得 る こ とが難 しく な っ て い る。 ま た、 対 人 関
の 実 態 を 明 らか に す る こ とで、 看 護 職 の子 ど もの 虐 待 防
係 が 希 薄 な 中で 、 孤立 化 した母 親 は、 四 六時 中子 ど も と
止 に向 け た ア セ ス メ ン トや ケ ア の傾 向 を知 る こ と を 目 的
向 か い 合 って 育 児 を して い る状 況 が あ り、 子 育 て を巡 る
とす る 。
問題 は 深 刻 化 して い る。
育 児 不 安 や 育 児 ス トレス は 、1970年
1.研
代後 半において
究方 法
す で に 指 摘 され た 現 象 で は あ る が、 こ こ数 年、 子 育 て と
い う営 為 そ の もの が怖 くて不 安 に 陥 っ た り、 子 ども に 強
対 象 は 、 大 阪府 下 の500床
以 上 の総 合 病 院28施
く苛 立 ち 、 時 に心 な い仕 打 ち を繰 り返 し、 そ う した 自分
母 子 専 門 病 院1施
へ の 嫌 悪 感 や 不 安 感 を 抱 き、 育 児 自体 に ス トレス を 訴 え
勤 務 す る看 護 職 で 、814名 の回 答 の うち689名
る な ど、 育 児 に困 難 を覚 え る母 親 の 増 加 が 顕 著 に 認 め ら
答(有 効 回 答 率84.6%)と
れ る 。 従 来 の子 ど もの 虐待 の概 念枠 を広 げ 、 育 児 不安 や
設 の 計29施
設 の 産 科 病 棟 ・NICUに
を有 効 回
して 分析 した。
方 法 は 、 施 設 毎 に 質 問紙 を配 布 し、 留 置 法 及 び 郵 送 法
育 児 ス ト レス とつ な が る文 脈 の 中 で 子 ど もの 不適 切 な 関
に て 回 収 した 。 調 査 期 間 は1995年9月1日
わ り と して の虐 待 を と らえ る と、虐 待 の 裾 野 の広 が りが
日迄 で ある 。
見 え て く る1)~4)。
設、
~11月29
調 査 内 容 は 、 子 ど もの虐 待 に対 す る 関心 、 ハ イ リス ク
子 ど も の虐 待 防 止 には、 現 在 の 母 親 の 多 くが虐 待 の 予
要 因 の 認 識 、 子 ど もの 虐 待 が懸 念 さ れ る と思 う母 親(ハ
備 軍 で あ る こと を念 頭 に 置 き 、虐 待 を 引 き 起 こす 可 能 性
イ リス クの 母 親)を ケ ア した 経験 の有 無 とそ の関 わ りで
が 予 測 され る状 況 、 虐 待 の リス ク 要 因 を もつ 育 児 状 況 を
あ る。 これ らの 質 問 につ い て 、ハ イ リス ク の母 親 をケ ア
視 野 に 入 れ てお く こ とが 必 要 で あ る 。 ま た 、 子 ど も を虐
した 経 験 の あ る看 護 職(以 下 、 ケ ア 経験 あ りと略 す)は 、
待 す る 母 親 や 虐 待 を受 け た子 ども へ の ケ ブ は 、 子 ど もが
実 際 ど のよ う に母 親 に関 わ っ て い る か、 ケ ア した 経 験 の
産 ま れ て か らで は 遅 す ぎ る 、 とい う認 識 を もち 、 病 院 に
な い看 護 職(以 下 、 ケ ア 経 験 な し と略す)に
一33一
は、 ど の よ
大 阪 大学 看 護 学 雑 誌VoL5No1(1999)
う に母 親 に関 わ る のが よ いか の観 点 か ら回 答 を求 め た 。
な お 、 結 果 はケ ア経 験 あ り ・経 験 な しの2群
を比 較 し
カ イ検 定 を 行 った 。
3.子
ど も の虐 待 の リス ク要 因 に対 す る 認 識(表3)
子 ど もの虐 待 の リス ク要 因 と して 、看 護 職 の50%以
上
が 「非常 に思 う」、 また は 「
思 う」 と認 識 して い た の は、
「
母 親 の被 虐 待 歴 」、 「
子 ど も を叩 く」や 「
予 期 せ ぬ妊 娠 」
1.結
果
で あ っ た 。 加 え て ケ ア経 験 あ りで は 、 「
子 ど もへ の否 定
的感 情 」、 「
経 済 的 困窮 」 や 「
母 親 が 若 年 」 に お い て も半
1.対
象 の 属 性(表1)
数 以 上が リス ク要 因 と認識 して い た(P<.01~P〈.001)。
職 種 は 助 産 婦 が69.7%、
看 護 婦 が27.7%で
護 職 と し て の 経 験 年 数 は 約 半 数 が6年
あ っ た。看
未 満 で あ っ た。勤
他 の いず れ 項 目も、 ケ ア経 験 あ りの 認 識 が 高 い傾 向 に あ
った 。
あっ
一方、 「
帝 王切 開 で 出産 」、 「
子 ど も を 品物 の よ う に 抱
た 。 子 ど も の 虐 待 が 懸 念 さ れ る と思 う母 親 を ケ ア し た 経
く」、 「
子 ど もが 泣 く理 由が わ か らな い」、 「
双 胎 」、 「出産
験 の あ る 看 護 職(ケ
準 備 を して いな い」 や 「同 じ質 問 を繰 り返す 」 に 対 して 、
務 す る 病 棟 は72.7%が
産 科 病 棟 、19.0%がNICUで
ア 経 験 あ り)は234名(34.0%)、
経 験 の な い 看 護 職(ケ
ケ ア経 験 の有 無 にか か わ らず 「
思わない」または 「
わか
ア 経 験 な し)は455名(66.0%)
で あ っ た。
らな い」と 回答 す る も のが50%以
2.子
経 験 な しで そ の傾 向 が 強 か っ た 。 さ ら に、 「
子 ど もへ の
ど も の 虐 待 に 対 す る 関 心(表2)
子 ども の虐 待 に 対 して、 関心 が
「非 常 に あ る 」 と 回 答
し た の は19.6%で
あ り、 関 心 が
「あ る 」、 「
少 し あ る」 を
加 え る と96.8%が
関 心 を 示 して い た。 特 に 、 関心 が
「
非
否 定 的 感 情 」、 「
経済的困窮」や 「
母親 が 若年 」 に対 して
も、ケ ア経 験 な し の60%以
上 が リス ク要 因 と して 認 識 し
て いな か った 。
4.母
常 に あ る 」 の は ケ ア 経 験 あ り に 多 か っ た(P<.001)。
上 を越 え て お り、ケ ア
親へのケア
1)妊 娠 中 の 母 親 へ の ケ ア(表4)
.:・
表1.対
象 の属 性
項
目
人 数(%)
妊 娠 初 期 に、 妊 娠 へ の喜 び 、 あ る い は 嫌悪 感 な どの 妊
娠 へ の 感 情 につ い て の 情 報 を 「
必ず 得 る」 と回答 した も
職種
480(69.7)
助産婦
191(27.7)
看護婦
17(2.5)
准看護婦
1(0.1)
無回答
看護職の経験年数
3年 未 満
194(28.2)
149(21.6)
3~6年 未 満
116(16.8)
6~9年 未 満
67(9.7)
9~12年
未満
109(15.9)
12年 以 上
勤務病棟
501(72.7)
産科病棟
NICU
131(19.0)
混合病棟
53(7.7)
無回答
4(0.6)
のは 、ケ ア 経 験 あ りが37.6%、
あ り、 両 群 共 に 「
母 親 が 話 した 時 だ け得 る」 もの が 多 か
った 。 出産 準 備 を して いるか 否 か の情報 につ い て も、 半数
以上 が 「
妊 娠28週
頃 に得 る」 と して い た。 母 子 健 康 手
帳 の 母 親 自身 の 記 入 欄 へ の 記 入 状 況 は、 「
検 診 毎 に見 る」
と回 答 した もの は 、両 群 共 に約47%で
全 体N=689
り、 育 児 不安 を訴 え て くる 場 合 、 ケ ア経 験 の有 無 に か か
わ らず 、 大半 が 「
母親 の気持 ち を 聞 く」 とす る受 容 的 な対
応 を して いた 。
ど もの 虐 待 に 対 す る 関 心
心 の 程 度
zし
え
い
こ
135(19.6)250(36.3)
282(40.9)
18(2.6)
あ りN=234***70(29.9)
な しN=45565(14.3)
あ っ た。母 親 が 子
ど もは い らな い と訴 え た り、 以 前 に子 ど もの虐 待 歴 が あ
表2.子
ケア経験
ケ ア経 験 な しが35.6%で
(%)
関
88(37.6)73(31.2)
162(35.6)***209(45.9)
2(0.9)
16(3.5)
無 口箜
4(0.6)
1(0.4)
3(0.7)
***P< .001
一34一
一
表3.子
大 阪大 学 看 護 学 雑 誌VoL5No1(1999)
ど もの虐 待 の リス ク要 因に対 す る認識
こ思'
思 わ オい
わか え い
ア
に
待歴が ある
***97(41 .5)103(44.0)13(5.6)
21(s.9>
あり
オ
95(20.9)223(49.0)**60(13.2
77(16.9
予 せぬ
で る
***44(18 .8)146(62.4)
1(0.4)
25(10.7)
あり
t
49(10.8)272(59.8
52(11.4
17(3.7
子 ど を叩 く
**47(20 .1)106(45.3)
31(13.2)
50(21.3)
あり
オし
139(30.6
52(11.4)210(46.2
54(11.9
子 ど もへ の 否 定 的
を 抱 く
***26(11
43(18.4)52(22.2)
あり
.1)***113(48.3)
**128(28 .1)156(34.3
ナし
16(3.5)115(34.1
子 ど を品 の よ っ に 抱 く
***21(9
.0)
94(40.2)49(20.9)70(30.0)
あり
オし
818
167(36.7)115(25.3)165(36.3
'
母
,カ
あ り
tし
**25(10 .7)***108(46.2)60(25.6)41(17.5)
23(5.1)126(27.7)174(38.2)132(30.0
母
力若年 である
**19(8.1)***109(46.6)69(29.5)
37(15.8)
あり
オ
1533131288率
率率210462
99(21.8
母 は 子 ど 力 泣 く理 由 力 わ か ら な い
7(3.0)
69(29.5)100(42.7)58(24.8)
あり
3し
11(2.4
113(24.8)207(45.5)124127.2
双胎で
**22(9
35(14.9)
.4)***91(38.9)86(36.8)
あり
≠
98(21.5
143.16814.9巾
串ホ2760.4
出 産 準 備 を して い な い
78(33.3)81(34.7)
7(3.0)***68(29.1)
あり
tし
71.58218.0
181(39.8)185(40.6
同 じ質 問 を繰 り返 す
4(1.7)*34(14.5)118(50.4)78(33.4)
あり
ノ
2(0.4)39(8.6).263(57.8___151(33.2
帝 王 切 開 で 出 産 した
**15(6 .4)
0
183(78.2)36(15.4)
あり
t_
0
0(83.5?65
*P〈
.05,*ホP〈.01,*卓
へ
4.
0
嵩4
4
の、
への
に つ い て の
必 ず 得 る88(37.6)
母 親 が 話 した 時 だ け得 る107(45.7)
得 な い23(9.8)
の1768
して い
、 、の
40(17.1)
検 診毎 に得 る
137(58.5)
妊 娠28週 頃 に 得 る
17(7.3)
得ない
の
40(17.1
母子
の母
の 己
検 診毎 に見 る
時 々見 る
見な い
の
子 ど はい らdい と え 母
励 ます
母親 の気持 ちを聞 く
医師 に任 す
の
へ の
162(35.6)
200(44.0)
52(11.4)
41(9.0
54(11.9)
256(56.3)
50(11.0)
95(20.9
入
112(47.9)
213(46.8)
215(47.3)
23(5.1)
4(0.8
93(39,7)
へ の
23(9.8)
6(1.8
・
7(1.5)
425(93.4)
8(1.8)
15(3.2
i(0.4)
218(93.2)
5(2.1)
9(4.3
子ど の
の る母 力 、
励 ます
肯 定 し、 母 親 の 気 持 ち を 聞 く
医師 に任す
の
子 の
一35一
児 不
1(0.4)
202(86.3)
2(0.9)
亭P〈.001
え て
た
の 対
13(2.9)
374(82.2)
10(2.2)
大 阪 大 学 看 護 学 雑 誌VoL5No1(1999)
2)分 娩 時 の 母 親 へ の ケ ア(表5)
Kempeは
話で 面会 を促す 」 とす る もの も ほぼ 同数 にみ られ た。 子 ど
、分娩 室 の母子 の様子 か ら虐 待発 生 の可能 性 は
もへ の タ ッチ ングや 保 育行 動 の記 録 では 、 ケ ア経験 あ りの
把握 で き る と して い る7)。 分 娩 中 の母親 か らの、 子 ど もの
50.4%が
た め に痛 い思 い を して いる との訴 え に対 して、 ケ ア経 験 あ
す る」 と回答 して いた(P<.001)。
りの49.6%が
「
必ず 記録 す る」、ケア経 験 な しの50.3%が
「
時々
「
母 親 の気 持 ち を聞 く」 と回答 して いる の に
対 して、 ケ ア経 験 な しで は52,5%が
「
励 ます 」 と して いた。
皿.考
察
子 ど も との初対 面 時 に嬉 しそ うに しな い母親 に対 して 、 両
群 の半数 以 上が 「
赤 ち ゃん を抱 かせ る」と回答 し、 「
母親の
気持 ち を聞 く」 のは 、ケ ア経 験 あ りで36.3%、
しで は29.7%と
少 な か った。 しか し、出産 後 に赤 ち ゃん へ
の感 情 につ いて は、 ケ ア経験 あ りの56.8%、
では49.5%が
ケ ア経 験 な
ケ ア経験 な し
「
必 ず 聞 く」 と回答 して いた。 また 、子 ど も
以 上 の結 果 か ら、 周 産 期 の 母 子 の ケ ア に関 わ る看 護 職
の子 ど も の虐 待 防 止 に向 け た ア セ ス メ ン トとケ ア の傾 向
につ いて 考 察 した 。
1.子 ど もの 虐 待 防 止 に向 け た ア セ ス メ ン ト
子 どもの虐 待 は、生 活基 盤 の不十 分 な 多問 題家 族 の 中で、
に強 い否 定的 感情 を表出 した母親 に対 して も、両 群 の70%
望 ま な い妊 娠 に よ り出生 した子 ども に起 こりや す い。 しか
以上 が話 しを 聞 いてお り、 母親 の子 どもへ の思 い を引 き 出
も、 一 つ の要 因で は な く、 い くつか の要 因が重 な り合 った
し、 受 け止 め よ う として いた。 分 娩 で、 母親 が 思 い描 いて
な かで 起 こる。 子 ども の虐 待 の リス ク要 因の あ る母 子 を妊
いた分 娩 とは違 い、 何 か納 得 が いか な い と思 う場 面 が あ っ
娠 中、 分娩 時、 産褥 期 ので き るだ け早 い時 期 に把 握 して 、
たか どうか につ いて は、 「
必ず 聞 く」 の は20%に
満 たず 、
そ の後 の フ ォロー を密 に してい く必 要 が ある。 将 来 にお い
ここでは、 大 半 が 「
母親 が 話 した時 だ け聞 く」 ケア を して
て、 育 児 に問題 が起 こる子 ど もは、 周産 期 か らの予測 が 充
いた。
分 に可 能な ので ある。 した がっ て、看 護 職 と して、 子 ど も
3)産 褥期 の 母親 へ のケ ア(表6)
の虐 待 の リス ク要 因 を認識 して母 子 の ケ アに あた る ことが
母 親 の子 どもへ 接 し方 につ いて、 看 護職 が どのよ うな 対
求め られて い る8)~11)。
応 をす るか をみ た。子 ど もを事 務 的 に世話 して いる母 親 や
子 ども の虐 待 の リス ク要 因 として、 ケ ア経験 の有 無 にか
子 どもが泣 いて も放 置 して い る母親 に対 して、 ケア経 験 の
かわ らず 認 識が 高 か っ た項 目は、 「
母親 の被 虐 待 歴」、 「
子
有 無 にか か わ らず 、 「
声 か け して み せ る」(ケ ア経 験 あ り
ども を叩 く」 や 「
予 期 せ ぬ妊娠 」 で あ った。 これ らの要 因
68.4%、 ケ ア経 験 な し71.4%)や
は、 一般 的 に子 ども の虐待 の リス ク要 因 と して 周知 され て
「
抱 いて みせ る」(ケ ア
経験 あ り59.8%、 ケ ア経 験 な し55.4%)が
大 半 を 占め、母
い る項 目で あ る。一 方 、認 識 の低 か った リス ク要 因 は 「
帝
親 に子 ど もへ の接 し方 の モデ ル を示 す対 応 で あ った。 母親
王切 開 で出産 」、 「
子 ども を品物 の よ う に抱 く」、 「
子 ど もが
に子 どもへ の接 し方 を積極 的 に指導 す る もの は少 な いが、
泣 く理 由が わ か らな い 」、 「
双 胎 」、 「出産 準 備 を して い な
「
母親 の気持 ち を聞 く」対 応 も同様 に少 な か った。 母 親 が
い」や 「
同 じ質 問 を繰 り返 す」 で あ った 。 これ らは、 母親
不 眠 や無気 力 を訴え た時 には、 「
話 を聞 く」対応 を して い た。
の子 ども との接触 体 験 の乏 しさか ら くる育児 技 術 の未 熟 さ
マ タニ テ ィ ブル ー の 可能 性 が 高 い と判 断 した 場合 、 「
他部
によ る もの、 単 な る準備 の遅れ 等 とい った状 況 と して捉 え
門 に連 絡す る」 と回答 した もの は、 ケ ア経験 あ りに多 い傾
られ て いる ので はな い か と推察 され る。 しか し、子 ど もが
向に あ ったが 、 半数 には満 た なか った。 退 院後 に電 話 をか
泣 い て もそ の理 由が わ か らな ければ 、 母親 に不 安や 恐 れ、
けて きた母 親 に対 して は、 両群 の49%程
度が 「
状況を聞
ある い は子 どものニ ー ズ を満た してや れ な い不 全感 を感 じ
「
質 問 に対 して 答 え る」 と回 答 し、 「
関連 専
させ 、 苦痛 や 拒否 の感 情 まで呼 び起 こ して しま うもの で あ
く」、約42%が
門 職 に紹 介 す る」 の は、1%程 度 で あっ た。
る12)。また母親 が 繰 り返 し質 問 を して くる のは 不安 の強 さ
4)NCUに
や 自信 のな さを表 して いた り、 出産 準 備 を しな いの は、 子
お ける母 親 への ケ ア(表7)
子 どもがNICUに
収 容 され て い る場合 、母 親 と子 どもは
どもへ の拒 否感 に由来 して いる こ ともあ る13)、とい う こと
分離 を余儀 な くされ、 そ れ が愛着 形 成 阻害 の要 因に な って
も理 解 して いかな けれ ば な らな い。 ケ ア経 験 の有 無 に よ り
い る。子 ど も と一緒 に退 院で き な い母親 の不 安 を、 「
必ず聞
認識 に違 い が あ っ た要 因 は、 「
子 ど もへ の否 定 的 感 情 」、
く」と回答 した のは両 群 共 に70%以
な い母 親 に対 して、 ケ ア経験 あ りの47.4%、
の44.8%が
「
母親 が若 年」、 「
経 済 的 困窮」 で あ っ た。 ケ ア経験 あ りで
上で あった 。面会 に来
ケ ア経験 な し
「
母親 の気持 ち を聞 く」 と回答 して い たが、 「
電
は子 ど もの虐 待 へ の関 心 が高 か った ことが リス ク要 因 の認
識 に影 響 した ので はな いか と考 え られ る。
一36一
大阪大学看護学雑誌V帆5No1(1999)
へ
0
ア
母
この の こ に
励 ます
母 親 の気持 ちを聞 く
その ま まに してお く
の
い
N=234ア
して い
」
え
94(40.2)
い
N=455
二
の
239(52.5)
191(42.0)
7(15)
119(49.6)
4(1.7)
acs.s
の
、
赤 ち ゃん を抱 かせ る
母 親 の気持 ちを開 く
そ の ま ま に して お く
の
18(4.0
こdい
へ の
・
272(59.8)
135(29.7)
21(4.6)
27(5.9
130(55.6)
85(36.3)
7(3.0)
iacs.i
に い
子 ど もの よ い ところ を話 す
母 親 と して のあ り方 を話す
話 を聞 く
の
ニ
へ の
si(2i.$)
4(1.7)
85(18.7)
17(3.7)
341(74.9)
12(2.6
168(71.8)
11(4.8
出
に つ
に、
やん への
必ず聞く
母 親 が 話 した 時 だ け 聞 く
聞か ない
の
に
カ い カ、dい
面力
必ず 聞 く
母 親 が 話 した 時 だ け 聞 く
聞か ない
その他
い て の
133(56.8)
225(49.5)
191(42.0)
20(4.4)
19(4.1
91(38.9)
1(0.4)
9(3.9
っ た か 否 か の
35(15.0)
74(16.3)
295(64.8)
63(13.8)
23(5.U
174(74.4)
18(7.7)
7(3.0)
へ
6.
0
ア
りN=234ア
に
して い
へ の ・
子 ど も に 声 か けす る よ う指 導 す る35(15.0)
声 か け を し て み せ る160(68.4>
母 親 の 気 持 ち を聞 く30(12.8)
の938
して い 母 へ の ・
子
盞 いて いて
抱 く よ うに 指 導 す る
33(14.1)
140(59.8)
抱 いてみせ る
母 親 の 気 持 ち を聞 く
53(22.6)
の
8(3.5
え こ
の ・
母
不
、
221(94.4)
話 を聞 く
0
医師 に任す
1(0.4)
そ の ま ま様 子 を み る
の
12(5.2
マ
退
ニ テ ィ ルー の 可
励 ます
他 部 門 に連 絡す る
そ のま ま様 子 をみ る
の
カ
に 言 か けて た母
質問 に対 して答 え る
状況 を 聞 く
関 連 専 門職 に 紹 介 す る
の
い と9Mfrし
た 母
71(15.6)
325(71.4)
42(9.2)
17(3.7
83(18.3)
252(55.4)
96(21.1)
24(5.3
428(94.1)
2(0.4)
s(i.i)
20(4.4
・
62(13.6)
154(33.8)
87(19.1)
152(33.4
31(13.2)
:.
7。NICUこ
100(42.7)
1]4(48.7)
3(1.3)
7
、1
ア
面 云 にdい
母
へ の ・
電話 で 面会 を促す
母親 の気 持 ち を聞 く
そ の ま ま に して お く
の
や
tos(a4.9>
111(47.4)
0
18(7.7
行 動 の 記
118(50.4)
97(41.5)
12(5.1)
7(3.0)
192(42.2)
225(49.5)
4(0.9)
へ
N=234アtN455
子 ど
と一
に 亀
でdい
母
の不
必 ず 聞 く172(73.5)
母 親 が 話 し た 時 だ け 聞 く54(23.1)
聞 か な い3(1.3)
の522
子 ど への タ ッチ ン
必ず 記録 す る 榊
時々 す る
榊
しない
そ の他
へ の
N=455
17(7.3)
100(42.7)
への ・
・
に対
0
る
335(73.6)
108(23.7}
3(0.7)
9(2.0
204(44.8)
204(44.8)
3(0.7)
44(9.7
147(32.3)
229(50.3)
50(11.0)
29(6.4)
***P<
.001
一37一
大 阪 大 学 看 護学 雑Vo1.5Nol(1999)
2.母 親 へ の ケ ア
形 成 を促 す ケ ア をす る傾 向 に あ った 。 母 親 の子 ど もへ の
母 親 に対 す るケ ア で は 、 ケ ア 経 験 の 有無 に よ る大 差 は
ケ ア の不 適 切 さ が、 単 な る母 親 の 子 ど も と の接 触 体 験 の
な か っ た。 妊 娠 初 期 で は 、 妊 娠 へ の感 情 を 母親 か ら得 て
乏 しさ に 由来 す る も ので あれ ば 、 子 ど も のケ ア のモ デ ル
い る の は、 両 群 共 に 「
母 親 が 話 した 時 だ け」 と回答 した
を 示 し、 母 親 が 学 習 で き る場 を設 定 す る こ とは 大 切 で あ
も の が多 く、 出 産 準 備 に対 す る情 報 に つ い て も、 半数 以
る。 しか し、 子 ど もへ の拒 否 感 が あれ ば 、 母 親 に と って
上が 「
妊 娠28週
頃 に 得 る 」 と して い た。 しか し、 子 ど
さ らに子 どもや 看 護 職 と の距 離 を広 げ て し ま いか ね な い
も の虐 待 防止 で 重 要 な 点 の 一 つ と して 、 妊 娠 中 の で き る
の で あ る。 ま た、 マ タニ テ ィブ ル ー の可 能 性 が 高 い と判
だ け 早 い時 期 か ら、 生 ま れ て くる 子 ども を含 め て家 族 で
断 した場 合 、 「
他 部 門 に連 絡 す る」の は、ケ ア経 験 あ りに
あ る とい う気 持 ち を 育 む よ うに ケ ア す る14)、と言 わ れ て
多 か っ た も の の半 数 には 満 た な か った 。 入 院 中 の短 期 間
い る ことか ら、 母 親 の 妊 娠 へ の感 情 や 出産 準備 な ど、 子
で解 決 で き る こ とで はな く、 退 院 後 も含 め て 他 部 門 ・他
ども を迎 え 入 れ られ る 状 況 に あ る か を検 診 毎 に必 ず 確 認
機 関 との連 携 を と り、 支 援 シス テ ム を整 え て お く こ とは
し、 把 握 して お く必 要 が あ る と考 え られ る。 ま た、 母 親
不 可欠 で あ る。
か らの子 ど もは い らな い との 訴 え や、 育児 不 安 の訴 えが
ま た、 子 ど もがNICUに
収 容 さ れ て い る 場 合 、そ れ が
あ っ た場 合 に は 、 両 群 共 に 「
母親 の気 持 ち を 聞 く」 とす
母 子 の愛 着 形成 阻 害 の 要 因 にな っ て いる 。 両 群 共 に、子
る 受容 的 な対 応 を して い た。 この よ うな対 応 は、 情 緒 的
ども と一 緒 に退 院 で きな い母 親 の不 安 を必 ず 聞 い て い た
に不 安 定 な状 況 に あ る 母 親 に対 して、 彼 女 の気 持 ち を表
が、 面 会 に来 な い母 親 に対 して 、 「
母 親 の気 持 ち を 聞 く」
出 させ 、 気 持 ち を 聞 き 、 無 条 件 に 彼 女 を受 け とめ る こ と
と同程 度 に 「
電 話 で 面 会 を促 す 」 と して い た。 一 般 的 に、
に な り、 看 護 職 と して 求 め られ る肯 定 的 ・共 感 的 な姿 勢
これ らは母 子 の愛 着 形 成 を めざ して 面 会 を促 す ので あ る
を と っ て い た とい う こ とに な る。
が、 出 生直 後 か ら分 離 され た 母 親 の気 持 ち、 面 会 に来 な
この よ うな 看 護 職 の 姿 勢 は、 分 娩 時 、子 ども に強 い否
い気 持 ち を まず は受 容 的 に聞 く こ とが 必 要 で あ る15)。
定 的 な感 情 を 表 出 した 母 親 に対 して も と られ て い た。 し
以上 、 ケ ア経 験 あ りは 経 験 な し よ りも子 ど も の虐 待 の
か し、 子 ど も との 初 対 面 時、 嬉 しそ うに しな い母 親 に対
リス ク要 因 を認 識 して い た。 妊 娠 中か らの母 親 の ケ ア に
して、 両 群 共 に 「
赤 ち ゃ ん を抱 か せ る」 と回答 す る傾 向
つ いて は、 ケ ア経 験 の有 無 に よ る大 差 はな か っ たが 、 ケ
に あ り、 さ ら に、 「こ の子 のた め に痛 い思 い を して い る」
ア経 験 あ りが な し よ りも、 母 親 の訴 え に対 して 母 親 の気
との母 親 の 訴 え に対 して 、ケ ア 経 験 あ りで40.2%、
ケア
持 ち を 聞 こう とは して い た。 具 体 的 な育 児 場 面 で は、 ケ
経験 なしでは半数以上が 「
励 ます 」 と回答 して い た。 こ
ア経 験 な しが経 験 あ りよ りも母 子 の愛 着 形 成 を促 進 させ
れ らは子 ども を抱 か せ、 励 ま して母 親 に子 ども へ の愛 着
よ う とす る傾 向 に あ り、 母 親 の言 動 の意 味 を正 し くアセ
形 成 を促 そ う と した ケ ア で あ り、 ケ ア 経験 な しに多 くみ
ス メ ン トして い る と は言 い難 か っ た。 今 後 、 さ らに 周産
られ たが 、 子 ども へ の拒 否感 の強 い母 親 に とっ て、 逆 に
期 の母 子 を ケ アす る看 護 職 の役 割 が大 き く な る こ とが予
母 親 を追 い 詰 め るケ ア にな る の で あ る。Kempeは
測 され る た め、 子 ど も の虐 待 に対 す る認 識 を深 め、 具体
、出
産 直 後 に母 親 が どん な様 子 か、 何 を言 うか 、 何 をす るか 、
的 な ケ ア方 策 を検 討 す る こ とが 求 め られ る。
ま た母 親 の微 笑、 得 意 満 面、 ア イ コ ン タ ク ト等 の愛 着 形
成 の徴 候 を把 握 す る こ とで子 ど も の虐 待 発 生が わ か る7)
と考 え、ま たSteeleら
も虐 待 に発 展 しやす い親 子 関係 は 、
お わ りに
周 産 期 の母 子 を ケ アす る看 護 職 の子 ど も の虐 待 防 止 に
新 生 児 期 に把 握 で き る13)と 言 っ て い る。 した が って 、
向 け た アセ ス メ ン トや ケ ア の傾 向 を 明 らか にす る た め に、
まず 母 親 の 子 どもへ の拒 否 感 を と らえ、 そ の背 後 に あ る
子 ど も の虐 待 の リス ク要 因へ の認 識 と ケ ア の実 態 を 調査
母 親 の 気 持 ち を 聞 き、 受 容 的 な ケ ア を して い く こ とが 必
し、 以 下 の結 果 を得 た。
要 にな る 。
1.子
さ らに 産 褥 期 にお いて 、 子 ど も を事 務 的 に世 話 して い
る 母親 や 子 ど もが 泣 いて も放 置 して い る母 親 に対 して 、
「
声 か け して み せ る」 や 「
抱 いて み せ る」 と い う、 母 親
ど も の虐 待 が 懸 念 され る と思 う母 親 を ケ ア した経
験 の あ る看 護 職 は、 経 験 のな い看 護 職 よ りも、 子 ど も の
虐 待 に対 す る関 心 が 高 い。
2.ケ
ア経 験 の有 無 に か か わ らず 、 「
母 親の被虐待歴」、
に 子 ど もへ の 接 し方 のモ デ ル を示 す 対 応 で あ り、 こ こで
「
子 ど も を叩 く」、「
予 期 せ ぬ 妊 娠 」 は子 ど も の虐 待 の リ
もケ ア 経験 な しが 経 験 あ りよ り も母 親 に子 ど もへ の 愛 着
ス ク要 因 と して 認 識 され て い るが 、認識 の低 い 要 因 は 「
帝
一38一
大阪大学看護学雑誌Vo賂No1(1999)
王 切 開 で 出産 」 、 「
子 ど も を品 物 の よ う に抱 く」 、 「
子ど
保 健 所 に お け る 養 育 問 題 へ の 援 助 実 態 一,3-35,1998.
もが 泣 く理 由 が わ か らな い」 、 「
双 胎」 、 「
出産準備 を し
10)大
阪 児 童 虐 待 研 究 会:大
て い な い」 、 「
同 じ質 問 を繰 り返す 」 で あ る 。
11)大
阪 児 童 虐 待 対 策 検 討 会 議 編:被
3.リ
ス ク要 因 と して 「
子 ど もへ の 否 定 的 感 情 」、 「母 親
が 若 年 」、 「
経 済 的 困窮 」 は、 ケ ア 経 験 あ りで は 認 識 が 高
虐 待 児 童 の 早 期 発 見 と援
助 の た め の マ ニ ュ ア ル,12-30,1990.
12)DavidN.Jones.,etaK鈴
く、 経 験 な しで は 低 い 。
訳):児
4.母
1995.
親 へ の 看 護 職 の 関 わ り方 は 、 妊 娠 中 ・出 産 時 ・産
褥 時 を通 して 、 ケ ア 経 験 の有 無 によ る 大 差 は な く、 母 親
阪 の 乳 幼 児 虐 待,3-42,1993.
木 敦 子,小
童 虐 待 ハ ン ド ブ ッ ク,医
13)BrantSteelePsychodynamicFactorsinChild
Abuse,InTheBatteredChild4thed.byKempe,C.H.
5.育
InHelfer,RE.,TheUniv.ofChicagoPress,Chicago
児 場 面 で の 母親 の 問題 行 動 に 対 して 、 看 護 職 は ケ
ア経 験 の有 無 にか か わ らず 、母 親 の 話 し を聞 くよ り も、
andLondon,81-114,1987.
14)A.W.Franklin編,作
を促 そ う とす る傾 向 に あ る。
の虐 待 防 止 方 策 を検 討 して い き た い と考 え て いる。
辞
部 長 、 な らび に看 護 職 の皆 様 に深 謝致 し ます 。
献
1)松
岡 恵:助
リ342子
産 婦 の 立 場 か ら み た 子 育 て 不 安,現
育 て 不 安 ・子 育 て 支 援,33-37,至
2)佐 藤 達 哉:育
児 ノ イ ロ ー ゼ,児
代 のエスプ
文 堂,1996.
童 心 理,41,1897-1903,
1987.
3)高 橋 重 広,庄
司 順 一,中
谷 茂 一 他:「 子 ど も の 不 適 切 な 関 わ
り(マ ル ト リ ー ト メ ン ト)」の ア セ ス メ ン ト 基 準 と そ の 社 会
的 対 応 に 関 す る 研 究(3)一子 ど も 虐 待 に 関 す る 他 職 種 間 の ビ
ネ ッ ト 調 査 の 比 較 を 中 心 に 一日本 総 合 愛 育 研 究 所 紀 要,33,
127-141,1997.
4)池
田 由 子:児
童 虐 待 の 歴 史,小
児 看 護,20(7),916-919,
1997.
5)大
日 向 雅 美:母
性 か ら育 児 性 へ,現
代 の エ ス プ リ342子
育 て 不 安 ・子 育 て 支 援116-122,至
6)納 谷 保 子,鈴
木 敦 子,小
林 美 智 子:乳
文 堂,1996.
幼 児 虐 待,ペ
リ ネ イ
タ ル ケ ア,15(9),25-33,1996.
7)BartonD.Schmitt,C.HenryKempe:ThePediatriciaris
RoleinChildAbuseandNeglect,Curr.Probl.pediatr,
5(5),3-47,1975.
8)大 阪 母 子 保 健 研 究 会 編:子
の 援 助 一,せ
9)大
ど も な ん て 大 き ら い 一 被 虐 待 児
せ ら ぎ 出 版,第1版,64-70,1994.
阪 児 童 虐 待 研 究 会:子
15)横
尾 京 子,佐
藤 蓉 子:NICUに
小 児 看 護,20(7),896-900,1997.
本 調 査 に ご協 力 い た だ き ま した 大 阪府 下 の 病 院 の看 護
文
田 勉 訳:母
性 愛 の 危 機,日
本文化科
学 社,15-25,1981.
今 後 、 これ らの 結果 を も とに 周産 期 の 具 体 的 な子 ど も
謝
谷保 子
学 書 院,第1版,168-180,
の訴 え に対 して 母 親 の 気持 ち を 聞 く傾 向 にあ る。
母 親 に子 ど もへ の ケ ア の モデ ル を示 し、 母 子 の 愛 着 形 成
林 美 智 子,納
ど も の虐 待 予 防 に 向 けて 一大 阪府
一39一
お け る 予 防 的 看 護 活 動,